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公開番号2025001199
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023100665
出願日2023-06-20
発明の名称耐火構造材
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E04B 1/94 20060101AFI20241225BHJP(建築物)
要約【課題】燃え止まり層を厚くすることなく耐火時間を長くすることができる耐火構造材を提供する。
【解決手段】耐火構造材1Aは、木材からなり横断面が略矩形である荷重支持部2と、その外側に設けられた燃え止まり層3と、その外側に設けられた仕上げ層4とを備える。燃え止まり層3と仕上げ層4との間において、燃え止まり層3の角部からその周方向への延在幅Wが25mm~100mmとなるように、シート状の反射材5が設けられている。反射材5が炎による放射成分を反射するので、火災時の角部の温度上昇が抑制される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
木材からなり横断面が略矩形である荷重支持部と、
前記荷重支持部の外側に設けられた燃え止まり層と、
前記燃え止まり層の外側に設けられた仕上げ層と、を備える耐火構造材であって、
前記燃え止まり層と前記仕上げ層との間において、前記燃え止まり層の角部から前記燃え止まり層の周方向への延在幅が25mm~100mmとなるように、シート状の反射材が設けられている、耐火構造材。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記燃え止まり層は、難燃処理薬剤を含浸させた木材である、請求項1記載の耐火構造材。
【請求項3】
前記燃え止まり層の厚さは、30mm~70mmである、請求項1又は2記載の耐火構造材。
【請求項4】
前記仕上げ層は、木材であり、
前記仕上げ層の厚さは、20mm~40mmである、請求項1又は2記載の耐火構造材。
【請求項5】
前記燃え止まり層の横断面は、角部が直角である矩形であり、
前記反射材は、片面に繊維状の裏打ち材を有しており、
前記反射材は、前記裏打ち材を有する面が前記燃え止まり層側を向いており、
前記反射材は、前記角部を構成する前記燃え止まり層の二面で互いに別々に設けられている、請求項1又は2記載の耐火構造材。
【請求項6】
前記燃え止まり層の横断面は、角部が丸みを帯びた矩形であり、
前記反射材は、片面に繊維状の裏打ち材を有しており、
前記反射材は、前記裏打ち材を有する面が前記燃え止まり層側を向いており、
前記反射材は、前記角部を挟む前記燃え止まり層の二面にわたって連続している、請求項1又は2記載の耐火構造材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐火構造材に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
木造の建物では、火災時でも崩壊しないように、柱や梁を構成する構造材に耐火性が要求される。構造材は、炎に晒されて表面が燃えた場合でも、荷重を支持する中心部が炭化しないことが望ましい。これを達成すべく、例えば難燃処理薬剤を含浸させた燃え止まり層と難燃処理薬剤を含まない表面層とを備える耐火構造が検討されている(特許文献1)。この耐火構造は、火災終了時の燃焼部分が難燃処理薬剤を注入した部分となるように燃え止まり層の厚さを調整することによって、火災終了後に中心部への炭化の進行を防止することができ、自然に燃え止まって建物の崩壊を防ぐことができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4958098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
耐火時間を長くするためには、単純に燃え止まり層を厚くすることが考えられる。しかしながら、燃え止まり層を厚くすると、室内空間を圧迫するだけでなく、木材や難燃処理薬剤の費用が嵩み、省資源の観点からも望ましくない。そこで本発明は、燃え止まり層を厚くすることなく耐火時間を長くすることができる耐火構造材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、木質材料からなり横断面が略矩形である荷重支持部と、荷重支持部の外側に設けられた燃え止まり層と、燃え止まり層の外側に設けられた仕上げ層と、を備える耐火構造材であって、燃え止まり層と仕上げ層との間において、燃え止まり層の角部から燃え止まり層の周方向への延在幅が25mm~100mmとなるようにシート状の反射材が設けられている、耐火構造材を提供する。
【0006】
柱や梁等の構造材が矩形である場合、火災時には、構造材の角部は角部を挟む二面が炎に晒されるので高温になりやすく、燃えやすい。本発明の耐火構造材では、燃え止まり層の角部からその周方向へ所定の幅でシート状の反射材が設けられており、反射材が炎による放射成分を反射するので、角部の温度上昇を抑制する。
【0007】
本発明の耐火構造材は、以下に挙げる特徴を一つ又は複数備えていてもよい。
・燃え止まり層は、難燃処理薬剤を含浸させた木材であってもよい。
・燃え止まり層の厚さは、30mm~70mmであってもよい。
・仕上げ層は木材であってもよく、この場合の仕上げ層の厚さは20~40mmであってもよい。
・燃え止まり層の横断面は、角部が直角である矩形であり、反射材は、片面に繊維状の裏打ち材を有しており、反射材は、裏打ち材を有する面が燃え止まり層側を向いており、反射材は、角部を構成する燃え止まり層の二面で互いに別々に設けられていてもよい。
・燃え止まり層の横断面は、角部が丸みを帯びた矩形であり、反射材は、片面に繊維状の裏打ち材を有しており、反射材は、裏打ち材を有する面が燃え止まり層側を向いており、反射材は、角部を挟む燃え止まり層の二面にわたって連続していてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、燃え止まり層を厚くすることなく耐火時間を長くすることができる耐火構造材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る耐火構造材の横断面図である。
耐火構造材の角部の拡大図である。
(A)、(B)ともに、他の実施形態に係る耐火構造材の横断面の角部の拡大図である。
他の実施形態に係る耐火構造材の横断面図である。
試験体の横断面図である。
温度変化を示すグラフである。
温度変化を示すグラフである。
試験後の試験体の横断面の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の耐火構造材は木質であって、主に柱又は梁として用いられることを想定し、その耐火性能を向上させるものである。以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、発明の特徴点を強調するため、各部材の寸法比率を実際の寸法比率とは異なるものとしている。
(【0011】以降は省略されています)

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