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公開番号
2025002589
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102876
出願日
2023-06-22
発明の名称
ニッケル及びコバルトを含有する水酸化物からの浸出液の製造方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C22B
3/14 20060101AFI20241226BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】 金属ニッケル粉末よりも安価なニッケル及びコバルトを含む原料を用いてニッケルイオン及びコバルトイオンを含有する浸出液を製造する方法を提供する。
【解決手段】 ニッケル及びコバルトを含有する水酸化物粒子と、好ましくは硫酸アンモニウム濃度0.5~4.1mol/Lの範囲内となるように調製した硫酸アンモニウムを含有するアンモニア水とを混合することで得たスラリーを所定の温度条件下で浸出処理することによって、該水酸化物粒子から浸出させたニッケルイオン及びコバルトイオンを含有する浸出液を得る。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ニッケル及びコバルトを含有する水酸化物粒子と、硫酸アンモニウムを含有するアンモニア水とを混合することで得たスラリーを所定の温度条件下で浸出処理することによって、該水酸化物粒子から浸出させたニッケルイオン及びコバルトイオンを含有する浸出液を得ることを特徴とするニッケル及びコバルトを含有する水酸化物からの浸出液の製造方法。
続きを表示(約 120 文字)
【請求項2】
前記硫酸アンモニウムを含むアンモニア水中における硫酸アンモニウム濃度が0.5~4.1mol/Lの範囲内となるように調製することを特徴とする、請求項1に記載のニッケル及びコバルトを含有する水酸化物からの浸出液の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル及びコバルトを含有する水酸化物からニッケルイオン及びコバルトイオンを含有する浸出液を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで充放電を行なうリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高く、繰り返し充放電しても劣化しにくいので、携帯電話やノートパソコン等の電子機器用の電池のほか、電気自動車等の駆動用電源、スマートグリットの蓄電池等として近年需要が増加している。リチウムイオン二次電池は、セパレーターを挟んで正極と負極を対向させてそれらの間に電解質を満たした構造を有しており、これらのうち、主要な構成品である正極の活物質材料として、ニッケル酸リチウムが用いられている。ニッケル酸リチウムは、前駆体(プリカーサ)としての水酸化ニッケルに水酸化リチウムを混合して焼成することで製造することができる。
【0003】
上記の前駆体としての水酸化ニッケルは、原料の硫酸ニッケル水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加することで生じる中和反応により生成することができる。この硫酸ニッケル原料の中和反応では、下記式1に示すように水酸化ニッケルと等モル量の硫酸ナトリウム(芒硝)が副生するので問題が生じることがあった。すなわち、硫酸ナトリウムは、地域によっては排水の総量規制が設定されているため容易に廃棄することができず、その処理のために別途設備を設けたり、硫酸ナトリウムの排出量を抑えるために水酸化ニッケルの生産量を制限したりすることが必要になることがあった。
[式1]
NiSO
4
+2NaOH→Ni(OH)
2
+Na
2
SO
4
【0004】
そこで、硫酸ナトリウムを副生しない水酸化ニッケルの製造方法が提案されている。例えば特許文献1には、金属ニッケルの粉末を含むアンモニア水溶液に酸素を導入して該金属ニッケルを該アンモニア水溶液中に浸出させた後、ニッケル及び水酸基のイオンを含むアンモニア水溶液に対して必要に応じて種結晶を添加してから大気圧下又は減圧下でアンモニア水溶液を蒸発させることで水酸化ニッケルを沈殿回収する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-324524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の技術を用いることにより、硫酸ナトリウムを副生させることなく水酸化ニッケルを製造することができるが、この技術は金属ニッケルを前駆体の原料に用いるので経済的な観点から有利とはいえない。すなわち、金属ニッケルは一般的にニッケル鉱石を処理することで得たマット、硫化物、又は水酸化物などの中間原料に対して酸や塩素などを用いてニッケルを浸出した後、該ニッケルと共に浸出される不純物を精製処理により分離してから電解採取することによって製造されるため、最終的に得られる金属ニッケルの形状は板状や塊状になる。従って、金属ニッケルをアンモニア水溶液で効率よく浸出させるために粉末状に加工する工程が必要になる。
【0007】
また、上記のニッケル酸リチウムの製造段階では前駆体にコバルトを添加していることからも分かるように、前駆体の原料に用いるニッケルにコバルトが含まれることは問題ではなく、むしろある程度コバルトを含んでいるのが好ましい。しかしながら、上記の金属ニッケルの製造に用いる中間原料の多くには、コバルトが含まれているにもかかわらず、電解採取に先立って溶媒抽出工程などの精製処理によりニッケルからコバルトを分離除去する処理が行われており、結果的に無駄な分離コストをかけていることになる。このように、金属ニッケルを原料として水酸化ニッケルを製造する方法は、コスト増の要因となる多くの処理を要するので、これに代わる例えばニッケル酸化鉱石やスクラップを処理して得た多種多様な不純物を含んだ未精製の中間原料を用いて水酸化ニッケルを製造する方法が求められている。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、金属ニッケルよりも安価なニッケル及びコバルトを含む原料を用いてニッケルイオン及びコバルトイオンを含有する浸出液を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明に係る浸出液の製造方法は、ニッケル及びコバルトを含有する水酸化物粒子と、硫酸アンモニウムを含有するアンモニア水とを混合することで得たスラリーを所定の温度条件下で浸出処理することによって、該水酸化物粒子から浸出させたニッケルイオン及びコバルトイオンを含有する浸出液を得ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、硫酸ナトリウムを副生させることなく金属ニッケルよりも安価なニッケル及びコバルトを含む原料を用いてニッケルイオン及びコバルトイオンを含有する浸出液を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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