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公開番号
2024165832
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023082364
出願日
2023-05-18
発明の名称
操業条件決定装置、操業条件決定方法及びプログラム
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人まこと国際特許事務所
主分類
B21B
37/00 20060101AFI20241121BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約
【課題】製造仕様の互いに異なる複数の鋼材についての製造工程における操業条件であって、鋼材の生産性及び品質を向上可能である適切な操業条件を決定することができる、操業条件決定装置等を提供する。
【解決手段】本発明に係る操業条件決定装置100は、複数の鋼材のうち、逆解析の対象とする対象鋼材の製造工程における操業条件を入力とし、対象鋼材の材料特性値の確率分布を出力とする材料特性値予測モデルを備え、同一に設定される精錬工程における成分値を含む対象鋼材の製造工程における操業条件を、材料特性値予測モデルに入力したときに出力される対象鋼材の材料特性値の確率分布と、対象鋼材の製造仕様に含まれる材料特性値の仕様とによって算出される対象鋼材の材料特性値の合格確率が、所定のしきい値以上となるように、材料特性値予測モデルを逆解析することで、対象鋼材の製造工程のうち、少なくとも後工程における操業条件を決定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
精錬工程及び前記精錬工程よりも後の後工程を有する製造工程を経て製造される、製造仕様の互いに異なる複数の鋼材について、前記複数の鋼材の前記精錬工程における成分値を互いに同一に設定する条件で、前記複数の鋼材についての前記製造工程における操業条件を決定する操業条件決定装置であって、
前記複数の鋼材のうち、逆解析の対象とする対象鋼材の前記製造工程における操業条件を入力とし、前記対象鋼材の材料特性値の確率分布を出力とする材料特性値予測モデルを備え、
前記同一に設定される前記精錬工程における成分値を含む前記対象鋼材の前記製造工程における操業条件を、前記材料特性値予測モデルに入力したときに出力される前記対象鋼材の材料特性値の確率分布と、前記対象鋼材の前記製造仕様に含まれる材料特性値の仕様とによって算出される前記対象鋼材の材料特性値の合格確率が、所定のしきい値以上となるように、前記材料特性値予測モデルを逆解析することで、前記対象鋼材の前記製造工程のうち、少なくとも前記後工程における操業条件を決定する、
操業条件決定装置。
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【請求項2】
前記同一に設定される前記精錬工程における成分値は、前記複数の鋼材のうち、前記対象鋼材以外の鋼材に設定されている既存鋼種の成分値であり、
前記材料特性値予測モデルを逆解析することで、前記対象鋼材の前記製造工程のうち、前記後工程における操業条件を決定する、
請求項1に記載の操業条件決定装置。
【請求項3】
前記同一に設定される前記精錬工程における成分値は、既存鋼種に無い成分値であり、
前記材料特性値予測モデルを逆解析することで、前記対象鋼材の前記製造工程のうち、前記精錬工程における前記成分値及び前記後工程における操業条件を決定する、
請求項1に記載の操業条件決定装置。
【請求項4】
前記材料特性値予測モデルは、ベイズ推定を用いたモデルである、
請求項1から3の何れかに記載の操業条件決定装置。
【請求項5】
前記材料特性値予測モデルは、分散不均一ガウス過程を用いたモデルである、
請求項1から3の何れかに記載の操業条件決定装置。
【請求項6】
精錬工程及び前記精錬工程よりも後の後工程を有する製造工程を経て製造される、製造仕様の互いに異なる複数の鋼材について、前記複数の鋼材の前記精錬工程における成分値を互いに同一に設定する条件で、前記複数の鋼材についての前記製造工程における操業条件を決定する操業条件決定方法であって、
前記複数の鋼材のうち、逆解析の対象とする対象鋼材の前記製造工程における操業条件を入力とし、前記対象鋼材の材料特性値の確率分布を出力とする材料特性値予測モデルを用い、
前記同一に設定される前記精錬工程における成分値を含む前記対象鋼材の前記製造工程における操業条件を、前記材料特性値予測モデルに入力したときに出力される前記対象鋼材の材料特性値の確率分布と、前記対象鋼材の前記製造仕様に含まれる材料特性値の仕様とによって算出される前記対象鋼材の材料特性値の合格確率が、所定のしきい値以上となるように、前記材料特性値予測モデルを逆解析することで、前記対象鋼材の前記製造工程のうち、少なくとも前記後工程における操業条件を決定する、
操業条件決定方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1に記載の操業条件決定装置として機能させるためのプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造仕様の互いに異なる複数の鋼材についての製造工程における操業条件を決定する操業条件決定装置、操業条件決定方法、及び操業条件決定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。特に、本発明は、鋼材の生産性及び品質を向上可能な適切な操業条件を決定することができる、操業条件決定装置、操業条件決定方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
鋼板等の鋼材は、精錬工程、連続鋳造工程、圧延工程(熱延工程、冷延工程)、連続焼鈍工程や連続溶融亜鉛めっき工程等の製造工程を経て製造される。
【0003】
精錬工程を実行する転炉では、バッチ操業を行っており、1回の精錬(これをチャージと称する)で製造した溶鋼を取鍋に出鋼している。その後、連続鋳造工程では、転炉で製造され、それぞれ取鍋に出鋼された数チャージ分の溶鋼を連続して鋳造している。連続して鋳造するチャージの数を連々数と称するが、鋼材の生産性を向上させる観点からは、この連々数が大きいほど好ましい。
一方、異なる鋼種(精錬工程における溶鋼の成分値が異なる鋼材の種類)のチャージを連続して鋳造する場合には、チャージ間の継ぎ目の部分の成分が混合してしまうため、鋼材の品質を向上させる観点からは、異なる鋼種での連々数は小さいほど好ましい。
したがって、鋼材の生産性及び品質の双方を向上させる観点からは、連続鋳造工程において、同一鋼種(精錬工程における溶鋼の成分値が同一である鋼材の種類)の連々数を大きくすることが好ましい。
【0004】
ところが、鉄鋼業では、多品種少量生産を行うことが多い。このため、各顧客の異なる製造仕様毎に、製造する鋼材の鋼種を設定すると、鋼種の数が多くなり、同一鋼種の連々数を大きくすることが難しくなる。したがって、鋼材の生産性及び品質の双方を向上させる観点からは、設定する鋼種の数がなるべく少なくて済むように、鋼材の製造工程における操業条件を決定することが重要である。
設定する鋼種の数を少なくするには、各顧客の異なる製造仕様に対して、鋼種を同一に設定する一方で、製造仕様を満足するように、精錬工程よりも後の後工程(例えば、連続鋳造工程、圧延工程(熱延工程、冷延工程)、連続焼鈍工程、連続溶融亜鉛めっき工程等)の操業条件を製造仕様に応じて変更することが好ましい。換言すれば、従来は異なる鋼種に設定していた複数の鋼材を同一鋼種に集約する(これを鋼種集約と称する)ことができるように、製造仕様に応じて操業条件を決定することが好ましい。
【0005】
鋼種集約に関連する技術としては、例えば、特許文献1、2に記載の装置が提案されている。
【0006】
特許文献1に記載の装置は、顧客の製造仕様を満足できないリスクを小さくするために、下位規格(低品質)の鋼材の鋼種を上位規格(高品質)の鋼材の鋼種に抱き合わせることで鋼種集約する装置である(特許文献1の請求項1等)。
特許文献1に記載の装置では、本来は下位規格の鋼材が、上位規格の鋼材と同様に、過剰に合金が添加されたチャージで製造されることになるため、製造コストが増加するという問題がある。
【0007】
特許文献2に記載の装置は、過去に製造した鉄鋼製品毎に、化学成分及び操業条件の実績値、並びに機械的性質の実績値を事例として蓄積する製造情報記憶手段と、入力される化学成分及び操業条件の指示値に基づいて鉄鋼製品を製造したときに得られる機械的性質を、前記製造情報記憶手段に蓄積されたデータを利用して推定する材質推定手段と、を備えたデータベース型材質予測システムを用いて鉄鋼製品の機械的性質を推定するとともに、該推定値がオーダーの仕様を満足することを確認しつつ、規格の異なる複数のオーダーを集約して1つの製造ロットに編成する装置(すなわち、鋼種集約する装置)である(特許文献2の請求項3等)。
特許文献2に記載の装置では、オーダーの仕様に対応する操業条件等の実績値が、製造情報記憶手段に蓄積された過去のデータの中に無いことによる予測(推定)の不確実性については考慮できていない。このため、特許文献2に記載の装置で編成した製造ロットで鋼材を製造しても、製造後の鋼材の材料特性値(特許文献2では、機械的性質)がオーダーの仕様を満足しない(鋼材の材料特性値が不合格となる)リスクが高いという問題がある。また、材質推定手段に入力する化学成分及び操業条件の指示値を人手で検討する必要があるため、必ずしも適切な鋼種集約ができるとは限らないという問題がある。
【0008】
なお、非特許文献1、2には、分散不均一ガウス過程(分散不均一を考慮したガウス過程回帰)について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2006-159274号公報
特開2009-020807号公報
【非特許文献】
【0010】
Alan D. Saul, James Hensman, Aki Vehtari, Neil D. Lawrence, "Chained Gaussian Processes", Proceedings of the 19th International Conference on Artificial Intelligence and Statistics, PMLR 51:1431-1440, 2016
「ヘテロスケダスティック尤度と多潜在GP」, [online], [令和5年4月21日検索], インターネット<URL:https://gpflow.github.io/GPflow/develop/notebooks/advanced/heteroskedastic.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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