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公開番号2024164293
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-26
出願番号2024152856,2020140265
出願日2024-09-05,2020-08-21
発明の名称木質燃料製造システム、木質燃料製造方法、リグニン抽出液製造方法、発電方法
出願人高砂熱学工業株式会社,国立大学法人 岡山大学
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C10L 5/44 20060101AFI20241119BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】本願は、木材の脱水を効率的に行うことが可能なバイオマス発電用の木質燃料製造システム及び方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、バイオマス発電用の木質燃料製造システムであって、燃料の原材料である木材を、バイオマス発電設備の炉内に投入可能な所定乾燥度へ乾燥させる乾燥装置と、乾燥装置へ送る木材に含有されている水分を、木材を連続的に加圧可能なローラーによる圧搾で抽出する圧搾装置と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バイオマス発電用の木質燃料製造システムであって、
前記燃料の原材料である木材を、バイオマス発電設備の炉内に投入可能な所定乾燥度へ乾燥させる乾燥装置と、
前記乾燥装置へ送る前記木材に含有されている水分を、前記木材を連続的に加圧可能なローラーによる圧搾で抽出する圧搾装置と、を備え、
前記圧搾装置は、
前記木材を上から圧搾する上部ローラーと、前記上部ローラーよりも前に前記木材を下から圧搾する前部ローラーと、前記上部ローラーよりも後に前記木材を下から圧搾する後部ローラーと、を有しており、
前記木材が棒状の状態で導管の方向である長手方向に沿うように投入されることにより、前記木材を前記前部ローラーと前記後部ローラーとの間で前記上部ローラーにより折り曲げながら圧搾する、
木質燃料製造システム。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記各ローラーの少なくとも何れかは、前記木材に接触する外周面が鉄で形成されている、
請求項1に記載の木質燃料製造システム。
【請求項3】
前記各ローラーは、前記外周面に突起及び溝の少なくとも何れかが設けられている、
請求項2に記載の木質燃料製造システム。
【請求項4】
バイオマス発電用の木質燃料製造方法であって、
前記燃料の原材料である木材を、バイオマス発電設備の炉内に投入可能な所定乾燥度へ乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程へ送る前記木材に含有されている水分を、前記木材を連続的に加圧可能なローラーによる圧搾で抽出する圧搾工程と、を含み、
前記圧搾工程では、
前記木材を上から圧搾する上部ローラーと、前記上部ローラーよりも前に前記木材を下から圧搾する前部ローラーと、前記上部ローラーよりも後に前記木材を下から圧搾する後部ローラーと、を用い、
前記木材を棒状の状態で導管の方向である長手方向に沿うように投入することにより、前記木材を前記前部ローラーと前記後部ローラーとの間で前記上部ローラーにより折り曲げながら圧搾する、
木質燃料製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、木質燃料製造システム及び方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、木材の廃材を燃料として有効活用する試みが進められている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4998959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
木材を発電の燃料として使うバイオマス発電の方式としては、例えば、バイオマス燃料をボイラーで燃焼させて蒸気を発生させ、蒸気タービンを駆動する直接燃焼方式や、燃料を熱処理してガス化し、ガスタービンを駆動する熱分解ガス方式が挙げられる。直接燃焼方式は、バイオマス燃料を燃焼炉で燃やし、その熱でボイラーの水を蒸気にして蒸気タービンを駆動する。よって、直接燃焼方式は、熱エネルギーの変換効率を商業的な値にするために、数MW程度の発電能力を擁する大規模な施設で採用される。一方、熱分解ガス方式は、バイオマス燃料をガス化炉で加熱してメタン等のガスを発生させ、発生したガスでガスエンジンやガスタービンを駆動する。よって、熱分解ガス方式は、数十kW程度の小規模な施設で採用しても、熱エネルギーの変換効率を商業的な値にすることができる。
【0005】
ところで、バイオマス発電の燃料として木材を使う場合、木材に含有されている水分が多いと、燃焼炉やガス化炉における炉内温度の低下により、システム全体の熱エネルギー変換効率が低下する。このため、木材をバイオマス発電の燃料として利用するには、木材を炉へ入れる前に、木材に含有されている水分を予め十分に低下させた良質な木質燃料にしておく必要がある。例えば、生木の含水率は通常50~65%程度であるが、熱分解ガス方式のバイオマス発電機で利用するには含水率を15%程度にまで低下させる必要がある。
【0006】
また、木材は、約300℃以上の温度で熱分解が起こり、ガス化されるが、植物の細胞壁に含まれるリグニンは、ガス化後に約500℃以下になると再結合して変性タールになる(木材の熱分解温度を約180℃とする文献も存在する)。このため、燃焼炉やガス化炉の温度が低いと、変性タールが炉内に蓄積して燃焼やガス化を阻害する。変性タールの蓄積による燃焼やガス化の阻害は、発電機の停止や発電効率の低下、炉の交換頻度の増加、メンテナンス費用の増大といった諸問題を招く。そこで、木質燃料を使うバイオマス発電機では、リグニンの再結合による不具合を防ぐために炉内を約1000℃以上にすることが考えられる。しかし、炉内温度を上げると、炉の耐久性に問題が生じる。このため、炉内温度を高めなくても変性タールが炉内に蓄積しにくい木材が求められる。
【0007】
これらの課題を解決するために、バイオマス発電に使う木材を、例えば、加熱して乾燥させたり、或いは、ピストンで加圧して脱水させたりすることが考えられる。しかし、加熱乾燥の場合、含水率が上述した程度の値になるように乾燥させるには多大な時間を要し、また、給湯や空調等に利用可能な熱エネルギーが木材の加熱乾燥で消費されてしまう。また、ピストンで加圧する場合には、ピストンを往復させないと加圧できないので連続処理が困難であり、また、加圧を解除すると、木材から染み出た水分が、圧縮された木材の
体積が復元する過程で木材に再び吸水されてしまい、脱水効率が悪い。
【0008】
そこで、本願は、木材の脱水を効率的に行うことが可能なバイオマス発電用の木質燃料製造システム及び方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明では、燃料の原材料である木材をローラーで圧搾することにした。
【0010】
詳細には、本発明は、バイオマス発電用の木質燃料製造システムであって、燃料の原材料である木材を、バイオマス発電設備の炉内に投入可能な所定乾燥度へ乾燥させる乾燥装置と、乾燥装置へ送る木材に含有されている水分を、木材を連続的に加圧可能なローラーによる圧搾で抽出する圧搾装置と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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