TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025018740
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023122717
出願日
2023-07-27
発明の名称
電子デバイス用封止剤及び電子デバイス
出願人
三菱瓦斯化学株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
H10K
30/50 20230101AFI20250130BHJP()
要約
【課題】有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、水蒸気バリア性及び酸素バリア性に優れる封止剤、及び、該封止剤を有する電子デバイスを提供する。
【解決手段】下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、前記封止剤は、エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する封止剤組成物の硬化物からなる封止剤、及び、該封止剤を有する電子デバイス。
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)
で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、
前記封止剤は、エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する封止剤組成物の硬化物からなる、封止剤。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記キシリレンジアミンの変性体が、下記成分(A)と成分(B)との反応生成物である、請求項1に記載の封止剤。
(A)メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種
(B)下記一般式(2)で表される不飽和カルボン酸及びその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種
JPEG
2025018740000005.jpg
24
51
(式(2)中、R
1
、R
2
はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数6~12のアリール基、又は炭素数7~13のアラルキル基を表す。)
【請求項3】
前記封止剤組成物中の前記エポキシ樹脂中のエポキシ基数に対する前記エポキシ樹脂硬化剤中の活性水素数の比(活性水素数/エポキシ基数)が0.8~3.0の範囲である、請求項1又は2に記載の封止剤。
【請求項4】
前記エポキシ樹脂がメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂を主成分とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の封止剤。
【請求項5】
前記成分(A)がメタキシリレンジアミンであり、前記成分(B)がアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項2~4のいずれか1項に記載の封止剤。
【請求項6】
前記封止剤の温度40℃、相対湿度90%における水蒸気透過係数が1.0g・mm/(m
2
・day)以下であり、且つ、温度23℃、相対湿度60%における酸素透過係数が1.0cc・mm/(m
2
・day)以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の封止剤。
【請求項7】
前記電子デバイスが太陽電池である、請求項1~6のいずれか1項に記載の封止剤。
【請求項8】
下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)
で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層と、
エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する封止剤組成物の硬化物からなる封止剤と、を有する電子デバイス。
【請求項9】
前記電子デバイスが、基材、前記光電変換層、及び対向基材を順に有し、前記基材と前記対向基材との間に前記光電変換層が封止された構造を有する、請求項8に記載の電子デバイス。
【請求項10】
エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する組成物の、電子デバイス用の封止剤組成物としての使用であって、
前記電子デバイスが、下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)
で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する、使用。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤、及び、該封止剤を有する電子デバイスに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ペロブスカイト型太陽電池は、光電変換効率が高いことが知られている(例えば特許文献1参照)。ペロブスカイト型太陽電池は、報告当初は発電効率に問題があったものの、近年では、発電効率が急速に改善され、世界における太陽電池開発の主役ともいえる存在となっている。
ペロブスカイト型太陽電池は、一般に、電極と、ペロブスカイト化合物を含む光電変換層とを備える。これらの電極及び光電変換層は、太陽電池の長寿命化を図るために大気中の水分及び酸素から保護する必要がある。
【0003】
太陽電池等の電子デバイスにおける電極、光電変換層を保護するために、封止剤が用いられる。
例えば特許文献2には、所定量の水添ノボラック型エポキシ樹脂、水添エポキシ樹脂および/又は分子中に水酸基を有さない芳香族エポキシ樹脂からなる群より選ばれる常温で液状のエポキシ樹脂、及びカチオン開始剤を含有する光電変換素子用封止剤組成物が開示され、スクリーン印刷性に優れ、電解液による腐食に対して優れた耐久性を有する保護膜を形成できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/056312号
特開2013-089578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に開示される封止剤組成物は、光反応性のカチオン重合性組成物であり、強酸を発生するカチオン開始剤を用いていることから、腐食が生じるおそれがある。また、ペロブスカイト型太陽電池においては、特に高い水蒸気バリア性及び酸素バリア性が要求されるため、封止剤のバリア性についても改善の余地がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、水蒸気バリア性及び酸素バリア性に優れる封止剤、及び、該封止剤を有する電子デバイスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、所定のエポキシ樹脂組成物の硬化物からなる封止剤により、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)
で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、
前記封止剤は、エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する封止剤組成物の硬化物からなる、封止剤。
[2]前記キシリレンジアミンの変性体が、下記成分(A)と成分(B)との反応生成物である、[1]に記載の封止剤。
(A)メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種
(B)下記一般式(2)で表される不飽和カルボン酸及びその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種
JPEG
2025018740000001.jpg
24
51
(式(2)中、R
1
、R
2
はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数6~12のアリール基、又は炭素数7~13のアラルキル基を表す。)
[3]前記封止剤組成物中の前記エポキシ樹脂中のエポキシ基数に対する前記エポキシ樹脂硬化剤中の活性水素数の比(活性水素数/エポキシ基数)が0.8~3.0の範囲である、[1]又は[2]に記載の封止剤。
[4]前記エポキシ樹脂がメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂を主成分とする、[1]~[3]のいずれか1項に記載の封止剤。
[5]前記成分(A)がメタキシリレンジアミンであり、前記成分(B)がアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項[2]~[4]のいずれか1項に記載の封止剤。
[6]前記封止剤の温度40℃、相対湿度90%における水蒸気透過係数が1.0g・mm/(m
2
・day)以下であり、且つ、温度23℃、相対湿度60%における酸素透過係数が1.0cc・mm/(m
2
・day)以下である、[1]~[5]のいずれか1項に記載の封止剤。
[7]前記電子デバイスが太陽電池である、[1]~[6]のいずれか1項に記載の封止剤。
[8]下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)
で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層と、
エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する封止剤組成物の硬化物からなる封止剤と、を有する電子デバイス。
[9]前記電子デバイスが、基材、前記光電変換層、及び対向基材を順に有し、前記基材と前記対向基材との間に前記光電変換層が封止された構造を有する、[8]に記載の電子デバイス。
[10]エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する組成物の、電子デバイス用の封止剤組成物としての使用であって、
前記電子デバイスが、下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)
で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する、使用。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、水蒸気バリア性及び酸素バリア性に優れる封止剤、及び、該封止剤を有する電子デバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の電子デバイスにおける光電変換層の封止態様の一実施形態を示す断面模式図である。
本発明の電子デバイスにおける光電変換層の封止態様の一実施形態を示す断面模式図である。
本発明の電子デバイスにおける光電変換層の封止態様の一実施形態を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[電子デバイス用封止剤]
本発明の電子デバイス用封止剤(以下、単に「本発明の封止剤」ともいう)は、下記一般式(1):
R-M-X
3
(1)
(式(1)中、Rは有機カチオン又は金属カチオン、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)
で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、
前記封止剤は、エポキシ樹脂と、キシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤と、を含有する封止剤組成物の硬化物からなる。
本発明の封止剤は有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層を有する電子デバイス用の封止剤であって、水蒸気バリア性及び酸素バリア性に優れる。
本発明の封止剤が上記効果を奏する理由は、前記封止剤組成物が、エポキシ樹脂硬化剤としてキシリレンジアミン又はその変性体(X)を含むことで、得られる硬化物が優れた水蒸気バリア性及び酸素バリア性を発現すると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社東芝
計算装置
1日前
株式会社半導体エネルギー研究所
表示装置
8日前
株式会社半導体エネルギー研究所
記憶装置
8日前
個人
半導体装置
1日前
日亜化学工業株式会社
発光素子
2日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
半導体装置
1日前
東ソー株式会社
積層体及びそれを備えた熱電変換材料
9日前
東レ株式会社
積層体、ディスプレイ、積層体の製造方法
1日前
ローム株式会社
半導体装置
8日前
ローム株式会社
半導体装置
1日前
ローム株式会社
半導体装置
1日前
豊田合成株式会社
発光素子
1日前
株式会社デンソー
半導体装置
9日前
株式会社アイシン
ペロブスカイト太陽電池
8日前
株式会社東芝
光電変換素子
1日前
ミネベアパワーデバイス株式会社
半導体装置
2日前
日亜化学工業株式会社
発光装置の製造方法、発光装置
1日前
東芝ライテック株式会社
発光装置
2日前
キヤノン株式会社
光学式センサー
9日前
日亜化学工業株式会社
発光装置及び発光装置の製造方法
2日前
東レ株式会社
顔料組成物、感光性組成物、ならびに有機EL表示装置
1日前
富士電機株式会社
炭化珪素半導体装置及びその製造方法
2日前
スタンレー電気株式会社
半導体発光装置
9日前
スタンレー電気株式会社
半導体発光装置
9日前
信越ポリマー株式会社
MIP素子の製造方法
1日前
日亜化学工業株式会社
発光装置の製造方法、及び剥離方法
9日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
熱電材料および熱電モジュール
2日前
株式会社デンソー
電界効果トランジスタ
2日前
株式会社東芝
半導体装置
1日前
日本電気株式会社
超伝導量子回路装置と超伝導量子回路の制御方法
8日前
株式会社東芝
半導体装置
2日前
株式会社東海理化電機製作所
転写ウエハ、及びLED素子の転写方法
2日前
天合光能股フン有限公司
背面接触電池および太陽電池モジュール
1日前
エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
表示装置
1日前
Tianma Japan株式会社
薄膜トランジスタ及びX線センサ
8日前
TDK株式会社
圧電薄膜、圧電薄膜素子、及び圧電トランスデューサ
2日前
続きを見る
他の特許を見る