TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025014034
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-28
出願番号2024190402,2021560631
出願日2024-10-30,2020-04-09
発明の名称有機分子の多段階合成のための装置
出願人ニットー デンコウ アビシア インコーポレイテッド,NITTO DENKO AVECIA INC.
代理人個人
主分類B01J 19/00 20060101AFI20250121BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】バッチプロセスの制限を克服するオリゴヌクレオチド及びポリペプチドの製造のための改良された装置を提供する。
【解決手段】有機分子の多段階合成のための装置は、(a)複数の反応容器;(b)複数の流体リザーバ;(c)前記流体リザーバに関連付けられたバルブエレメント(valve elements);(d)前記流体リザーバから前記容器への供給ストリーム(feed stream)を提供するための流体供給装置;(e)複数の前記容器からの流出物の化学組成を監視することができる複数のデバイス;及び(f)プログラムされたパターンに従って、前記容器を1つの流体リザーバとの流体エンゲージメント(fluid engagement)から次の流体リザーバに順次搬送するのに適した前記プログラムされたパターンを有するコンベヤ、を組み合わせて備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機分子の多段階合成のための装置であって、(a)複数の反応容器;(b)複数の流体リザーバ;(c)前記流体リザーバに関連付けられたバルブエレメント(valve elements);(d)前記流体リザーバから前記容器への供給ストリーム(feed stream)を提供するための流体供給装置;(e)複数の前記容器からの流出物の化学組成を監視することができる複数のデバイス;及び(f)プログラムされたパターンに従って、前記容器を1つの流体リザーバとの流体エンゲージメント(fluid engagement)から次の流体リザーバに順次搬送するのに適した前記プログラムされたパターンを有するコンベヤ、を組み合わせて備える装置。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
それぞれの流体リザーバは、反応及び/又は処理ステーションを備え、少なくとも1つのステーションは、一列に並んだ少なくとも2つの容器に同時に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記流体リザーバが、双方向フロー(counter-current flow)機構又は並行フロー(co-current flow)機構として、前記反応容器と接続される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
少なくとも100の反応容器を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
少なくともX個の流体リザーバ及び少なくともY個の容器を含み、Y>Xである、請求項1に記載の装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年4月10日に出願された米国仮出願62/831,853の利益を主張し、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
本実施形態は、分子を合成するためのシステム及び方法に関する。より具体的には、本実施形態は、ポリペプチド及びオリゴヌクレオチド等の生物学的ポリマーを合成するための装置及び方法に関する。しかしながら、本実施形態は、他の同様の用途にも適用可能であることを理解されたい。
【0003】
オリゴヌクレオチドは、糖及び核酸塩基を含むヌクレオシドの配列からなる高分子である。各ヌクレオシドは、ヌクレオシド間結合(internucleosidic linkage)によって隣接するヌクレオシドから間が空けられており、これがヌクレオシド間の結合に効果的に働く。糖は、デオキシリボース、リボース、又は2’-0-置換リボース等のペントースであってもよい。多くの異なる塩基及び置換された塩基を使用することができ、最も一般的な4つはアデニン、シトシン、グアニン、及びチミン(それぞれA、C、G、Tと略される)である。ヌクレオシド間結合は、最も一般的にはリン酸であり、非架橋酸素原子において種々の置換基で置換されていてもよく、最も一般的には、硫黄又はアルキル、エステル、もしくはアミド基によって置換されていてもよい。
【0004】
オリゴヌクレオチドは、研究、診断及び治療に従事するバイオテクノロジー分野の研究室で使用される最も重要で一般的な試薬の1つである。オリゴヌクレオチドに対する高い需要は、生物学的試料から得られるDNA又はRNA中の相補的ヌクレオチド配列に対するそれらの特異性に由来する。オリゴヌクレオチドを合成するために、ホスホロアミダイト法(phosphoramidite method)、ホスホトリエステル法(phosphotriester method)、及びH-ホスホネート法(H-phosphonate method)を含む異なる方法が使用され、これらの各々は生化学の分野で一般に知られている。
【0005】
担体(fixed bed)を経由する制御された流体を用いた複雑な有機分子の固相ベースの多段階合成は、核酸合成の1つの普及する方法論である。この一般的な技術は、ペプチド、オリゴヌクレオチド及び類似の長鎖生物学的ポリマーの合成に多く適用されている。オリゴヌクレオチド生産のための化学及び合成技術の包括的な議論は、E. Paredes, V. Aduha、KL. Ackley、及びH. Cramer、“Manufacturing of Oligonucleotides”、Comprehensive Medical Chemistry、3rd Edition、2017年、Elsevier Inc.に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0006】
多種多様なオリゴヌクレオチドの商業規模での生産は、これらの物質が研究室から出て、主流の治療用途に移行するにつれて、ますます重要になってきている。市販のオリゴヌクレオチドは、典型的には少なくとも6ヌクレオチドの長さであり、時には12~50ヌクレオチドの長さであり、15~30ヌクレオチドが最も一般的な長さである。
【0007】
オリゴヌクレオチド分子を製造するための1つのシステムにおいて、固体支持体を反応容器内に設けることができ、多数のジメトキシトリチル(DMT)保護ヌクレオシドを固体支持体に固定することができる。脱トリチルメカニズム(detritylation mechanism)を介して作用する脱保護剤を加えてヌクレオシドからDMTを除去してヒドロキシルを「脱保護する(deprotect)」。その結果、配列の末端のヌクレオシドは、次のアミダイトを受け取る準備ができている1つのヒドロキシ基をもっている。アセトニトリル(ACN)等の溶媒に溶解したヌクレオシドホスホロアミダイト(nucleoside phosphoramidete)(以下、「アミダイト(amidite)」と称する。)が容器に導入される。活性剤が、アミダイトと共に容器内に導入されてもよい。アミダイト中のリンはヒドロキシル中の酸素と結合し、これにより、支持体に結合したヌクレオチドを提供する。支持体に結合したヌクレオチドが形成された後、過剰なアミダイトがACNで容器から洗い流されてもよい。次いで、酸化剤を添加して、三価リンを五価に変換してもよい。酸化剤がフラッシュされた後、キャッピング剤を添加して、保護されていないヒドロキシルが後の段階で導入されたアミダイトと反応するのをブロックすることができる。ACNを再び導入して、キャッピング剤を洗い流してもよい。これらのステップを何回も繰り返して、支持体に結合したヌクレオシドから伸長するオリゴヌクレオチド鎖をつくることができる。
【0008】
従来の合成装置では、様々なライン、ポンプ、バルブが常に液体で満たされ、液体がカラムと呼ばれる容器に導入されるフロースルー設計を使用する。カラムは、典型的に、新しく導入された液体が以前に導入された液体を置換するフロースルー装置である。多くの場合、大規模な製造施設では、合成装置のアレイをバッチプロセスで使用することにより、高いスループットを達成する。これらの合成装置は、典型的には、モノマーを加えるサイクルの個々のステップを連続して行うように構成され、いくつかの異なるオリゴヌクレオチドに対して並行して行うことができる。従って、複数のオリゴヌクレオチドに対する一連の反応は、各オリゴヌクレオチドについて脱トリチルが行われ、次いで各オリゴヌクレオチドについてカップリングが行われ、次いで各オリゴヌクレオチドのキャッピングが行われ、次いで各オリゴヌクレオチドが酸化されるように行われる。そして、このサイクルを、全長のオリゴヌクレオチドが得られるまで繰り返す。
【0009】
生体高分子(例えば、オリゴヌクレオチド、ペプチド、その他)を大規模に製造するために、広く受け入れられている固相合成アプローチを使用することができる。この方法では、出発モノマーを不安定なリンカーを介して不溶性マトリックスに結合させる。このマトリックスに、必要な反応物及び追加の反応性モノマーを添加して、不溶性ビーズ上にオリゴマー化合物を伸長させる。具体的には、オリゴヌクレオチドの製造のための固相合成サイクルは、一般に、4つの反復ステップで行うことができる。最初に、第1のヌクレオシド又は補助残基を担持する固体支持体を固体支持体ハウジング上に配置する。次いで、支持体を脱保護剤溶液で処理して、マスキング基、一般的にはヒドロキシル基上のDMT保護基を除去する。新たにマスクされなくなったヒドロキシル基は、その後の工程において、オリゴマー配列中の次の所望の残基と自由に反応する。この場合、次の残基は、反応を促進するために用いられる活性剤と混合されたホスホロアミダイトモノマーとして添加される。新たに生成したホスホトリエステルは、合成の残りの部分に対して十分に安定ではないので、一般に酸化、チオレーション、又は他の方法で安定化される。次のサイクルを再開する前に、未反応種をキャッピング試薬の使用によって不活性化される。これにより、未反応のヒドロキシル基が再マスクされ、その後のカップリングサイクルにおけるさらなる伸長が防止される。4つのステップ(マスキング解除、カップリング、リンケージ安定化、及びキャッピング)を繰り返すことにより、様々な長さのオリゴヌクレオチドを生成することができる。固相オリゴマー合成の複雑なプロセスは、固相合成装置を使用することにより単純化できる。
【0010】
1つの大きなカラムを用いた大規模な核酸合成では、流路方向の支持層の長さ(以下、「カラム長」と称する。)が長いこと、又は、直径が広いことが必要である。しかし、フローの分配(flow distribution)と高い作動背圧のためにカラム径とカラム長さの双方は制限される。このような状況では均一な物質移動は困難である。したがって、実施可能なカラムサイズ、したがって、製造サイズには元より制限がある。従って、典型的な市販のオリゴヌクレオチドの長さは、15~40Merに制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
液体酸素溶解装置
3日前
東レ株式会社
気体分離膜モジュール
10日前
株式会社フクハラ
圧縮空気圧回路構造
9日前
株式会社ナノバブル研究所
微細気泡発生板
16日前
旭化成株式会社
多孔性中空糸膜
16日前
みづほ工業株式会社
撹拌装置、及び撹拌方法
13日前
大成技研株式会社
フィルター装置
10日前
株式会社クラレ
ろ過膜及びその製造方法
16日前
リンナイ株式会社
フィルタ付きタンク
9日前
株式会社西部技研
ガス濃縮装置
16日前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置システム
16日前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置システム
16日前
リンナイ株式会社
フィルタ付きタンク
9日前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置システム
16日前
セイコーエプソン株式会社
流体デバイス
16日前
株式会社AZUMA
湿式空気清浄機
16日前
新明和工業株式会社
気泡生成装置
16日前
株式会社アーステクニカ
流動層装置
16日前
オリオン機械株式会社
吸着剤再生装置および除去システム
16日前
ウシオ電機株式会社
処理装置
16日前
株式会社ROKI
生成装置及び生成方法
9日前
株式会社ROKI
生成装置及び生成方法
9日前
三菱重工業株式会社
集塵システム及び集塵方法
10日前
株式会社IHI
炭素剥離システム
10日前
株式会社クラレ
窒素ガス分離方法及び窒素ガス分離装置
16日前
東洋紡エムシー株式会社
吸着剤
16日前
株式会社ミダック
CO2固定システム
9日前
トヨタ自動車株式会社
排ガス浄化装置
9日前
株式会社デンソー
二酸化炭素回収装置
13日前
シャープ株式会社
空気清浄機及びフィルター収納袋
2日前
旭化成メディカル株式会社
中空糸膜モジュール
9日前
千代田化工建設株式会社
排水処理システム
3日前
東洋紡エムシー株式会社
吸着フィルタ
16日前
関西化学機械製作株式会社
蒸発装置およびそれを用いた蒸発システム
16日前
株式会社アイシン
二酸化炭素回収装置
16日前
信越化学工業株式会社
防藻剤及び防藻方法
10日前
続きを見る