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公開番号2025012581
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115504
出願日2023-07-13
発明の名称逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 61/10 20060101AFI20250117BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】逆浸透膜上でのバイオフィルムの形成を抑制して、逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法、および逆浸透膜上でのバイオフィルムの形成を抑制しつつ、逆浸透膜によって水処理する方法を提供する。
【解決手段】逆浸透膜の直上流にある流路において、その流路を流れる被処理水にハロゲン系酸化剤や結合ハロゲンなどのバイオファウリング抑制剤を含有するアルカリ液を添加し、次いで5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンなどのイソチアゾリン化合物を含有する液を添加することを含む、逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
逆浸透膜の直上流にある流路において、
その流路を流れる被処理水にバイオファウリング抑制剤を含有するアルカリ液を添加し、次いでイソチアゾリン化合物を含有する液を添加することを含む、
逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
バイオファウリング抑制剤が、ハロゲン系酸化剤および結合ハロゲンからなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
バイオファウリング抑制剤を含有するアルカリ液は、pHが12以上である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
流路を流れる被処理水に、
バイオファウリング抑制剤を含有するアルカリ液を添加し、
その直下流においてイソチアゾリン化合物を含有する液を添加し、
そのさらに直下流において逆浸透膜処理を施すことを含む、
水処理方法。
【請求項5】
バイオファウリング抑制剤が、ハロゲン系酸化剤および結合ハロゲンからなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項4に記載の水処理方法。
【請求項6】
バイオファウリング抑制剤を含有するアルカリ液は、pHが12以上である、請求項4または5に記載の水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法および逆浸透膜によって水処理する方法に関する。より詳細に、本発明は、逆浸透膜上でのバイオフィルムの形成を抑制して、逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法、および逆浸透膜上でのバイオフィルムの形成を抑制しつつ、逆浸透膜によって水処理する方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
逆浸透膜は、液体濃縮、脱塩、純水製造その他の水処理などに使用されている。水処理装置の原水としては、例えば、工業用水、市水、井水、河川水、湖沼水、海水、かん水、工場廃水などが用いられる。逆浸透膜に用いられる膜としては、酢酸セルロース系膜、ポリエーテル系膜、ポリアミド系膜などが知られている。
【0003】
ところで、微生物の繁殖条件が整っている水を処理する場合は、逆浸透膜において、微生物が繁殖してバイオフィルムが形成され、閉塞(バイオファウリング)することがある。バイオファウリングを防止するためにバイオファウリング抑制剤を使用することがある。バイオファウリング抑制剤として、塩素系酸化剤などを挙げることができる。また、微生物の数を減らすために殺菌剤を使用することがある。殺菌剤としてイソチアゾリン化合物などを挙げることができる。
【0004】
バイオファウリング抑制剤と殺菌剤とを併用して水処理を行うことを含む技術が種々提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1は、塩素安定化剤及び塩素系酸化剤からなる結合塩素剤がCl

換算濃度で0.3mg/L以上6mg/L以下含まれる水系に、イソチアゾリン化合物を0.2mg/L以上1mg/L未満の添加濃度で供給する、イソチアゾリン化合物の濃度低減抑制方法を開示している。特許文献1によれば、実際の水系においては、添加されたイソチアゾリン化合物は消耗が激しく、残存濃度が低いことが多いようである。特許文献1は、結合塩素剤が、塩素安定化剤と塩素系酸化剤との反応によって得られる、例えば、モノクロロスルファミン酸であると述べている。
【0006】
特許文献2は、製紙設備の水系において、塩素系酸化剤、及びスルファミン酸もしくはその塩の組み合わせ、又はクロロスルファミン酸もしくはその塩から選択される1種又は2種以上の薬剤を添加し、前記薬剤を添加した後、2,2-ジブロモ-2-ニトロエタノール、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール、2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド、ジクロログリオキシム、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンから選択される1種又は2種以上のスライムコントロール剤を添加する、水系の微生物抑制方法を開示している。クロロスルファミン酸の酸解離定数Kaは1.01×10
-1
であり、強い酸性を呈する。また、スルファミン酸アンモニウムの5%水溶液は25℃においてpHが4.7~5.7である。
【0007】
特許文献3は、次亜塩素酸イオンとスルファミン酸は、次式のように反応して、N-モノクロロスルファミン酸イオン又はN,N-ジクロロスルファミン酸イオンを形成して塩素系酸化剤の有効成分を安定化することを教えている。
ClO

+ H

NSO

H → HClNSO


+ H


2ClO

+ H

NSO

H + H

→ Cl

NSO


+ 2H


すなわち、塩素安定化剤としてのスルファミン酸と塩素系酸化剤としての次亜塩素酸塩とを組み合わせると、次亜塩素酸イオンは消失し、反応生成物としてモノクロロスルファミン酸イオン又はN,N-ジクロロスルファミン酸イオンが薬剤中に含有することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2017-88534号公報
特開2017-128598号公報
特開2015-44765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、逆浸透膜上でのバイオフィルムの形成を抑制して、逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法、および逆浸透膜上でのバイオフィルムの形成を抑制しつつ、逆浸透膜によって水処理する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために検討した結果、以下の実施形態を包含する本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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