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公開番号
2024121257
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-06
出願番号
2023028254
出願日
2023-02-27
発明の名称
飲料供給装置
出願人
ホシザキ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B67D
1/08 20060101AFI20240830BHJP(びん,広口びんまたは類似の容器の開封または密封;液体の取扱い)
要約
【課題】蒸発器の周囲に形成された氷を自然に融解させるよりも短い時間で融解させることで冷凍装置による冷却運転を中断する時間を短くする。
【解決手段】飲料供給装置10は、冷却水を貯える冷却用タンク51と、冷却用タンク51内に設けられて飲料または飲料の原料水となる水を冷却するための冷却管53と、冷却用タンク51内に設けた蒸発器52aに冷媒を循環させることによって蒸発器52aの周囲に氷を形成させるようにして冷却水を冷却する冷凍装置52と、冷却用タンク51内の冷却水を撹拌する撹拌装置54と、蒸発器52aの周囲に所定の厚みの氷を形成させる制御をせずに冷凍装置52の作動を停止させた状態で、冷却用タンク51内にて蒸発器52aの周囲に形成された氷の融解を促進する融氷促進手段とを備えている。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
冷却水を貯える冷却用タンクと、
前記冷却用タンク内に設けられて飲料または飲料の原料水となる水を冷却するための冷却管と、
前記冷却用タンク内に設けた蒸発器に冷媒を循環させることによって前記蒸発器の周囲に氷を形成させるようにして冷却水を冷却する冷凍装置と、
前記冷却用タンク内の冷却水を撹拌する撹拌装置とを備え、
前記冷却用タンク内の冷却水を冷却する冷却運転時には、前記冷凍装置の作動を制御して前記蒸発器の周囲に所定の厚みの氷を形成するようにしつつ前記撹拌装置の作動を制御して前記冷却用タンク内の冷却水を撹拌し、前記冷却用タンク内の前記冷却管内で冷却した飲料または飲料の原料水から生成された飲料を供給可能とした飲料供給装置であって、
前記蒸発器の周囲に所定の厚みの氷を形成させる制御をせずに前記冷凍装置の作動を停止させた状態で、前記冷却用タンク内にて前記蒸発器の周囲に形成された氷の融解を促進する融氷促進手段を備えたことを特徴とする飲料供給装置。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の飲料供給装置において、
前記蒸発器の周囲に形成された氷が融解された状態で前記冷却用タンク内の冷却水の水抜きが可能となる時刻として設定される設定時刻よりも前に設定可能な融氷促進開始時刻となると、前記融氷促進手段を実行させる融氷促進予約手段を備えたことを特徴とする飲料供給装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の飲料供給装置において、
前記融氷促進手段は、前記撹拌装置を連続的に作動させるように制御することで前記蒸発器の周囲の氷の融解を促進させたことを特徴とする飲料供給装置。
【請求項4】
請求項3に記載の飲料供給装置において、
前記融氷促進手段は、前記撹拌装置を連続的に作動させるように制御するのに加え、前記冷却管に水を通過させることで前記蒸発器の周囲の氷の融解を促進させたことを特徴とする飲料供給装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却用タンク内に設けた蒸発器の周囲に氷を形成させ、冷却用タンク内に設けた冷却管内で冷却された飲料または飲料の原料水から生成された飲料を供給可能とした飲料供給装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には冷水を含めた冷飲料を供給可能とする冷飲料供給装置の発明が開示されている。冷飲料供給装置は、冷却用水を貯える冷水タンクを備え、冷水タンクには内壁に沿うように冷凍装置の蒸発パイプが螺旋円筒状に配設されている。冷水タンク内には蒸発パイプの内側に冷却コイルが収容されており、冷却コイルの流入管部には水道等の給水源側に接続されている。また、冷却コイルの流出端部は、3つの電磁弁を介して冷水用の注出口または茶等の飲料を生成するためのミキシング容器に接続されている。冷水タンクの中心部にはモータにより回転駆動させるシャフトが垂下して支持され、シャフトの下端には撹拌用のインペラが設けられている。
【0003】
冷飲料供給装置においては、冷凍装置が駆動されることで冷媒配管内を循環される冷媒が蒸発パイプ内で気化され、そのときに生じる吸熱作用により蒸発パイプ付近の冷却用水が冷却されて氷層が生成され、この氷層の潜熱により冷却用水が冷却されている。また、モータが駆動されてインペラが回転することにより、冷却用水が撹拌されて冷却用水が万遍なく冷却されている。この状態で冷飲料を供給するための注出スイッチが操作されると、給水源の水が冷却コイル内を通過する間に冷却されて冷水となり、この冷水またはこの冷水を用いた冷飲料が注出口から供給される。
【0004】
また、冷水タンクの底部には排水管が設けられており、排水管には排水ホースが接続されている。この排水ホースは正面パネルに沿って立ち上げられており、排水ホースの先端部は冷水タンクより上側位置にて正面パネルに設けた支持具によって着脱可能に支持されている。冷水タンク内に冷却用水を補給するときには、排水ホースの先端部に漏斗を取り付けることで,排水ホースを通して冷却用水を供給することができる。また、冷水タンク内の冷却用水を排水するときには、排水ホースの先端部を冷水タンクの底部より低い位置としてドレンパンに臨ませることにより、冷水タンク内の冷却用水は排水ホースを通して排水される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-220936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の冷飲料供給装置においては、例えば2日以上の長期間で冷飲料供給装置の運転を停止させるときや、冷水タンク(冷却用タンク)内を洗浄等の保守作業を行うために、排水ホースの先端部をドレンパンに臨ませることによって、冷水タンク内の冷却用水(冷却水)を排水して水抜きをすることができる。しかし、冷飲料を供給可能な状態としているときには、冷水タンク内の蒸発パイプには冷凍装置とインペラのモータを駆動させることにより所定の厚みの氷層が形成されていて、冷水タンク内の冷却用水を排水するために冷凍装置とインペラのモータの駆動を停止させた直後では、蒸発パイプの周囲に形成されている氷層が排水後にも融けずに残ることになる。蒸発パイプの周囲に氷層が残る状態で水抜きをした後で、蒸発パイプの周囲に氷層が残る状態で放置すると、冷水タンク内の底部に氷層が融けた水が残ることになり、融けて残る水は細菌等の繁殖によって不衛生となるおそれがある。また、排水ホースから排水できるような状態にしておくことで、氷層が融けた水を排水ホースから排水可能とすることができるが、氷層が徐々に融けたときの水は排水時に勢いがなくて冷水タンクの底部に残りやすいだけでなく、排水ホースを排水可能な状態としておくと、排水ホースから害虫が侵入して衛生的でなくなるおそれがある。
【0007】
これに対し、冷水タンク内の冷却水の水抜きをする前に、冷凍装置とインペラのモータの駆動を予め停止させておくことで、冷水タンク内にて蒸発パイプの周囲の氷を融かしておくことができる。しかし、冷凍装置とインペラのモータの駆動を停止させてから蒸発パイプの周囲に形成された氷を自然に融かすには長い時間(例えば24時間程度)を要し、24時間前のような長い時間の前に予め冷凍装置やインペラのモータの駆動を忘れずに停止させておくのが面倒であるだけでなく、停止させている間に冷飲料を供給することができないので、冷水タンク内の冷却水を水抜きするための待機時間を短くすることが望まれていた。本発明は、蒸発器の周囲に形成された氷を自然に融解させるよりも早く融解させることができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するため、冷却水を貯える冷却用タンクと、冷却用タンク内に設けられて飲料または飲料の原料水となる水を冷却するための冷却管と、冷却用タンク内に設けた蒸発器に冷媒を循環させることによって蒸発器の周囲に氷を形成させるようにして冷却水を冷却する冷凍装置と、冷却用タンク内の冷却水を撹拌する撹拌装置とを備え、冷却用タンク内の冷却水を冷却する冷却運転時には、冷凍装置の作動を制御して蒸発器の周囲に所定の厚みの氷を形成するようにしつつ撹拌装置の作動を制御して冷却用タンク内の冷却水を撹拌し、冷却用タンク内の冷却管内で冷却した飲料または飲料の原料水から生成された飲料を供給可能とした飲料供給装置であって、蒸発器の周囲に所定の厚みの氷を形成させる制御をせずに冷凍装置の作動を停止させた状態で、冷却用タンク内にて蒸発器の周囲に形成された氷の融解を促進する融氷促進手段を備えたことを特徴とする飲料供給装置を提供するものである。
【0009】
上記のように構成した飲料供給装置においては、蒸発器の周囲に所定の厚みの氷を形成させる制御をせずに冷凍装置の作動を停止させた状態で、冷却用タンク内にて蒸発器の周囲に形成された氷の融解を促進する融氷促進手段を備えている。融氷促進手段を実行することによって蒸発器の周囲の氷の融解が促進され、蒸発器の周囲の氷は自然に融解させたときよりも短い時間で融解されるようになる。
【0010】
上記のように構成した飲料供給装置においては、蒸発器の周囲に形成された氷が融解された状態で冷却用タンク内の冷却水の水抜きが可能となる時刻として設定される設定時刻よりも前に設定可能な融氷促進開始時刻となると、融氷促進手段を実行させる融氷促進予約手段を備えるのが好ましい。蒸発器の周囲に形成された氷が融解された状態で冷却用タンク内の冷却水の水抜きが可能となる時刻として設定される設定時刻よりも前に設定可能な融氷促進開始時刻となると、融氷促進予約手段によって融氷促進手段が実行されるので、融氷促進手段を実行し忘れないようにすることができ、冷却用タンク内の冷却水の水抜きをするための設定時刻に水抜き作業を開始することができるようになる。
(【0011】以降は省略されています)
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