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公開番号
2025015242
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023118528
出願日
2023-07-20
発明の名称
リチウムイオン電池の正極用スラリー及びその製造方法
出願人
宝泉株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01M
4/1391 20100101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】環境に与える負荷が小さく、安全性及び取扱い性に優れ、有機溶媒系電極用スラリーから形成された正極のリチウムイオン電池と同等の電池性能を示すリチウムイオン電池を提供することができる、リチウムイオン電池の正極用スラリーを提供すること。
【解決手段】正極材料、バインダー、溶媒及びpH調整剤を含むリチウムイオン電池の正極用スラリーであって、該正極材料は、リチウム複合酸化物粒子とその表面の少なくとも一部を被覆する不動態被膜とを有する被覆粒子を含み、該溶媒は水を含み、該pH調整剤は有機酸を含む、リチウムイオン電池の正極用スラリー。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
正極材料、バインダー、溶媒及びpH調整剤を含むリチウムイオン電池の正極用スラリーであって、
該正極材料は、リチウム複合酸化物粒子とその表面の少なくとも一部を被覆する不動態被膜とを有する被覆粒子を含み、
該溶媒は水を含み、
該pH調整剤は有機酸を含む、リチウムイオン電池の正極用スラリー。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記溶媒は実質的に有機溶媒を含まないものである、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項3】
前記pH調整剤は実質的に無機酸を含まないものである、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項4】
2~8重量%の有機酸濃度を有する、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項5】
6~9のpHを有する、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項6】
前記不動態被膜は1~20重量%の被覆量を有する、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項7】
前記不動態被膜が酸化アルミニウム又は酸化マグネシウムを含む、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項8】
前記有機酸は、アクリル酸、ギ酸、クエン酸、酢酸、シュウ酸、乳酸、ピルピン酸、マロン酸、プロピオン酸、マレイン酸及び酪酸からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項9】
前記正極活物質は、重量比約8:1:1のNi:Co:Mnを含む、請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリー。
【請求項10】
請求項1に記載のリチウムイオン電池の正極用スラリーを用いてなる、リチウムイオン電池の正極。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン電池の正極に関し、特に正極材料、バインダー、溶媒及びpH調整剤を含むリチウムイオン電池の正極用スラリーに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年電気自動車の急速な発展により、その中核デバイスであるリチウムイオン電池の生産量が飛躍的に伸びている。リチウムイオン電池は正極、負極、電解液、セパレーター、および周辺部材から構成される。正極は、一般に、活物質としてリチウムイオンを含む酸化物、導電材料として炭素、適量の接着剤、及び溶媒を混ぜてスラリーとし、これを塗工液として使用してアルミニウムの薄い箔に塗布し、乾燥させることで形成される。
【0003】
接着剤は、活物質との接着性、電解液として使用される極性溶媒に対する耐性、電気化学的な環境下での安定性を考慮して、ポリフッ化ビニリデン(PvDF)などのフッ素系のポリマーが利用されている。溶媒は、PVdFを溶解できる有機溶媒が用いられている。最も一般的な有機溶媒はN-メチルピロリドン(NMP)である。
【0004】
NMPは近年環境ホルモンとして有害性が指摘されており、使用後は回収する義務がある。これに対して、環境負荷が小さく、後処理も容易な水が、前記塗工液の溶媒として注目されている。
【0005】
しかしながら、正極活物質であるリチウム複合酸化物は水と反応して劣化し、電池特性が悪化する問題がある。また、リチウム複合酸化物は、合成未反応物質として水酸化リチウムを有し、水と接触してpH値が上昇する。強アルカリ性のスラリーでは、塗工時にアルミニウム集電体が腐食し、その結果、リチウムイオン電池の容量や寿命が低下する等の問題がある。
【0006】
特許文献1には、正極活物質を硫酸水溶液で中和した後、水洗して中和生成物を除去することで正極用スラリーのpHを低下させ、集電体腐食を抑制することが記載されている。しかしながら、正極用スラリーの中和剤として硫酸等の無機酸を用いる場合、添加時に正極活物質が溶解することがあり、また、pH低下作用が強く、pH値を所望の水準に調節し難いという問題がある。
【0007】
特許文献2には、フッ化ビニリデン系バインダー及びNMP溶媒を使用した有機溶媒系電極用スラリーにおいて、有機酸を添加することで、塗工時の粘度上昇を防止し、形成された電極の電解液中でフッ化ビニリデン系バインダーが膨潤して接着効果が低減することを防止することが、記載されている。
【0008】
特許文献3には、正極活物質粒子を遷移金属酸化物で被覆することで、水系溶媒からなるスラリーを使用して正極を塗工した場合でも、正極活物質層と水との接触が防止され、スラリーは強アルカリ性を示さず、集電体腐食等が防止されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2009-230863号公報
特開平9-180725号公報
国際公開第2012/111116号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の正極用スラリーのpHを低下させる方法では、pH調整剤として、pH低下作用が強い無機酸を使用するために取り扱いが困難であり、安全性が低く、環境負荷も大きくなる。一方、有機酸は、緩衝作用を示してpH低下作用が緩やかであり、取り扱い易く、安全性が高く、環境負荷も小さいpH調整剤である。
(【0011】以降は省略されています)
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