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公開番号
2024169204
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023086470
出願日
2023-05-25
発明の名称
液体在庫管理システム
出願人
昭和機器工業株式会社
代理人
弁理士法人英和特許事務所
主分類
B67D
7/78 20100101AFI20241128BHJP(びん,広口びんまたは類似の容器の開封または密封;液体の取扱い)
要約
【課題】液面検知装置と在庫管理データ等の分析に基づいて判定する石油在庫管理システムを連携させて運用し、お互いの欠点を補完して確実で速やかな漏えい検知と漏えい個所の特定を実現すること。
【解決手段】石油貯蔵タンク4内の液面レベル及び水面レベルを検出する磁歪式液面・水面センサー9、石油計量機17、石油運搬車28、注入量情報蓄積手段31、排出量情報蓄積手段32、増減量情報蓄積手段33、直近12時間に磁歪式液面・水面センサー9から送信される液量情報及び水量情報に基づいて、石油の漏えい又は水の混入を検知する迅速分析手段34、直近1週間に亘って各情報蓄積手段31~33に記録された情報に基づいて、石油の漏えい等を検知し異常発生箇所を特定する詳細分析手段35並びに石油貯蔵タンク状態情報を報知する石油貯蔵タンク状態報知手段36を備えている石油在庫管理システム。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
液体排出用配管及び液体注入用配管を有する液体貯蔵タンク内に貯蔵されている液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知し、前記液体貯蔵タンクの状態を報知する液体在庫管理システムであって、
前記液体貯蔵タンクに設置され、所定時間毎に貯蔵されている液体の液面レベル及び前記液体貯蔵タンク底部に溜まっている水の水面レベルを検出し、前記液面レベルに対応する液量情報及び前記水面レベルに対応する水量情報を送信する液面・水面センサーと、
前記液体貯蔵タンクに注入される液体の量を計量し、注入中か否かを識別するとともに、注入開始から注入終了までの時刻及び液量を記録する注入量情報蓄積手段と、
前記液体貯蔵タンクから排出される液体の量を計量し、排出中か否かを識別するとともに、排出開始から排出終了までの時刻及び液量を記録する排出量情報蓄積手段と、
前記液体貯蔵タンク内の初期液量を計測した後、所定期間経過後における前記液体貯蔵タンク内の末期液量を計測し、前記初期液量と前記所定期間中に注入及び排出された液量とから計算残液量を求め、前記計算残液量と前記末期液量との差の絶対値である増減量を計算して、計測時刻及び増減量を記録する増減量情報蓄積手段と、
直近特定期間以内に前記液面・水面センサーから送信される液量情報及び水量情報に基づいて、前記液体貯蔵タンクからの液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知し、迅速分析情報を送信する迅速分析手段と、
直近特定期間以上に亘って前記注入量情報蓄積手段に記録された注入開始から注入終了までの時刻及び液量、前記排出量情報蓄積手段に記録された排出開始から排出終了までの時刻及び液量並びに前記増減量情報蓄積手段に記録された計測時刻及び増減量に基づいて、前記液体貯蔵タンク、前記液体排出用配管及び前記液体注入用配管からの液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知するとともに異常発生箇所を特定し、詳細分析情報を送信する詳細分析手段と、
前記迅速分析手段から送信される迅速分析情報及び前記詳細分析手段から送信される詳細分析情報を受信し、受信した迅速分析情報及び詳細分析情報に基づいて、液体貯蔵タンク状態情報を報知する液体貯蔵タンク状態報知手段を備えている
ことを特徴とする液体在庫管理システム。
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【請求項2】
前記迅速分析手段は、液体の排出及び注入の無い時間帯において前記液面・水面センサーから送信される安定時液量情報及び安定時水量情報に基づいて、前記液体貯蔵タンクからの液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知し、
前記増減量情報蓄積手段は、液体の排出及び注入の無い時間帯における安定時末期液量を計測し、前記計算残液量と前記安定時末期液量との差の絶対値である増減量を計算する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体在庫管理システム。
【請求項3】
前記液体貯蔵タンク状態報知手段は、
前記迅速分析手段及び前記詳細分析手段から迅速分析情報及び詳細分析情報を受信している場合には、詳細分析情報に基づいて液体貯蔵タンク状態情報を報知し、
前記詳細分析手段からは詳細分析情報を受信しておらず、前記迅速分析手段からのみ迅速分析情報を受信している場合には、迅速分析情報に基づいて液体貯蔵タンク状態情報を報知する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体在庫管理システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガソリンスタンド等に設置されている石油貯蔵タンク(通常は地下タンク)や化学工場等に設置されている溶剤貯蔵タンク等の、液体貯蔵タンクに液体を注入する液体注入系統及び液体貯蔵タンクから液体を排出する液体排出系統における異常発生箇所を検知するために用いられる液体在庫管理システムに関する。
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【背景技術】
【0002】
従来、液体貯蔵タンクの漏えい等を検知するため、各種の液面検知装置や在庫管理データ等の分析に基づいて判定する液体在庫管理システムが利用されている。
例えば、本出願人は、特許文献1(特開2005-351767号公報)に記載されているように、液体貯蔵タンク内の油面レベルを検出するための第1のフロートと水面レベルを検出するための第2のフロートとを備え、液面レベルの単位時間当たりの変動が所定量以上であるか否かを演算し、その演算結果と水面レベルの検出結果に基づいて、液体貯蔵タンク内に水が溜まっているか否かを正確に検知することのできる磁歪式液面計を開発している(特に、段落0008~0011、0017及び図1を参照)。
また、特許文献2(特開2016-156699号公報)には、車両に燃料を供給するサービスステーション(SS)における燃料の貯蔵システムの異常を検出する異常検知方法及び異常検知装置であって、タンクローリー車(106)から貯蔵タンク(102)への注入量、貯蔵タンク(102)内に貯蔵される燃料油の増減量、及び計量機(104)から車両への注出量等に基づいて、燃料の漏洩或いは水混入の可能性及びその発生箇所を判定する点が記載されている(特に、段落0022、0032~0044及び図1を参照)。
さらに、特許文献3(特開2013-43648号公報)には、燃料油を貯留する地下タンク(20)を備えた給油所における記録帳データと、該記録帳データを統計処理して得られた統計分析データと、燃料油の静止時の液面変動データとを記録し、記録帳データ、統計分析データ及び静止時の液面変動データの少なくとも一つが異常であることを検出したときに地下タンクに燃料油の漏洩があると判定し報知する在庫管理システムが記載されている(特に、要約、段落0022、0032~0055及び図1を参照)。
【0003】
しかし、液面検知装置は、地下貯蔵タンクの液相部のみの漏えい検知が可能なものであり、気相部や配管についての漏えいは検知することができず、在庫管理データ等の分析に基づいて判定する在庫管理システムは、地下貯蔵タンクと給油管、注油管からの漏えい検知が可能であるが、どこから漏れているかの部位を特定することができない。従来は、これらの装置やシステムが別々に運用されており、両者の連携が取れていなかった。
そして、特許文献1に記載されている発明は、液体貯蔵タンク内に水が溜まっているか否かを正確に検知するものであって、この発明で利用している磁歪式液面計を液体貯蔵タンクの漏えい等の検知に用いることに関しては何ら記載されていない。
また、特許文献2には、燃料の貯蔵システムにおける燃料の漏洩或いは水混入の可能性及びその発生箇所を判定する点が記載されているものの、油面計(108)は貯蔵タンク(102)内に貯蔵される燃料油の増減量を演算するために用いられているに過ぎない。
さらに、特許文献3は、記録帳データ、統計分析データ及び静止時の液面変動データの少なくとも一つが異常であることを検出したときに地下タンクに燃料油の漏洩があると判定し報知するが、それぞれの判定は独立しており、それらのデータを総合した判定は行われておらず、どの判定を優先して報知するかについても考慮されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-351767号公報(特許第4149963号公報)
特開2016-156699号公報(特許第6497970号公報)
特開2013-43648号公報(特許第5673437号公報)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、液面検知装置と在庫管理データ等の分析に基づいて判定する在庫管理システムを連携させて運用し、お互いの欠点を補完して確実で速やかな漏えい検知と異常発生箇所の特定を実現することである。具体的には、液体貯蔵タンク内の液量、液体計量機から車両等への液体排出量及び液体貯蔵タンクへの液体注入量を特定期間以上分析することによって、液体貯蔵タンクや配管からの漏えい等を検知し、異常発生箇所を特定できるようにするとともに、精度の高い液面・水面センサー(例えば磁歪式液面・水面センサー)を用いて液体貯蔵タンク内の液面レベル及び水面レベルを検出し、特定期間以内に液体貯蔵タンクの液相部からの漏えいや液体貯蔵タンクへの水の混入を検知することが可能な液体在庫管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための請求項1に係る発明は、液体排出用配管及び液体注入用配管を有する液体貯蔵タンク内に貯蔵されている液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知し、前記液体貯蔵タンクの状態を報知する液体在庫管理システムであって、
前記液体貯蔵タンクに設置され、所定時間毎に貯蔵されている液体の液面レベル及び前記液体貯蔵タンク底部に溜まっている水の水面レベルを検出し、前記液面レベルに対応する液量情報及び前記水面レベルに対応する水量情報を送信する液面・水面センサーと、
前記液体貯蔵タンクに注入される液体の量を計量し、注入中か否かを識別するとともに、注入開始から注入終了までの時刻及び液量を記録する注入量情報蓄積手段と、
前記液体貯蔵タンクから排出される液体の量を計量し、排出中か否かを識別するとともに、排出開始から排出終了までの時刻及び液量を記録する排出量情報蓄積手段と、
前記液体貯蔵タンク内の初期液量を計測した後、所定期間経過後における前記液体貯蔵タンク内の末期液量を計測し、前記初期液量と前記所定期間中に注入及び排出された液量とから計算残液量を求め、前記計算残液量と前記末期液量との差の絶対値である増減量を計算して、計測時刻及び増減量を記録する増減量情報蓄積手段と、
直近特定期間以内に前記液面・水面センサーから送信される液量情報及び水量情報に基づいて、前記液体貯蔵タンクからの液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知し、迅速分析情報を送信する迅速分析手段と、
直近特定期間以上に亘って前記注入量情報蓄積手段に記録された注入開始から注入終了までの時刻及び液量、前記排出量情報蓄積手段に記録された排出開始から排出終了までの時刻及び液量並びに前記増減量情報蓄積手段に記録された計測時刻及び増減量に基づいて、前記液体貯蔵タンク、前記液体排出用配管及び前記液体注入用配管からの液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知するとともに異常発生箇所を特定し、詳細分析情報を送信する詳細分析手段と、
前記迅速分析手段から送信される迅速分析情報及び前記詳細分析手段から送信される詳細分析情報を受信し、受信した迅速分析情報及び詳細分析情報に基づいて、液体貯蔵タンク状態情報を報知する液体貯蔵タンク状態報知手段を備えていることを特徴としている。
【0007】
上記の課題を解決するための請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の液体在庫管理システムにおいて、
前記迅速分析手段は、液体の排出及び注入の無い時間帯において前記液面・水面センサーから送信される安定時液量情報及び安定時水量情報に基づいて、前記液体貯蔵タンクからの液体の漏えい又は前記液体貯蔵タンクへの水の混入を検知し、
前記増減量情報蓄積手段は、液体の排出及び注入の無い時間帯における安定時末期液量を計測し、前記計算残液量と前記安定時末期液量との差の絶対値である増減量を計算することを特徴とする。
【0008】
上記の課題を解決するための請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明の液体在庫管理システムにおいて、
前記液体貯蔵タンク状態報知手段は、
前記迅速分析手段及び前記詳細分析手段から迅速分析情報及び詳細分析情報を受信している場合には、詳細分析情報に基づいて液体貯蔵タンク状態情報を報知し、
前記詳細分析手段からは詳細分析情報を受信しておらず、前記迅速分析手段からのみ迅速分析情報を受信している場合には、迅速分析情報に基づいて液体貯蔵タンク状態情報を報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1又は2に係る発明によれば、液面検知装置と在庫管理データ等の分析に基づいて判定する液体在庫管理システムを連携させて運用し、お互いの欠点を補完して確実で速やかな漏えい検知と漏えい個所の特定を実現することができる。
具体的には、液体貯蔵タンク内の液量及び水量を検出することで、特定期間以内(通常は1日以内)に液体貯蔵タンクの液相部からの漏えいや液体貯蔵タンクへの水の混入を検知することができ、さらに、液体貯蔵タンク内の液量、液体計量機からの液体排出量及び液体貯蔵タンクへの液体注入量を特定期間以上(通常は2日以上)分析することによって、液体貯蔵タンクや配管からの漏えい等を検知して異常発生箇所を特定できる。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は2に係る発明による効果に加え、詳細分析手段から詳細分析情報を受信していないときにおいても、迅速分析情報に基づいて液体貯蔵タンク状態情報を報知することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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