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公開番号
2024175566
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-18
出願番号
2023093449
出願日
2023-06-06
発明の名称
柱梁接合構造
出願人
株式会社安藤・間
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
E04B
1/58 20060101AFI20241211BHJP(建築物)
要約
【課題】 施工性が優れ、複合構造梁の材端鉄筋コンクリート梁に生じるせん断力を低減させる柱梁接合構造を提供する。
【解決手段】 梁の一方向を材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁30、他方向を直交鉄骨梁20とし、直交鉄骨梁20が梁交差部40を貫通するように架設された二方向の梁20,30が交差する鉄筋コンクリート柱10上の梁交差部40において、材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁30の埋設鉄骨梁31の端部が梁交差部40内まで延設され、梁交差部40内で埋設鉄骨梁31の端部と直交鉄骨梁20とが接合金物を介して接合された構成からなる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
梁の一方向を材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁、他方向を直交鉄骨梁とし、鉄筋コンクリート柱上の梁交差部で二方向の梁が交差する柱梁接合構造において、
前記直交鉄骨梁が前記梁交差部を貫通して架設され、
前記材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁の埋設鉄骨梁の端部が前記梁交差部内まで延設され、
前記梁交差部内で前記埋設鉄骨梁の端部と前記直交鉄骨梁とが接合金物を介して接合された、
ことを特徴とする柱梁接合構造。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
梁の一方向を材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁、他方向を直交鉄骨梁とし、鉄筋コンクリート柱上の梁交差部で二方向の梁が交差する柱梁接合構造において、
前記直交鉄骨梁が前記梁交差部を貫通して架設され、
前記梁交差部の表面で前記材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁の埋設鉄骨梁の端部と前記直交鉄骨梁とが接合金物を介して接合された、
ことを特徴とする柱梁接合構造。
【請求項3】
前記埋設鉄骨の端部と前記直交鉄骨梁とが接合プレートを介して高力ボルト接合された請求項1または請求項2に記載の柱梁接合構造。
【請求項4】
前記埋設鉄骨梁は、ウェブのみが前記梁交差部内に延設された請求項1に記載の柱梁接合構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は柱梁接合構造に係り、鉄筋コンクリート柱上の梁交差部で直交する梁の一方向を材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁、他方向を鉄骨梁とした、梁と鉄筋コンクリート柱との柱梁接合構造に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来の鉄筋コンクリート造梁より広い室内空間を提供することができる構造形式として、材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁(本明細書において、以下単に複合構造梁と記す。)が知られている(特許文献1)。複合構造梁は、梁スパンの中央部を自重の軽い鉄骨梁とし、鉄筋コンクリート柱との接合部(柱梁接合部)となる梁材端部を鉄筋コンクリート造とする構造形式からなる。複合構造梁の材端部では、梁スパン中央部の鉄骨梁が材端部の鉄筋コンクリート梁の柱近傍まで延在するように埋め込まれ、鉄骨から鉄筋コンクリートへと力の伝達が確実に行われるように、材端部の鉄筋コンクリートの梁断面、鉄骨梁の必要埋め込み長さ等の設計諸元が決定される。
【0003】
鉄筋コンクリート柱と接合される材端鉄筋コンクリート梁の柱側材端部が合理的に機能するための構造形式として、材端鉄筋コンクリート梁に埋め込まれた鉄骨梁の材端部の上下フランジに溶接等によりアンカー筋を取り付け、このアンカー筋を介して柱梁接合部を挟んで相対位置に設けられた鉄骨梁の端部とを接続する構成が提案されている(特許文献2)。このアンカー筋が鉄骨梁に作用する曲げモーメントの一部を負担することで材端鉄筋コンクリート梁の負担曲げモーメントの勾配が緩やかになり、材端鉄筋コンクリート梁に生じるせん断力を小さくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-35928号公報
特開2001-173155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献2に示したように、複合構造梁に組み込まれる鉄骨梁の材端部のフランジにアンカー筋を溶接して取り付けるようにした場合において、鉄筋コンクリート柱を梁交差部として一方向を複合構造梁、直交する他方向を鉄骨梁とすることがある。このアンカー筋を高強度にすることでより合理的に材端鉄筋コンクリート梁の設計を行うことが可能になる。しかし、高強度鉄筋は炭素当量が多いため、溶接箇所において溶接割れ等が生じたりして溶接性が悪い。このため鉄筋の高強度化にも制約がある。
【0006】
また、従来例として図4各図、図5に示した複合構造梁130の鉄骨梁131のフランジに応力伝達用のアンカー筋150を取り付けた柱梁接合構造100の場合、梁交差部140において複合構造梁130の鉄骨梁131の梁せいより直交する鉄骨梁120の梁せいの方が大きく設計されている。このため、鉄筋コンクリート柱110で直交する鉄骨梁120,131の上フランジ面を揃えるように配置すると、複合構造梁130の鉄骨梁131の下フランジから延在するアンカー筋150が直交する鉄骨梁120のウェブ120w部分と干渉し、アンカー筋150をそのままでは配筋できない。この問題を回避するために、たとえば図5に示したように、鉄骨梁120のウェブ120wに貫通孔をあけてアンカー筋150を貫通させて取り付けて対応している。この場合、鉄骨梁120のウェブ120wに複数の貫通孔を設ける必要があるため、鉄骨梁120の耐力欠損が生じるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、複合構造梁と直交する鉄骨梁において耐力欠損を生じさせることなく、材端鉄筋コンクリート梁部分に生じるせん断力を低減するように設計された柱梁接合構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の柱梁接合構造は、梁の一方向を材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁、他方向を直交鉄骨梁とし、鉄筋コンクリート柱上の梁交差部で二方向の梁が交差する柱梁接合構造において、前記直交鉄骨梁が前記梁交差部を貫通して架設され、前記材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁の埋設鉄骨梁の端部が前記梁交差部内まで延設され、前記梁交差部内で前記埋設鉄骨梁の端部と前記直交鉄骨梁とが接合金物を介して接合されたことを特徴とする。
【0009】
他の発明としての柱梁接合構造は、梁の一方向を材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁、他方向を直交鉄骨梁とし、鉄筋コンクリート柱上の梁交差部で二方向の梁が交差する柱梁接合構造において、前記直交鉄骨梁が前記梁交差部を貫通して架設され、前記梁交差部の表面で前記材端鉄筋コンクリート梁中央部鉄骨梁の埋設鉄骨梁の端部と前記直交鉄骨梁とが接合金物を介して接合されたことを特徴とする。
【0010】
上述の発明において、前記埋設鉄骨の端部と前記直交鉄骨梁とが接合プレートを介して高力ボルト接合されることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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