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公開番号2024176147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094440
出願日2023-06-07
発明の名称リード管楽器用音響改善装置
出願人個人
代理人弁理士法人グローバル知財
主分類G10D 9/02 20200101AFI20241212BHJP(楽器;音響)
要約【課題】軽量で、多様なリガチャーや楽器に安定的に装着でき、リード振動効率を向上させ、ユーザのニーズに合わせた音作りを実現できる音響改善装置を提供する。
【解決手段】粘弾性体2b、皮革部材8、面ファスナ3b及び面ファスナ4bで構成される。粘弾性体2bと皮革部材8は、正面視では略同形状であり、長手方向の両端部は幅が小さく、中央部は幅が大きく設けられる。中央部の上端部の凹部は、管楽器に巻き付けた際に上端部が平坦になるように設けられたものである。粘弾性体2bは、減衰性及び弾性を有する高分子ゲル素材で形成される。皮革部材8は、合成皮革である。粘弾性体2bと皮革部材8の厚みは何れも略1mmであり、貼り合わされている。粘弾性体2b及び皮革部材8において、長手方向の一端でかつ粘弾性体2b側に面ファスナ3bが設けられ、他端でかつ皮革部材8側に面ファスナ4bが設けられる。
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項1】
吹奏者の呼気でリードを振動させる管楽器に脱着自在に取付けられる装置であって、
減衰性及び弾性を有する高分子ゲルから成る帯状の粘弾性体をリガチャー、マウスピース、ネック又はバレルの周囲に巻き付けたことを備えることを特徴とする音響改善装置。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記粘弾性体は、前記高分子ゲルに、制振特性を有する金属から成る粉末素材が混錬成形されたことを特徴とする請求項1に記載の音響改善装置。
【請求項3】
前記粘弾性体の外面側に、制振特性を有する金属から成る帯状体、又は制振特性を有する金属を含有する塗膜が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の音響改善装置。
【請求項4】
前記粘弾性体の少なくとも外面側に、皮革部材が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の音響改善装置。
【請求項5】
前記粘弾性体の両面側に、帯状の伸縮性部材が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の音響改善装置。
【請求項6】
前記粘弾性体には、リガチャーの留め具との干渉を避ける貫通孔及び切り欠き部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の音響改善装置。
【請求項7】
前記音響改善装置の最外面に、上端が開口した収容部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の音響改善装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リード管楽器の音響改善を図る装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
木管楽器では吹奏者の呼気で発生したリードの振動がサウンドの源で、この振動がマウスピースからネックやバレルへ伝わり、楽器本体の振動が多ければ多いほど良い楽器だという価値判断があり、サックスでは楽器のベル部まで確実に振動を伝えようとしてU字菅の両端を接着剤から半田付けに変えたり、リガチャーの形状や材質を工夫して、よりリードを軽く振動させ、マウスピースも含め楽器の振動をより大きくするように努力していた。他方、吹奏時にマウスピースとネック双方とをまたぐように金属板を設けて、マウスピース振動を楽器側へノーマルより多く伝達させ吹奏感や音量を上げる方法や、サックスのネック下部と楽器本体上部を接続するネジに換えて、ネジに重りを付けたものを使用して吹奏音の改善をしているのが現情である。
【0003】
吹奏時、リード振動がマウスピースへ伝わった時、その双方の振動振幅周波数が、同期して共鳴しているため、従来技術では、マウスピース内で双方の振動が干渉、重畳され歪んだ振幅波形を生じていた。
【0004】
これを「リード振動とマウスピースの共鳴振動」と「紐で吊るされた裸スピーカー振動紙とスピーカーフレームの共鳴振動」の関係で見ると、リードと振動紙は、マウスピースやスピーカーフレームを共鳴振動させている振動源であるということで、このスピーカーが裸で紐に吊り下げられた状態で音楽を再生すると、スピーカーの振動紙が前後に振動する際、スピーカーフレームが共鳴振動でこれに追従して前後に振動して動き、その動いた分だけ本来のスピーカー振動紙の動きが阻害されることになる。そしてこのスピーカーフレームの共鳴振動が、時間差で振動紙へ戻りその動きを阻害させ音を歪ませる元凶のため良い音が再生できないことも周知の事実であり、厚い板のスピーカーボックスに取り付けてスピーカーフレームの共鳴振動を止めることで歪んだ再生音が正常化して音が良くなる事も周知の事実である。
【0005】
このスピーカーフレームが、図30のように仮に伸びてリード管楽器のようにネックから本体に変形してなったとして仮定した観点から説明する。この変形スピーカーフレーム管楽器17は、ネックストラップの紐、右手親指、両手の指先だけで支える変形した裸のスピーカーである。
ここではスピーカー振動紙がサウンド音の振動源で、この音源は図30の矢印18のようにこの仮定した楽器内方向に向かって動く。この楽器は音源部分の太さから音の出口ベル部分に向かって最大に太くなるテーパー状になって音が自然と大きくなる構造になるため、それにつれて出口ベル部分の振動も大きくなっている。
【0006】
上記で示した振動がより大きくなった変形スピーカーフレーム管楽器17のフレーム共鳴振動が、時間差で振動紙へ戻りその動きを阻害させ音を歪ませるため、本来持っている良い振動が発揮できない。
ここでは裸スピーカーフレームと、変形スピーカーフレーム管楽器17の共通点を同じ切り口で考察したが双方の大きな違いは、裸スピーカーは、厚い板のスピーカーボックスへ取り付けて固定することで、フレームの共鳴振動が時間差で振動紙へ戻ることなく、本来の豊かな音を再生できる解決策があるが、変形スピーカーフレーム管楽器17は演奏中動き回るため、しっかりと固定できない。
つまり変形スピーカーフレーム管楽器17の音源である振動紙の動きは、変形スピーカーフレームの共鳴振動によって常に邪魔され本来の振動が発揮できない状態で、豊かな音を再生する解決策がなかった。
【0007】
そこでこの変形スピーカーフレーム管楽器17と同じ構造を持つ現実のリード管楽器が、豊かな音を再生できる解決策を一言でいうと、リードの振動源から受けるマウスピースや、楽器の共鳴振動を減衰抑圧することで解決する。これは裸のスピーカーを厚い板のスピーカーボックスに取り付けて固定するのと同じ効果があると言える。
【0008】
そこで近年では、マウスピース、ネックや楽器本体の共鳴振動を止めるどころか、もっと軽くリードを振動させ大きく響かせることで良い音、良い楽器、より吹奏しやすさが得られるとの考えが一般的である。メーカーも演奏者もその方向へ目が向いている。実際このように更に響かせることで、高い音質や吹奏感を実現しているリガチャーが知られている(非特許文献1を参照)。
【0009】
しかし、リード振動がマウスピースの共鳴振動を誘発していて、一部の歪んだ振動振幅波形
が吹奏中のサウンドに紛れ込んでいるとは誰も気づかず、楽器製造メーカー、音楽関係者及び、吹奏者や聴衆者もなんの疑いもなく、昔からそれをその楽器特有の「完成されたサウンド」だと認識していた。
後述で詳しく説明するが、例えば、薄いベニヤ板をノコギリで切っていて板が上下に暴れ、早く切れない時の「音、サウンド」と、しっかりと固定して板が早く切れている時の「音、サウンド」の違いで、この前者の板が早く切れていない時の音を「完成されたサウンド」だとして今現在も認識している。
【0010】
そこで、本発明者は、リード振動効率を従来よりも向上させ、音質に好ましい影響を与える音作りができ、その吹奏する音質を演奏者の好みに合わせて調整できる音響改善装置をすでに提案している(特許文献1を参照)。
特許文献1の管楽器用リガチャー及びリガチャーカバーは、管楽器用リガチャー脱着自在に取り付けられるリガチャーカバーであって、リガチャーカバーは、制振特性を有する金属から成り、形状が略円筒形状の一部にスリットが設けられ平面視でC字状を呈する。制振特性を有する金属が用いられることにより、マウスピースの共鳴振動の力を効果的に減衰抑圧することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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