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公開番号
2024168051
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023084444
出願日
2023-05-23
発明の名称
再生重油の改質処理方法
出願人
山建プラント株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C10G
17/02 20060101AFI20241128BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】安全で環境負荷が少なく操作性の良い再生重油の品質を上げる方法を提供する。
【解決手段】この発明の方法は、改質処理の対象となる再生重油に炭酸ナトリウム水溶液を加えて混合撹拌する第1の混合撹拌工程)と、混合撹拌によって生成された固体成分及び水分と油成分とを遠心分離する第1の遠心分離工程2と、該遠心分離によって分離回収された油成分に予め加温した又は加温しながらクエン酸水溶液を加えて混合撹拌する第2の混合撹拌工程4と、混合撹拌された処理油を混合撹拌によって生成された固体成分及び水分と油成分とに遠心分離する第2の遠心分離工程5とからなる。
上記各処理工程1,2,4,5において、処理油を予め又は処理中に20℃~90℃に加温するとともに、第2の混合撹拌工程4と第2の遠心分離工程5を2回以上繰り返して行う反復処理工程6を付加することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
改質処理の対象となる再生重油に炭酸ナトリウム水溶液を加えて混合撹拌する第1の混合撹拌工程(1)と、混合撹拌によって生成された固体成分及び水分と油成分とを遠心分離する第1の遠心分離工程(2)と、該遠心分離によって分離回収された油成分に予め加温した又は加温しながらクエン酸水溶液を加えて混合撹拌する第2の混合撹拌工程(4)と、混合撹拌された処理油を混合撹拌によって生成された固体成分及び水分と油成分とに遠心分離する第2の遠心分離工程(5)とからなる再生重油の改質処理方法。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
上記各処理工程(1),(2),(4),(5)において、処理油を予め又は処理中に20℃~90℃に加温する請求項1に記載の再生重油の改質処理方法。
【請求項3】
各処理工程(1),(2),(4),(5)において、処理油を予め又は処理中に20℃~90℃に加温するとともに、第2の混合撹拌工程(4)と第2の遠心分離工程(5)を2回以上繰り返して行う反復処理工程(6)を付加する請求項1に記載の再生重油の改質処理方法。
【請求項4】
再生処理の再生重油又は再生処理途中の油成分に添加する炭酸ナトリウム水溶液とクエン酸水溶液の濃度を1wt%~45wt%とした請求項1~3のいずれかに記載の再生重油の改質処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は主として市販されている再生重油の品質をグレードアップさせるための再生重油の改質処理方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
一般にエンジンオイル等の潤滑油や油圧作動油等の使用済機械油(廃油)は、再生油としてリサイクルされ、燃料油や再度潤滑油として再利用される(非特許文献1参照)。
【0003】
しかし、リサイクルされた再生重油には、潤滑油等の添加剤として化学的には、殆どが極性化合物,高分子化合物,高分子極性化合物およびハロゲン, リン(P),硫黄(S)等からなる金属成分が灰分として含まれている。これらの成分は特に燃料油として用いる場合熱効率を低下させることが知られており、一般的な再生重油の灰分は1.0質量%である。
【0004】
このため重油JIS 1種(A重油)の灰分の0.05質量%以下、同3種(C重油)の0.1質量%以下の品質基準に比して、再生重油1.0質量%以下の価値は大幅に低いものと評価されている。
【0005】
これに対し、特許文献1に示す廃油の再生処理方法では、A重油以下の灰分量まで再生処理する旨の方法が公知であるが、再生重油自体を改質するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-134938号公報
「再生重油 虎の巻」-簡略版- 平成29年10月 全国オイルリサイクル協同組合発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように従来の一般的な再生重油の灰分は1.0質量%以下あり、重油JIS 1種又は3種に及ばない品質であるため低評価を免れない。
他方、特許文献1の方法によれば、再生処理によって処理重油の灰分をA重油並みに低下させる点では優れているが、処理対象となる廃油自体の灰分を直接A重油並みの品質にしようとするため、処理自体の工程数も多く且つ複雑で全体としてコスト高になるほか、再生処理に硫酸アンモニウムや好ましい薬剤として濃硫酸,塩酸等の強酸剤を使用するため、取扱い上各種の制約を伴うほか処理後の廃棄物の環境に対する負荷が大きくなるという欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の方法は、第1に改質処理の対象となる再生重油に炭酸ナトリウム水溶液を加えて混合撹拌する第1の混合撹拌工程1と、混合撹拌によって生成された固体成分及び水分と油成分とを遠心分離する第1の遠心分離工程2と、該遠心分離によって分離回収された油成分に予め加温した又は加温しながらクエン酸水溶液を加えて混合撹拌する第2の混合撹拌工程4と、混合撹拌された処理油を混合撹拌によって生成された固体成分及び水分と油成分とに遠心分離する第2の遠心分離工程5とからなることを特徴としている。
【0009】
第2に、上記各処理工程1,2,4,5において、処理油を予め又は処理中に20℃~90℃に加温することを特徴としている。
【0010】
第3に、各処理工程1,2,4,5において、処理油を予め又は処理中に20℃~90℃に加温するとともに、第2の混合撹拌工程4と第2の遠心分離工程5を2回以上繰り返して行う反復処理工程6を付加することを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)
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