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公開番号2025011208
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024177293,2020563439
出願日2024-10-09,2019-05-09
発明の名称インビボ受容体占有率を決定するためのアッセイ
出願人ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー,BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01N 33/53 20060101AFI20250116BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、目的の薬物の受容体への結合をモニターし、測定するためのアッセイに関する。
【解決手段】このアッセイにおいて、前記目的の化合物を投与した対象から採取した血液試料を、クエンチャーを含む溶解溶液とインキュベートする。次いで、薬物が結合し、かつクエンチャーが結合した受容体を、溶解させた血液試料から単離する。前記単離された薬物が結合し、かつクエンチャーが結合した受容体を消化させて、薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したサロゲートペプチドを調製する。前記サロゲートペプチドの量を決定する。受容体占有率は、薬物が結合したサロゲートペプチドの量を、薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したサロゲートペプチドの総量と比較することによって決定することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
受容体占有率を測定するためのアッセイ方法であって、
a.受容体に不可逆的に結合する目的の化合物で治療した対象から血液試料を採取し、
b.クエンチャーを含む溶解溶液を前記血液試料に加え、
c.目的の受容体を単離し、
d.前記単離された受容体を消化させてサロゲートペプチドを調製し、
e.前記サロゲートペプチドの量を測定し、次いで薬物が結合したサロゲートペプチドの量を、薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したサロゲートペプチドの総量と比較することによって薬物の受容体占有率を決定する
工程を含む、アッセイ方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
目的の受容体に共有結合する目的の薬物を投与した対象における薬物の受容体占有率を決定するためのアッセイ方法であって、
a.前記目的の薬物で治療した対象から血液試料を採取し、
b.前記目的の薬物と同一の受容体部位に不可逆的に結合するクエンチャーを含む溶解溶液を、前記血液試料に加え、
c.薬物が結合し、かつクエンチャーが結合した受容体を免疫捕捉により単離し、
d.前記単離された薬物が結合し、かつクエンチャーが結合した受容体を消化させて、薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したサロゲートペプチドを調製し、
e.前記サロゲートペプチドの量を、LC-MS/MSを用いて測定し、次いで薬物が結合したサロゲートペプチドの量を、薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したサロゲートペプチドの総量と比較することによって薬物に結合した受容体の量を決定する
工程を含む、アッセイ方法。
【請求項3】
前記目的の薬物が、図1Aで示されている、請求項2に記載のアッセイ方法。
【請求項4】
前記工程(b)のクエンチャーが、図1Bで示されている、請求項2に記載のアッセイ方法。
【請求項5】
前記消化工程(d)が、トリプシン消化である、請求項1または2に記載のアッセイ方法。
【請求項6】
前記サロゲートペプチドの量が、LC-MS/MSによって測定される、請求項1に記載のアッセイ方法。
【請求項7】
図1Aで示される薬物を投与した対象におけるBTK受容体占有率を測定するための方法であって、
a.前記薬物を投与した対象から血液試料を採取し、
b.図1Bで示されるクエンチャーを含む溶解溶液を前記血液試料に加え、
c.薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したBTKを、ストレプトアビジンT1ビーズに結合させた抗BTKビオチン化抗体を用いて単離し、
d.前記単離された薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したBTK抗体複合体をトリプシンで消化させて、サロゲートペプチドを調製し、
e.前記サロゲートペプチドの量を、LC-MS/MSクロマトグラフィーを用いて測定し、次いで薬物が結合したサロゲートペプチドの量を、薬物が結合し、かつクエンチャーが結合したサロゲートペプチドの総量と比較することによって薬物に結合したBTKの量を決定する
工程を含む、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に取り込まれる2018年5月10日提出の米国仮出願番号第62/669,442号の優先権を請求する。
続きを表示(約 3,900 文字)【0002】
本発明の技術分野
本発明は、血液溶解物中の共有結合した化合物によるリアルタイムインビボ受容体占有率を直接測定するための方法に関する。より具体的には、本発明は、臨床薬の開発のための薬力学的バイオマーカーとしてのリアルタイムインビボBTK受容体占有率の測定に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明の背景技術
創薬と開発は、長期かつ高リスクのプロセスである。成功した新しい薬を開発するための平均コストは、早期の発見と開発プロセス間の数えきれない薬物候補の失敗について260億ドルとも推定され、臨床試験に入る薬物候補の全生存率は、12%未満と推定されている(PhRMA Report, "Biopharmaceutical Research & Development: The Process Behind New Medicines", 2015)。これらの薬物候補の失敗を生じる主な問題は、後期開発段階、特に、概念実証(第II期)臨床試験間における臨床的有効性が不十分であるか、または欠如することに関するものであった(Kola, I., et. al., J. Nature Reviews. Drug Discovery 2004, 3, 711-715; Arrowsmith, J., Nature Reviews. Drug Discovery 2011, 10, 87; Morgan, P., et. al., Drug Discovery Today 2012, 17, 419-424)。
【0004】
開発中の多くの小分子薬物と生物製剤は、免疫系を調節するように設計されている。そのため、これらの薬物候補は、その所望される応答を得るために非常に低い用量レベルが必要とされることが多い。それゆえ、これらの薬物候補の薬物動態(PK)および薬物力学(PD)的特性の早期理解は、臨床試験のための適切な用量範囲を決定するために不可欠である(Topalian, S. L., et. al., The New England Journal of Medicine 2012, 366, 2443-2454; Brahmer, J. R., et. al., The New England Journal of Medicine 2012, 366, 2455-2465; Tolcher, A. W., et. al., Journal of Clinical Oncology: Official Journal of the American Society of Clinical Oncology 2009, 27, 5800-5807; Hua, F., et. al., Journal of Clinical Pharmacology 2014, 54, 14-22; Rutgeerts, P. J., et. al., Gut 2013, 62, 1122-1130)。薬物開発段階中に臨床的有効性を向上させ、コストを減少させるために、PDプロファイルの定量的測定は、臨床試験の合理的な設計のためのPKプロファイルと同様に重要である。これは、特にPDプロファイルが複数の用量で変化する場合に重要である。
【0005】
受容体占有(RO)アッセイは、分子のその受容体タンパク質(または標的)への結合を測定し、PDプロファイルを作成するために使用できる定量的データを供する(Liang, M., et. al., Cytometry B Clin Cytom 2016, 90, 117-127)。ROの測定は、前臨床動物モデルおよび臨床試験においてメカニズムに関連する有効性に不可欠な測定である。実際に、ROは、ファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験において用量漸増を決定するために特に有用である。
【0006】
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞受容体、Fc受容体-およびRANKL経路を介したシグナル伝達および活性化において重要な役割を果たす(Seiler, T., et. al., Expert Opin Investig Drugs 2017, 26, 909-915; Whang, J. A., et. al., Drug Discovery Today 2014, 19, 1200-1204)。抗体に基づく薬物において、前記ROは、通常、遊離受容体の測定のための標的分子と競合する抗体およびその合計受容体の測定のための非競合抗体を用いてフローサイトメトリーによってモニターされる(Liang, M, et. al., Cytometry B Clin Cytom 2016, 90, 117-127; Woska, J. R., Jr., et. al., Journal of immunological methods 2003, 277, 101-115)。しかしながら、小分子アンタゴニストにおいて、フローサイトメトリーによる占有された受容体を直接検出するための抗体試薬は存在していない。これまで、末梢血単核細胞(PBMC)におけるイブルチニブのBTK ROは、遊離(占有されていない)BTKの活性な占有部位に結合する蛍光結合プローブを用い、SDS/PAGEおよび蛍光ゲルスキャンニングを用いて検出することによって調べられた(Honigberg, L. A.; J. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 2010, 107, 13075-13080)。蛍光結合プローブに基づくアッセイは、遊離BTKの量を測定することのみができ、ウェスタンブロットを用いるさらなるアッセイが合計BTKを測定するために必要とされている。臨床試験で生じる試料は大量であるため、2つのアッセイ基盤の使用は実用的ではない。さらに、前記方法は、結合していない測定と合計測定との間の直接的な比較可能性を欠き、高いアッセイバリエーションを生じる。
【0007】
最近、ビオチン化共有結合プローブを用いたELISAに基づくBTK ROアッセイが、アカラブルチニブおよびCC-292の臨床試験で報告され、利用されている(Barf, T., et.al., The Journal of pharmacology and experimental therapeutics 2017; Evans, E. K., et. al., The Journal of pharmacology and experimental therapeutics 2013, 346, 219-22)。この方法では、遊離BTKのみが検出され、薬物が結合したBTK(DB-BTK)が洗い流される。合計BTK濃度は、合計BTKレベルが試料中に一定のままであるものと推定し、投薬前の試料を用いて決定される。
【0008】
あるいは、遊離および合計BTKのための別の時間分解蛍光エネルギー移動(TR-FRET)に基づくアッセイは、末梢血単核細胞(PBMC)におけるBTK占有率を推定するために用いることができる(2016年10月23~26日開催の第7回American Conference on Pharmacometrics(ACoP7)(ワシントン州、ベルビュー)におけるLutz,J.D.Nらのポスター発表)。しかしながら、前記遊離および合計BTKは、同一試料において同時ではなく別々に測定され、合計BTKレベルは、試料間で顕著に変動することが見出された(上記のHonigberg, L. A.)。それゆえ、前記ELISAまたはTR-FRETに基づく方法は、方法の選択から生じる固有の変動によって制限される。
【0009】
液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC-MS/MS)アッセイは、その優れたアッセイ選択性および多重化能力のため、タンパク質の定量における可能性を示している(Neubert, H., et. al., Bioanalysis 2014, 6, 1731-1733)。特に、免疫捕捉エンリッチメント(immunocapture enrichment)、続いてLC-MS/MS検出を組み合わせた「ハイブリッド」LBA-LC-MSアッセイは、優れた検出選択性でタンパク質バイオマーカーまたは治療薬を測定するための強力な技術基盤となっている(Stevenson, L., et. al., Bioanalysis 2013, 5, 2903-2918)。前記LC-MSアッセイの主な利点は、同一試料においてDB-BTKおよび遊離BTKの両方を同時に定量化するためのその能力である。それゆえ、前記RO測定は、試料またはランの変動性によって非常に影響を受けにくい。
【0010】
しかしながら、LC-MSアッセイの開発は、多くの難題を有する。第一に、薬物を投与した動物またはヒトに由来する血液試料は、過剰量の薬物を含みうるものであり、生体外で遊離受容体と反応して薬物結合受容体を形成し、その結果、ROの過大評価となる。第二に、LC-MS/MSは、通常、ELISAアッセイより感度が低い。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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