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公開番号
2024164258
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-26
出願番号
2024149040,2023505479
出願日
2024-08-30,2022-03-03
発明の名称
医療用針、プローブピン及び電子管ヒータ用ReW線
出願人
株式会社東芝
,
東芝マテリアル株式会社
代理人
弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類
C22C
1/04 20230101AFI20241119BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】材質のばらつきがなく、機械的特性を確保し、熱起電力の安定性向上に大きく寄与するレニウムタングステン合金からなる医療用針、プローブピン、および電子管ヒータを提供する。
【解決手段】レニウムを1wt%以上30wt%未満含有し、残部がタングステンと不可避不純物からなるタングステン合金からなる医療用針であって、医療用針本体の2か所の径方向断面において、それぞれ等間隔の4つの同心円と、直行する直径2本との交点16点と、中心の合計17点における、単位面積が直径1μmの測定エリアにおいて、レニウム含有量が、30wt%未満であり、前記レニウム含有量は、EPMAを用いた半定量分析において、変動係数が0.10以下である、医療用針が提供される。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
レニウムを1wt%以上30wt%未満含有し、残部がタングステンと不可避不純物からなるタングステン合金からなる医療用針であって、
医療用針本体の2か所の径方向断面において、それぞれ等間隔の4つ同心円と、直行する直径2本との交点16点と、中心の合計17点における、単位面積が直径1μmの測定エリアにおいて、レニウム含有量が、30wt%未満であり、前記レニウム含有量は、EPMAを用いた半定量分析において、変動係数が0.10以下である、医療用針。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
レニウムを1wt%以上30wt%未満と、カリウム(K)を90wtppm以下含有し、残部がタングステンと不可避不純物からなるタングステン合金からなる医療用針であって、
医療用針本体の2か所の径方向断面において、それぞれ等間隔の4つ同心円と、直行する直径2本との交点16点と、中心の合計17点における、単位面積が直径1μmの測定エリアにおいて、レニウム含有量が、30wt%未満であり、前記レニウム含有量は、EPMAを用いた半定量分析において、変動係数が0.10以下である、医療用針。
【請求項3】
前記レニウムの含有量が2wt%以上28wt%以下である、請求項1ないし2いずれか1項に記載の医療用針。
【請求項4】
前記タングステン合金はカリウム(K)含有量が30wtppm以上90wtppm以下である、請求項2に記載の医療用針。
【請求項5】
前記医療用針の直径が0.1mm以上5.0mm以下である、請求項1ないし4いずれか1項に記載の医療用針。
【請求項6】
前記医療用針の引張強さの標準偏差が35N/mm
2
以下である、請求項5に記載の医療用針。
【請求項7】
レニウムを1wt%以上30wt%未満含有し、残部がタングステンと不可避不純物からなるタングステン合金からなるプローブピンであって、
プローブピン本体の2か所の径方向断面において、それぞれ等間隔の4つ同心円と、直行する直径2本との交点16点と、中心の合計17点における、単位面積が直径1μmの測定エリアにおいて、レニウム含有量が、30wt%未満であり、前記レニウム含有量は、EPMAを用いた半定量分析において、変動係数が0.10以下である、プローブピン。
【請求項8】
レニウムを1wt%以上30wt%未満と、カリウム(K)を90wtppm以下含有し、残部がタングステンと不可避不純物からなるタングステン合金からなるプローブピンであって、
プローブピン本体の2か所の径方向断面において、それぞれ等間隔の4つ同心円と、直行する直径2本との交点16点と、中心の合計17点における、単位面積が直径1μmの測定エリアにおいて、レニウム含有量が、30wt%未満であり、前記レニウム含有量は、EPMAを用いた半定量分析において、変動係数が0.10以下である、プローブピン。
【請求項9】
前記レニウムの含有量が2wt%以上28wt%以下である、請求項7ないし8いずれか1項に記載のプローブピン。
【請求項10】
前記タングステン合金はカリウム(K)含有量が30wtppm以上90wtppm以下である、請求項8に記載のプローブピン。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
後述する実施形態は、レニウムタングステン線棒およびそれを用いた熱電対に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来からTV用電子銃のカソードヒータ、自動車ランプや家電機器の照明用フィラメント材,高温構造部材,接点材,放電電極の構成材として、種々のタングステン(W)線が使用されている。この中でも、所定量のレニウム(Re)を含有するタングステン合金(Re-W)線は、W線の電気抵抗特性および耐摩耗性を向上させ、半導体検査用プローブピンに広く用いられている。また、W線の高温強度および再結晶後の延性を向上させ、電子管用ヒータ,耐振電球用フィラメント材、熱電対などに広く用いられている。また、Reの固溶強化により、常温での強度および剛性がステンレス線,W線より高いことから、医療用針にも用いられている。(特許文献2)
図1に、熱電対による温度計測の例を、略図で示す。熱電対は,2つの異種金属を組み合わせて、その熱起電力を利用する温度センサであり、構造が簡単なこと、素材の選択で低温度域から高温度域まで広い温度範囲で使用できる、などの特徴から、産業界では永年にわたり最も多く使用されている。図2にJIS規格(JIS C1602参照)による熱電対の種類の一部を、例として示す。高温用として使用されるものには、白金・ロジウム合金系のB,S,R熱電対や、Re-W系のC熱電対がある。特に約1500℃ 以上の非酸化性雰囲気では,C熱電対が多く用いられている。
【0003】
例えば、焼結金属や焼結セラミックス等は、原料粉末とバインダーとしてのワックスとの混合物を成型品とした後、これを先ず1000℃以下の真空雰囲気で熱処理して脱ワックスする。続いて、1600~2000℃で熱処理して焼結するが、1600~2000℃の温度計測には、C熱電対が使用される。例えば、加圧焼結(HP)炉、熱間静水圧加圧成形(HIP)装置では、圧力容器中は、ガス加圧雰囲気で2000℃程度の高温度となる。放射温度計などの光学的温度計測では、炉室の放射光を直接観察するための開孔を設ける必要があり、圧力容器の強度低下をもたらす。また、容器内の開孔による熱損失も招く。このため、適用は非常に難しく、かつ装置が高価となる。従って、高圧ガス保安法の適用を受けるHP炉やHIP装置では、温度計測にC熱電対が使用される。
【0004】
近年、パワー半導体モジュール用やLED実装用の絶縁放熱基板や、風力発電機用や車載エンジン用のベアリングボールや、車載用部品や半導体製造装置等の産業用機器部品などへ、窒化ケイ素などの高特性を持つセラミックスの使用が、拡大している。これらのセラミックスは、前記の熱処理装置を使用し生産するが、高特性を維持し歩留良く生産するためには、熱処理の温度プロファイル管理が非常に重要である。このため、測温精度が、熱電対の製造ロット内や、ロット間で維持される事は、非常に重要となる。
【0005】
熱電対の使用にあたっては、熱電対が示す値と、実際の温度との関係を決定する、校正作業が必要となる。その校正方法は、大きく分けて定点法と比較法がある。定点法は、正確な温度値を温度定点で与えて校正を行う方法で、比較法は、任意に定めた恒温槽の温度を標準熱電対(基準線)で計測し、同時に計測した被校正熱電対との誤差を求めて校正を行う方法である。C熱電対に関しては、1500℃以上を測定するため、比較法が一般的である。
【0006】
高温で使用する熱電対は、それらを構成する素線のいずれの部分にも不均質度を生じない限り、温度と熱起電力の関係は変わらない、とされている。ここで、不均質度とは、「温度差1℃当たりの熱起電力に対する変化」を意味する(非特許文献1参照)。すなわち、この不均質度を有する部分(不均質部)が素線に存在し、その部分に温度勾配が生じると、検知される熱起電力は、不均質部を持たない素線の熱電対に対し、異なる値を示すことになる。例えば、前記の校正を行ったとしても、実際の装置内での熱勾配は再現できていない可能性が大きく、校正との温度ずれが生じる可能性がある。また素線の多くの部分に不均質部を有する場合、基準線との差が大きくなりすぎ、校正できない製品となる可能性も有る。
【0007】
一方、医療用針は、素線を所望の長さに切断し、プレス加工や曲げ加工を行うことで、その形状を形成する。プレス加工や曲げ加工の際、切断された素線に応力がかかるため、クラックが発生しにくく、折り曲げ部分に割れが発生しないことが求められる。また、医療用針は、手術の際の縫合用として使用される。縫合時に掛かる力で生じる針のたわみ等、針の挙動変動を抑えるために、引張強さが高く、ばらつきが少ないことが良い。針の加工の際のクラックや割れによる歩留まり低下を防ぎ、品質の安定した針を得るためには、切断された複数の素線が均質であることが必要であり、すなわち、使用される素線が均質であることが必要である。
【0008】
不均質度を生じる主要因としては、素線の材質のばらつきが挙げられる。例えば、Re-Wは、その製造方法として通常、W粉末とRe粉末とを混合し、これを成形し、焼結する、粉末冶金法が採用されている。Re-Wの焼結は固相拡散によって進むため、各粉末の粒度分布や、粉末の混合状態や、成型・焼結条件によっては、ReをWマトリックス中に拡散・均質化(固溶)させることが不可能となる。その結果、Re組成比が局部的に高い相領域(σ相の偏析相)が生成してしまうことがある。そして、σ相の偏析相が生成する事は、Re組成比率が、平均より低い部分も生じる事であり、このようなRe組成の変動がある焼結体を、棒材やワイヤ(線棒)へ加工した場合、加工方向(軸方向)断面や、軸方向垂直(径方向)断面で、Re量ばらつき(変動)による不均質を生じる。このσ相の偏析相に関しては、例えば、σ相の偏析相が一部に偏在していると、伸線加工時に断線が生じ易くなるため、σ相の偏析相を、最大粒径10μm以下とし、広範囲に分散したRe-W線がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
日本国特許第4256126号公報
日本国特許第5766833号公報
【非特許文献】
【0010】
門馬義雄、他5名「長時間クリープ試験に使用したPR熱電対の劣化原因とばらつき要因」、鉄と鋼1989年、第75年、第4号、p.665‐672
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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