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公開番号2025014978
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117996
出願日2023-07-20
発明の名称ポリエチレン系樹脂組成物及び押出成形発泡体
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08L 23/04 20060101AFI20250123BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 発泡倍率が高く、圧縮耐久性、二次加工性に優れる非架橋ポリエチレン発泡成形体となるポリエチレン系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】190℃、荷重21.2Nにて測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が0.5g/10分以上10g/10分未満、密度が930kg/m3以上945kg/m3以下のエチレン・α-オレフィン共重合体(A)50~90重量%、MFRが0.1g/10分以上10g/10分未満、密度が925kg/m3以上935kg/m3以下の高圧法低密度ポリエチレン(B)5~30重量%、及びMFRが20g/10分以上200g/10分未満のエチレン系重合体(C)5~20重量%を含むポリエチレン系樹脂組成物であり、エチレン・α-オレフィン共重合体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度差が15kg/m3以下であるポリエチレン系樹脂組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
190℃、荷重21.2Nにて測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が0.5g/10分以上10g/10分未満、密度が930kg/m

以上945kg/m

以下のエチレン・α-オレフィン共重合体(A)50~90重量%、MFRが0.1g/10分以上10g/10分未満、密度が925kg/m

以上935kg/m

以下の高圧法低密度ポリエチレン(B)5~30重量%、及びMFRが20g/10分以上200g/10分未満のエチレン系重合体(C)5~20重量%を含むポリエチレン系樹脂組成物であり、エチレン・α-オレフィン共重合体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度差が15kg/m

以下であるポリエチレン系樹脂組成物。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
エチレン系重合体(C)の密度が900kg/m

以上945kg/m

以下である、請求項1に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
【請求項3】
120℃以上の融解熱量が25J/g以上である、請求項1に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物からなる無架橋の押出発泡成形体。
【請求項5】
独立気泡率が70%以上である、請求項4に記載の無架橋の押出発泡成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン系樹脂組成物に関するものである。更に詳細には、特定のエチレン・α-オレフィン共重合体と高圧法低密度ポリエチレンとからなるポリエチレン系樹脂組成物、及び発泡体に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレン系樹脂の発泡体は、緩衝材、クッション材、衝撃吸収材などを中心に幅広く用いられており、非架橋発泡体と架橋発泡体に大別される。近年、環境負荷低減の観点から、プラスチック材料のリサイクル性向上への関心が高まっており、ポリエチレン系樹脂の発泡体においても架橋品の非架橋化への要求が高まっている。非架橋で高発泡倍率のポリエチレン系樹脂の発泡体を製造する場合には、溶融張力が高いポリエチレンが必要となるため、高圧法により製造される長鎖分岐を有する低密度ポリエチレン(以下、高圧法低密度ポリエチレン)が使用されることが公知である。高圧法低密度ポリエチレンからなる非架橋発泡体は、柔軟で圧縮耐久性に優れることから、繰り返し圧縮される用途(緩衝材など)に好適に利用される一方、熱成形などの二次加工時に急激な粘度変化が生じるため、成形の温度範囲が非常に狭いという欠点があった。このような問題を解決するために、高圧法低密度ポリエチレンと、直鎖状低密度ポリエチレン又は高密度ポリエチレンを混合して用いる(例えば、特許文献1、2参照)ことが提案されている。また、本発明者らは、特定の要件を満足するエチレン・α-オレフィン共重合体が発泡性、及び押出発泡成形性に優れることを見出している(例えば、特許文献3、4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭60-222222号公報
特開2006-274038号公報
特開2006-096910号公報
特開2006-199872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1、2で提案されている方法においては、溶融張力が低く、発泡性を示さない直鎖状のポリエチレンを使用する必要があり、繰り返し圧縮時の可撓性が損なわれるため、頻繁に圧縮を受ける緩衝材用途への応用が困難であった。本発明の目的は、上記従来技術の欠点を克服し、発泡倍率が高く、圧縮耐久性、二次加工性に優れる非架橋ポリエチレン発泡体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定のポリエチレン系樹脂組成物が押出発泡性に優れ、該ポリエチレン系樹脂組成物を押出発泡成形することにより、耐熱性、可撓性に優れた非架橋ポリエチレン発泡体が得られることを見出し、本発明を完成させるに到った。すなわち、本発明の各態様は、以下の[1]~[5]である。
[1] 190℃、荷重21.2Nにて測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が0.5g/10分以上10g/10分未満、密度が930kg/m

以上945kg/m

以下のエチレン・α-オレフィン共重合体(A)50~90重量%、MFRが0.1g/10分以上10g/10分未満、密度が925kg/m

以上935kg/m

以下の高圧法低密度ポリエチレン(B)5~30重量%、及びMFRが20g/10分以上200g/10分未満のエチレン系重合体(C)5~20重量%を含むポリエチレン系樹脂組成物であり、エチレン・α-オレフィン共重合体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度差が15kg/m

以下であるポリエチレン系樹脂組成物。
[2] エチレン系重合体(C)の密度が900kg/m

以上945kg/m

以下である、[1]に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
[3] 120℃以上の融解熱量が25J/g以上である、[1]又は[2]に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
[4] [1]~[3]のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物からなる無架橋の押出発泡成形体。
[5] 独立気泡率が70%以上である、[4]に記載の無架橋の押出発泡成形体。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、発泡倍率が高く、耐熱性、二次加工性に優れる発泡体を提供し得る押出発泡成形用ポリエチレン系樹脂組成物を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明の一態様であるポリエチレン系樹脂組成物は、MFRが0.5g/10分以上10g/10分未満、密度が930kg/m

以上945kg/m

以下のエチレン・α-オレフィン共重合体(A)50~90重量%、MFRが0.1g/10分以上10g/10分未満、密度が925kg/m

以上935kg/m

以下の高圧法低密度ポリエチレン(B)5~30重量%、及びMFRが20g/10分以上200g/10分未満のエチレン系重合体(C)5~20重量%を含むポリエチレン系樹脂組成物であり、エチレン・α-オレフィン共重合体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度差が15kg/m

以下であるポリエチレン系樹脂組成物である。
【0009】
エチレン・α-オレフィン共重合体(A)は、MFRが0.5g/10分以上10g/10分未満、密度が930kg/m

以上950kg/m

以下のエチレン・α-オレフィン共重合体の範疇に属するものであれば如何なるエチレン・α-オレフィン共重合体であってもよい。
【0010】
エチレン・α-オレフィン共重合体(A)のMFRは、0.5g/10分以上10g/10分未満であり、好ましくは0.7g/10分以上8.0g/10分未満である。MFRが0.5g/10分未満である場合、ポリエチレン系樹脂組成物として成形する際の押出機の負荷が大きくなり、生産性が低下する。一方、10g/10分以上の場合、発泡性、機械強度に劣るポリエチレン系樹脂組成物となる。
(【0011】以降は省略されています)

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