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公開番号
2024168088
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023084494
出願日
2023-05-23
発明の名称
異常検知装置、異常検知方法、有機物含有水の処理装置、及び有機物含有水の処理方法
出願人
オルガノ株式会社
代理人
弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類
C02F
3/12 20230101AFI20241128BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】オンラインTOC濃度計を使用した従来法に代わる新たな生物処理の異常を検知する装置を提供する。
【解決手段】異常検知装置は、有機物含有水を好気条件で生物処理する反応槽12内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度センサ32aと、反応槽12から排出される処理水の一部をサンプル液として導入し、好気条件で生物処理する測定槽14内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度センサ32bと、二酸化炭素濃度センサ32aにより測定された二酸化炭素濃度、及び二酸化炭素濃度センサ32bにより測定された二酸化炭素濃度に基づいて、反応槽12における生物処理の異常を検知する異常判定部34と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
有機物含有水を好気条件で生物処理する反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第1測定手段と、
前記反応槽から排出される処理水の一部をサンプル液として導入し、好気条件で生物処理する測定槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第2測定手段と、
前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、及び前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度に基づいて、前記反応槽における生物処理の異常を検知する異常判定部と、を備えることを特徴とする異常検知装置。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記異常判定部は、前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記反応槽に供給される空気量、前記測定槽に供給される空気量、前記反応槽内の液相部のpH、及び前記測定槽内の液相部のpHに基づいて、前記反応槽における生物処理の異常を検知することを特徴とする請求項1に記載の異常検知装置。
【請求項3】
有機物含有水を好気条件で生物処理する直列2段以上の反応槽から構成される反応槽群において、前段の反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第1測定手段と、
前記反応槽群において、後段の反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第2測定手段と、
前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、及び前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度に基づいて、前記反応群における生物処理の異常を検知する異常判定部と、を備えることを特徴とする異常検知装置。
【請求項4】
前記異常判定部は、前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記前段の反応槽に供給される空気量、前記後段の反応槽に供給される空気量、前記前段の反応槽内の液相部のpH、及び前記後段の反応槽内の液相部のpHに基づいて、前記反応槽群における生物処理の異常を検知することを特徴とする請求項3に記載の異常検知装置。
【請求項5】
有機物含有水を好気条件で生物処理する反応槽と、
前記反応槽から排出される処理水の一部をサンプル液として導入し、好気条件で生物処理する測定槽と、
前記請求項1又は2に記載の異常検知装置と、
前記異常判定部により前記反応槽における生物処理の異常が検知された際に、前記反応槽の運転条件を変更する制御部と、を備えることを特徴とする有機物含有水の処理装置。
【請求項6】
前記反応槽の運転条件は、前記反応槽へ供給する栄養剤の供給量、前記反応槽の曝気量、前記反応槽へ流入する有機物含有水の流量のうちの少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の有機物含有水の処理装置。
【請求項7】
有機物含有水を好気条件で生物処理する直列2段以上の反応槽から構成される反応槽群と、
請求項3又は4に記載の異常検知装置と、
前記異常判定部により前記反応槽群における生物処理の異常が検知された際に、前記反応槽群の運転条件を変更する制御部と、を備えることを特徴とする有機物含有水の処理装置。
【請求項8】
前記反応槽群の運転条件は、前記反応増群を構成する直列2段以上の反応槽のうちの少なくとも1つの反応槽において、前記反応槽へ供給する栄養剤の供給量、前記反応槽の曝気量、前記反応槽へ流入する有機物含有水の流量、前記反応槽へ流入する有機物含有水の一部を迂回させるバイパス経路を流れる有機物含有水の流量のうちの少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項7に記載の有機物含有水の処理装置。
【請求項9】
有機物含有水を好気条件で生物処理する反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第1測定工程と、
前記反応槽から排出される処理水の一部をサンプル液として導入し、好気条件で生物処理する測定槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程により測定された二酸化炭素濃度、及び前記第2測定工程により測定された二酸化炭素濃度に基づいて、前記反応槽における生物処理の異常を検知する異常判定工程と、を備えることを特徴とする異常検知方法。
【請求項10】
有機物含有水を好気条件で生物処理する直列2段以上の反応槽から構成される反応槽群において、前段の反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第1測定工程と、
前記反応槽群において、後段の反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程により測定された二酸化炭素濃度、及び前記第2測定工程により測定された二酸化炭素濃度に基づいて、前記反応槽群における生物処理の異常を検知する異常判定工程と、を備えることを特徴とする異常検知方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、異常検知装置、異常検知方法、有機物含有水の処理装置、及び有機物含有水の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
有機物含有水の処理としては、好気条件下で生物処理を行う方法が一般的に用いられている。そして、生物処理の異常を検知する方法としては、例えば、オンラインTOC濃度計等により反応槽内の有機物濃度をモニタリングする方法がある。オンラインTOC濃度計は、少量の試料水を引き込むための細い配管を備えているが、この配管の内部において、懸濁物質(SS)や油分の蓄積、バイオフィルムの形成等によって目詰まりが生じるため、測定値が不安定になり、生物処理の異常を検知することが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-175196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本開示の目的は、オンラインTOC濃度計を使用した従来法に代わる新たな生物処理の異常を検知する装置及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における異常検知装置は、有機物含有水を好気条件で生物処理する反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第1測定手段と、前記反応槽から排出される処理水の一部をサンプル液として導入し、好気条件で生物処理する測定槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第2測定手段と、前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、及び前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度に基づいて、前記反応槽における生物処理の異常を検知する異常判定部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、前記異常検知装置において、前記異常判定部は、前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記反応槽に供給される空気量、前記測定槽に供給される空気量、前記反応槽内の液相部のpH、及び前記測定槽内の液相部のpHに基づいて、前記反応槽における生物処理の異常を検知することが好ましい。
【0007】
また、本開示における異常検知装置は、有機物含有水を好気条件で生物処理する直列2段以上の反応槽から構成される反応槽群において、前段の反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第1測定手段と、前記反応槽群において、後段の反応槽内の液相部から放出される気体中の二酸化炭素濃度を測定する第2測定手段と、前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、及び前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度に基づいて、前記反応槽群における生物処理の異常を検知する異常判定部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記異常検知装置において、前記異常判定部は、前記第1測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記第2測定手段により測定された二酸化炭素濃度、前記前段の反応槽に供給される空気量、前記後段の反応槽に供給される空気量、前記前段の反応槽内の液相部のpH、及び前記後段の反応槽内の液相部のpHに基づいて、前記反応槽群における生物処理の異常を検知することが好ましい。
【0009】
また、本開示の有機物含有水の処理装置は、有機物含有水を好気条件で生物処理する反応槽と、前記反応槽から排出される処理水の一部をサンプル液として導入し、好気条件で生物処理する測定槽と、前記異常検知装置と、前記異常判定部により前記反応槽における生物処理の異常が検知された際に、前記反応槽の運転条件を変更する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、前記有機物含有水の処理装置において、前記反応槽の運転条件は、前記反応槽へ供給する栄養剤の供給量、前記反応槽の曝気量、前記反応槽へ流入する有機物含有水の流量のうちの少なくともいずれか1つを含むことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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