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公開番号
2025001088
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-08
出願番号
2023100477
出願日
2023-06-20
発明の名称
水性ポリウレタン分散体
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08G
18/00 20060101AFI20241225BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、貯蔵安定性に優れ、変色の少ない水性ポリウレタン分散体を提供することを目的とする。
【解決手段】(a)1分子中にイソシアネート基を2つ以上含有する有機ポリイソシアネート化合物、(b)ポリカーボネートジオール、並びに(c)カルボキシル基及び/又はスルホン基含有ポリオール若しくはその塩、の反応生成物である水分散性ポリウレタンと、水とを含み、(b)成分が、ジヒドロキシ化合物と炭酸エステルとのエステル交換反応による重縮合物であり、(b)成分の数平均分子量が250以上3000以下であり、(b)成分が、特定の金属(M1)を、1ppm以上25ppm以下含有しており、(b)成分のハーゼン色数が50以下である、水性ポリウレタン分散体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)1分子中にイソシアネート基を2つ以上含有する有機ポリイソシアネート化合物、(b)ポリカーボネートジオール、並びに(c)カルボキシル基及び/又はスルホン基含有ポリオール若しくはその塩、の反応生成物である水分散性ポリウレタンと、水とを含み、
前記(b)ポリカーボネートジオールが、ジヒドロキシ化合物と炭酸エステルとのエステル交換反応による重縮合物であり、
前記(b)ポリカーボネートジオールの数平均分子量が250以上3000以下であり、
前記(b)ポリカーボネートジオールが、長周期型周期表の第6族、第7族、第8族、第9族、第10族及び第11族の金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属(M1)を、その合計量として、1ppm以上25ppm以下含有しており、
JIS-K0071-1(1998)に準拠して測定した前記(b)ポリカーボネートジオールのハーゼン色数が50以下である、水性ポリウレタン分散体。
続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
(b)ポリカーボネートジオールが、長周期型周期表の第1族の金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属(M2)を、その合計量として、0.1ppm以上12.5ppm以下含有している、請求項1に記載の水性ポリウレタン分散体。
【請求項3】
前記(a)有機ポリイソシアネート化合物が、脂肪族有機ジイソシアネート化合物及び/又は脂環族有機ジイソシアネート化合物である、請求項1に記載の水性ポリウレタン分散体。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の水性ポリウレタン分散体を含有する、水性コーティング組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性ポリウレタン分散体に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ポリウレタン樹脂は、合成皮革、人工皮革、接着剤、家具用塗料、自動車塗料等の幅広い領域で使用されており、イソシアネートと反応させるポリオール成分としてポリエーテルやポリエステルが用いられている。しかしながら、近年においては、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、耐油性、耐薬品性、低温柔軟性等への要求の高度化、また、環境対応への要求から水性ポリウレタン分散体への期待が高まってきている。
【0003】
これらの問題を解決する手段として、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、耐油性、耐薬品性に優れる、各種ポリカーボネートジオールを用いた水性ポリウレタン分散体が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、2-メチル-1,3プロパンジオールからなるポリカーボネートジオールからなる水性ポリウレタン分散体が提案されている。この水性ポリウレタン分散体は、耐薬品性、耐加水分解性、耐候性、柔軟性、密着性などの物性バランスに優れた塗料、コーティング剤、接着剤、粘着剤などに使用される。2-メチル-1,3-プロパンジオールからなるポリカーボネートジオールは、従来の1,6-ヘキサンジオールからなるポリカーボネートジオールに比べ、常温での結晶性が低いため柔軟性に優れる。またポリカーボネートジオール中にカーボネート基の濃度が高いため、耐薬品性、耐摩耗性に優れる。
【0005】
また、例えば、特許文献2には、1,5-ペンタンジオールと1,6-ヘキサンジオールとを共重合してなるポリカーボネートジオールをイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートにて変性した、変性ポリカーボネートジオールの水分散体が提案されている。この変性ポリカーボネートジオールの水分散体は、重合開始剤により紫外線で硬化することで、上記課題であった耐薬品性や耐摩耗性を改良することが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-37987号公報
特開2013-82863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方で、特許文献1に開示されたポリカーボネートジオールは重合触媒として酢酸鉛三水和物を使用しているため、このポリカーボネートジオールからなる水性ポリウレタン分散体は、残留する酢酸鉛三水和物残渣の影響により、貯蔵時に着色したり、また、塗料、コーティング剤、接着剤、粘着剤などに使用した場合、変色したりするおそれがあり、改善の余地がある。
【0008】
また、特許文献2に開示されたポリカーボネートジオールは重合触媒としてチタンテトラブトキシドを使用しているため、このポリカーボネートジオールからなる水性ポリウレタン分散体は、残留するチタンテトラブトキシド残渣の影響により、貯蔵時に着色したり、特許文献1と同様に、塗料、コーティング剤、接着剤、粘着剤などに使用した場合、変色したりするおそれがあり、改善の余地がある。
【0009】
本発明は、貯蔵安定性に優れ、且つ、例えば、塗料、コーティング剤などに使用した場合、変色の少ない水性ポリウレタン分散体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の水性ポリウレタン分散体を用いることにより、貯蔵安定性に優れ、且つ、例えば、塗料、コーティング剤などに使用した場合に変色を少なくできることを見出し、本発明をなすに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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