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公開番号
2024168077
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023084477
出願日
2023-05-23
発明の名称
有機物含有水の処理方法及び有機物含有水の処理装置
出願人
オルガノ株式会社
代理人
弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類
C02F
3/12 20230101AFI20241128BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】リン源の添加量を最適化すること、及びBOD除去率の低下を抑制することを可能とする有機物含有水の処理方法を提供する。
【解決手段】有機物含有水の処理方法は、反応槽において、有機物含有水を好気条件で生物処理する生物処理工程と、前記有機物含有水にリン源を添加するリン源添加工程と、前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値を超える時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度が0.1mg/L以上となるように、また、前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値以下の時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度を0.1mg/L未満となるように、前記有機物含有水に添加するリン源の添加量を制御する制御工程と、を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
反応槽において、有機物含有水を好気条件で生物処理する生物処理工程と
前記有機物含有水にリン源を添加するリン源添加工程と、
前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値を超える時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度が0.1mg/L以上となるように、また、前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値以下の時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度が0.1mg/L未満となるように、前記有機物含有水に添加するリン源の添加量を制御する制御工程と、を有することを特徴とする有機物含有水の処理方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記予め設定された所定値は、前記反応槽の最大許容BOD容積負荷の30%以上、70%以下の範囲で設定されることを特徴とする請求項1に記載の有機物含有水の処理方法。
【請求項3】
前記予め設定された所定値は、前記反応槽の最大許容BOD容積負荷の50%であることを特徴とする請求項1に記載の有機物含有水の処理方法。
【請求項4】
前記反応槽は、直列2段以上の反応槽から構成され、
前記制御工程では、前記直列2段以上の反応槽のうちの少なくとも1つの反応槽において、前記BOD容積負荷が、前記所定値を超える時には、前記溶解性リン濃度が0.1mg/L以上となるように、また、前記BOD容積負荷が、前記所定値以下の時には、前記溶解性リン濃度が0.1mg/L未満となるように、前記有機物含有水に添加する前記リン源の添加量を制御することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の有機物含有水の処理方法。
【請求項5】
前記予め設定された所定値は、2kg/m
3
/dayであることを特徴とする請求項1に記載の有機物含有水の処理方法。
【請求項6】
有機物含有水を好気条件で生物処理する反応槽と、
前記有機物含有水にリン源を添加するリン源添加装置と、
前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値を超える時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度が0.1mg/L以上となるように、また、前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値以下の時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度が0.1mg/L未満となるように、前記有機物含有水に添加するリン源の添加量を制御する制御装置と、を有することを特徴とする有機物含有水の処理装置。
【請求項7】
前記予め設定された所定値は、前記反応槽の最大許容BOD容積負荷の30%以上、70%以下の範囲で設定されることを特徴とする請求項6に記載の有機物含有水の処理装置。
【請求項8】
前記予め設定された所定値は、前記反応槽の最大許容BOD容積負荷の50%であることを特徴とする請求項6に記載の有機物含有水の処理装置。
【請求項9】
前記反応槽は、直列2段以上の反応槽から構成され、
前記制御装置は、前記直列2段以上の反応槽のうちの少なくとも1つの反応槽において、前記BOD容積負荷が、前記所定値を超える時には、前記溶解性リン濃度が0.1mg/L以上となるように、また、前記BOD容積負荷が、前記所定値以下の時には、前記溶解性リン濃度が0.1mg/L未満となるように、前記有機物含有水に添加する前記リン源の添加量を制御することを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の有機物含有水の処理装置。
【請求項10】
前記予め設定された所定値は、2kg/m
3
/dayであることを特徴とする請求項6に記載の有機物含有水の処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、有機物含有水の処理方法及び有機物含有水の処理装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
有機物含有水の処理としては、好気条件下で生物処理を行う方法が一般的に用いられている。生物処理では、微生物の増殖、有機物の分解を促進する等の点で、有機物含有水にリン源が添加される場合がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、反応槽において、好気条件で有機性排水を生物処理する方法において、前記反応槽内の溶解性リン濃度を0.5mg/L以下に維持し、且つ前記反応槽内の溶解性窒素濃度を3mg/L以上に維持して、生物処理を行うことが開示されている。特許文献1によれば、反応槽内の溶解性リン濃度を0.5mg/L以下にすることで、余剰汚泥の発生量を抑え、BOD除去速度の大幅な低下を抑制できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-42384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、有機物含有水に添加するリン源の添加量を少なくすることで、反応槽内の溶解性リン濃度を低下させて、余剰汚泥の発生量を抑えることができるが、反応槽のBOD容積負荷が高くなった際には、BOD除去率が低下する場合がある。一方、有機物含有水に添加するリン源の添加量を多くすれば、BOD除去率の低下は抑制できるが、反応槽のBOD容積負荷が低い場合には、リン源の添加量は過剰な状態となる。
【0006】
そこで、本開示の目的は、リン源の添加量を最適化すること、及びBOD除去率の低下を抑制することを可能とする有機物含有水の処理方法及び処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における有機物含有水の処理方法は、反応槽において、有機物含有水を好気条件で生物処理する生物処理工程と、前記有機物含有水にリン源を添加するリン源添加工程と、前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値を超える時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度が0.1mg/L以上となるように、また、前記反応槽のBOD容積負荷が、予め設定された所定値以下の時には、前記反応槽内の溶解性リン濃度を0.1mg/L未満となるように、前記有機物含有水に添加するリン源の添加量を制御する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、前記有機物含有水の処理方法において、前記予め設定された所定値は、前記反応槽の最大許容BOD容積負荷の30%以上、70%以下の範囲で設定されることが好ましい。
【0009】
また、前記有機物含有水の処理方法において、前記予め設定された所定値は、前記反応槽の最大許容BOD容積負荷の50%であることが好ましい。
【0010】
また、前記有機物含有水の処理方法において、前記反応槽は、直列2段以上の反応槽から構成され、前記制御工程では、前記直列2段以上の反応槽のうちの少なくとも1つの反応槽において、前記BOD容積負荷が、前記所定値を超える時には、前記溶解性リン濃度が0.1mg/L以上となるように、また、前記BOD容積負荷が、前記所定値以下の時には、前記溶解性リン濃度が0.1mg/L未満となるように、前記有機物含有水に添加する前記リン源の添加量を制御することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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