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公開番号
2025010329
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024191095,2023125999
出願日
2024-10-30,2013-03-13
発明の名称
発光素子、照明装置、発光装置、表示装置及び電子機器
出願人
株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類
H10K
59/32 20230101AFI20250109BHJP()
要約
【課題】複数の発光ドーパントを用いた発光素子において、発光効率が高い発光素子を提
供する。また、上述の発光素子を用いることにより、消費電力の低減された発光装置、発
光モジュール、発光表示装置、電子機器、及び照明装置を各々提供する。
【解決手段】分子間のエネルギー移動機構の一つであるフェルスター機構に注目し、エネ
ルギーを与える側の分子の発光波長と、エネルギーを受け取る側の分子の吸収スペクトル
に波長の4乗を掛け合わせたグラフにおける最も長波長側の極大を有するピークとを重ね
合わせることによって上記フェルスター機構におけるエネルギー移動を効率よく可能とす
る。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
一対の電極間に、第1の発光層と第2の発光層とを有し、
前記第1の発光層は、第1のりん光性化合物と、第1のホスト材料とを有し、
前記第2の発光層は、第2のりん光性化合物と、第2のホスト材料とを有し、
前記第1のりん光性化合物は、520nm乃至600nmの波長範囲に発光スペクトルのピークを有し、
前記第2のりん光性化合物のε(λ)λ
4
で表される関数は、520nm乃至600nmの波長範囲に極大値を有し、
λは、波長を表し、
ε(λ)は、モル吸光係数を表す発光素子。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
一対の電極間に、第1の発光層と第2の発光層とを有し、
前記第1の発光層は、第1のりん光性化合物と、第1のホスト材料とを有し、
前記第2の発光層は、第2のりん光性化合物と、第2のホスト材料とを有し、
前記第1のりん光性化合物は、520nm乃至600nmの波長範囲に発光スペクトルのピークを有し、
前記第2のりん光性化合物のε(λ)λ
4
で表される関数は、520nm乃至600nmの波長範囲に極大値を有し、
前記第2のりん光性化合物は、600nm乃至700nmの波長範囲に発光スペクトルのピークを有し、
λは、波長を表し、
ε(λ)は、モル吸光係数を表す発光素子。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の発光素子を有する照明装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の発光素子と、前記発光素子を制御する手段を備えた発光装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の発光素子を表示部に有し、前記発光素子を制御する手段を備えた表示装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の発光素子を有する電子機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機化合物を発光物質として用いた発光素子、表示装置、発光装置、電子機器
及び照明装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)を
利用した発光素子の研究開発が盛んに行われている。これら発光素子の基本的な構成は、
一対の電極間に発光物質を含む層を挟んだものである。この素子に電圧を印加することに
より、発光物質からの発光を得ることができる。
【0003】
このような発光素子は自発光型であるため、液晶ディスプレイに比べ画素の視認性が高く
、バックライトが不要である等の利点があり、フラットパネルディスプレイ素子として好
適であると考えられている。また、このような発光素子を用いたディスプレイは、薄型軽
量に作製できることも大きな利点である。さらに非常に応答速度が速いことも特徴の一つ
である。
【0004】
これらの発光素子は発光層を膜状に形成することが可能であるため、面状に発光を得るこ
とができる。よって、大面積の素子を容易に形成することができる。このことは、白熱電
球やLEDに代表される点光源、あるいは蛍光灯に代表される線光源では得難い特色であ
るため、照明等に応用できる面光源としての利用価値も高い。
【0005】
発光物質に有機化合物を用い、一対の電極間に当該有機化合物を含む層を設けた有機EL
素子の場合、一対の電極間に電圧を印加することにより、陰極から電子が、陽極から正孔
(ホール)がそれぞれ発光性の有機化合物を含む層に注入され、電流が流れる。そして、
注入された電子及び正孔が再結合することによって発光性の有機化合物が励起状態となり
、励起された発光性の有機化合物から発光を得ることができる。
【0006】
有機化合物が形成する励起状態の種類としては、一重項励起状態と三重項励起状態があり
、一重項励起状態(S
*
)からの発光が蛍光、三重項励起状態(T
*
)からの発光がりん
光と呼ばれている。また、当該発光素子におけるその統計的な生成比率は、S
*
:T
*
=
1:3であると考えられている。
【0007】
一重項励起状態から発光する化合物(以下、蛍光性化合物と称す)では室温において、通
常、三重項励起状態からの発光(りん光)は観測されず、一重項励起状態からの発光(蛍
光)のみが観測される。したがって、蛍光性化合物を用いた発光素子における内部量子効
率(注入したキャリアに対して発生するフォトンの割合)の理論的限界は、S
*
:T
*
=
1:3であることを根拠に25%とされている。
【0008】
一方、三重項励起状態から発光する化合物(以下、りん光性化合物と称す)を用いれば、
三重項励起状態からの発光(りん光)が観測される。また、りん光性化合物は項間交差(
一重項励起状態から三重項励起状態へ移ること)が起こりやすいため、内部量子効率は1
00%まで理論上は可能となる。つまり、蛍光性化合物より高い発光効率が実現可能とな
る。このような理由から、高効率な発光素子を実現するために、りん光性化合物を用いた
発光素子の開発が近年盛んに行われている。
【0009】
特許文献1では、複数の発光ドーパントを含む発光領域を有し、当該発光ドーパントがり
ん光を発する白色発光素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特表2004-522276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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