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公開番号2024135176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045727
出願日2023-03-22
発明の名称電池
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類H01M 50/474 20210101AFI20240927BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電極群押さえによる内蔵物の耐振動性の確保、及び、リードの熱容量の増大を両立可能な電池を提供すること。
【解決手段】実施形態の電池は、外装容器、蓋部材、電極群、端子、電極群押さえ及びリードを備える。蓋部材は、外装容器の内部空洞の開口を塞ぎ、端子は、蓋部材を貫通する。電極群押さえは、蓋部材に当接するベース板部、及び、ベース板部との間に隙間を有する状態で、内部空洞において蓋部材が位置する側から電極群に近接する近接板部を備える。リードは、蓋部材との間でベース板部を挟む天板部を備え、電極群と端子との間を電気的に接続する。リードでは、横方向について天板部の内側の端部は、ベース板部と近接板部との間の隙間に配置される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
高さ方向の一方側へ開口する内部空洞が形成される外装容器と、
前記内部空洞の開口を塞ぐ状態で前記外装容器に取付けられる蓋部材と、
正極及び負極を備え、前記外装容器の前記内部空洞に収納される電極群と、
前記蓋部材を貫通して前記内部空洞に挿入される端子と、
電気的絶縁性を有し、前記内部空洞において前記電極群と前記蓋部材との間に配置される電極群押さえであって、前記蓋部材に当接するベース板部、及び、前記ベース板部との間に隙間を有する状態で、前記蓋部材が位置する側から前記電極群に近接する近接板部を備える電極群押さえと、
前記蓋部材との間で前記電極群押さえの前記ベース板部を挟む天板部を備え、前記内部空洞において前記電極群と前記端子との間を電気的に接続するリードであって、前記高さ方向に交差する横方向について前記天板部の内側の端部は、前記ベース板部と前記近接板部との間の前記隙間に配置されるリードと、
を具備する、電池。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記端子は、前記内部空洞において、前記電極群押さえの前記ベース板部を貫通して、前記リードの前記天板部に接続され、
前記リードの前記天板部では、前記端子の接続位置は、前記ベース板部と前記近接板部との間の前記隙間に配置されるとともに、前記横方向について前記端子の前記接続位置に対して内側の部分の全体が、前記隙間に配置される、
請求項1の電池。
【請求項3】
前記蓋部材では、前記横方向について前記端子に対して内側の位置に、外部から前記内部空洞まで貫通する注液口が形成され、
前記電極群押さえでは、前記ベース板部と前記近接板部との間の前記隙間に対して開口する状態で前記ベース板部を貫通する貫通孔が、前記注液口と対向する位置に形成される、
請求項1の電池。
【請求項4】
前記リードの前記天板部は、前記注液口及び前記貫通孔に対して、前記横方向の外側に離れて位置する、請求項3の電池。
【請求項5】
前記端子は、前記内部空洞において、前記電極群押さえの前記ベース板部を貫通して、前記リードの前記天板部に接続され、
前記電極群押さえは、
前記ベース板部において前記端子が貫通する部分を形成する第1の絶縁部材と、
前記近接板部を形成し、前記第1の絶縁部材に組付けられる第2の絶縁部材と、
を備える、
請求項1の電池。
【請求項6】
第1の絶縁部材は、前記第2の絶縁部材に比べて、耐熱性が高い、請求項5の電池。
【請求項7】
前記リードは、前記高さ方向について前記蓋部材が位置する側とは反対側へ前記天板部から延設される脚部であって、前記電極群に接続される脚部を備え、
前記電極群押さえの前記ベース板部は、前記高さ方向について前記蓋部材が位置する側とは反対側へ突出する凸部を備え、
前記ベース板部の前記凸部は、前記天板部と前記脚部との間で挟まれた状態で、前記リードと嵌合する、
請求項1の電池。
【請求項8】
前記近接板部は、前記電極群と対向する対向面を備え、
前記対向面は、前記電極群の前記蓋部材が位置する側の端部の外表面に沿った形状に形成される、
請求項1の電池。
【請求項9】
正極端子が、前記端子となり、かつ、前記電極群の前記正極と前記正極端子との間を電気的に接続する正極側リードが、前記横方向について前記天板部の内側の前記端部が前記電極群押さえの前記ベース板部と前記近接板部との間の前記隙間に配置される前記リードとなるか、及び、
負極端子が、前記端子となり、かつ、前記電極群の前記負極と前記負極端子との間を電気的に接続する負極側リードが、前記横方向について前記天板部の内側の前記端部が前記電極群押さえの前記ベース板部と前記近接板部との間の前記隙間に配置される前記リードとなるか、
の少なくとも一方である、請求項1乃至8のいずれか1項の電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電池に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池等の電池として、外装容器の内部空洞に、正極及び負極を備える電極群が収納されるものがある。この電池では、外装容器の内部空洞は、高さ方向の一方側へ開口し、蓋部材は、内部空洞の開口を塞ぐ状態で、外装容器に取付けられる。そして、端子(電極端子)は、蓋部材を貫通して内部空洞に挿入され、端子の一部は、蓋部材の外表面に配置される。また、内部空洞では、リードによって、端子と電極群との間が電気的に接続され、端子は、高さ方向について電極群と蓋部材との間に位置する天板部で、リードに接続される。また、内部空洞では、電気的絶縁性を有する電極群押さえが、電極群と蓋部材との間に配置され、電極群押さえによって、電極群及びリード等は、蓋部材等に対して電気的に絶縁される。また、リードの天板部は、蓋部材との間で、電極群押さえを挟む。
【0003】
前述のように外装容器及び蓋部材から外装部が形成される電池では、電極群及びリード等の内部空洞への内蔵物は、外装容器によって拘束されている。このため、振動等の外部衝撃が発生しても、内蔵物への外部衝撃の影響が抑制され、内蔵物の耐振動性を確保される。また、外装容器及び蓋部材から外装部が形成される電池として、蓋部材が位置する側から電極群に近接する近接部分を、電極群押さえに設けた電池がある。このような電池では、電極群押さえの近接部分によっても、電極群を含む内蔵物が拘束される。このため、内部空洞で発生したガスに起因して外装容器が膨張しても、電極群押さえの近接部分によって、内蔵物への外部衝撃の影響が抑制され、内蔵物の耐振動性を確保される。
【0004】
また、電池では、電池の高入力化及び高出力化を実現する観点から、リードの天板部の体積を増大させることにより、リードの熱容量を増大させることが、求められている。この場合、前述のように電極群押さえに近接部分が設けられる電池では、蓋部材と電極群との間の限られたスペースにおいて、電極群押さえによって内蔵物の耐振動性を確保しつつ、リードの天板部の体積を増大させる必要がある。すなわち、電池では、電極群押さえによる内蔵物の耐振動性の確保、及び、リードの熱容量の増大を両立させることが、求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2022/118432号公報
国際公開第2011/158676号公報
特開2004-207089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、電極群押さえによる内蔵物の耐振動性の確保、及び、リードの熱容量の増大を両立可能な電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、電池は、外装容器、蓋部材、電極群、端子、電極群押さえ及びリードを備える。外装容器には、高さ方向の一方側へ開口する内部空洞が形成され、蓋部材は、内部空洞の開口を塞ぐ状態で外装容器に取付けられる。電極群は、正極及び負極を備え、外装容器の内部空洞に収納される。端子は、蓋部材を貫通して内部空洞に挿入される。電極群押さえは、電気的絶縁性を有し、内部空洞において電極群と蓋部材との間に配置される。電極群押さえは、蓋部材に当接するベース板部、及び、ベース板部との間に隙間を有する状態で、蓋部材が位置する側から電極群に近接する近接板部を備える。リードは、蓋部材との間で電極群押さえのベース板部を挟む天板部を備え、内部空洞において電極群と端子との間を電気的に接続する。リードでは、高さ方向に交差する横方向について天板部の内側の端部は、ベース板部と近接板部との間の隙間に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1の実施形態に係る電池を示す斜視図である。
図2は、第1の実施形態に係る電池を部材ごとに分解して示す斜視図である。
図3は、第1の実施形態に係る電池において、一対の端子、一対の電極群押さえ、一対のリード及び蓋部材等が組付けられた組付け体の構成を示す斜視図である。
図4は、第1の実施形態に係る電池において、一対の電極群押さえの一方、及び、その近傍の構成を、横方向に直交又は略直交する断面で示す断面図である。
図5は、第1の実施形態に係る電池において、一対の電極群押さえの一方を示す斜視図である。
図6は、第1の変形例に係る電池において、一対の端子、一対の電極群押さえ、一対のリード及び蓋部材等が組付けられた組付け体の構成を、電極群が位置する側から視た状態で示す平面図である。
図7は、第1の変形例に係る電池において、一対の電極群押さえの一方を示す斜視図である。
図8は、第2の変形例に係る電池において、一対の端子、一対の電極群押さえ、一対のリード及び蓋部材等が組付けられた組付け体の構成を示す斜視図である。
図9は、第3の変形例に係る電池において、一対の端子、一対の電極群押さえ、一対のリード及び蓋部材等が組付けられた組付け体の構成を示す斜視図である。
図10は、第3の変形例に係る電池おいて、一対の電極群押さえの一方を形成する2つの絶縁部材の一方を示す斜視図である。
図11は、第3の変形例に係る電池において、一対の電極群押さえの一方を形成する2つの絶縁部材の図10とは別の一方を示す斜視図である。
図12は、第4の変形例に係る電池において、一対の端子、一対の電極群押さえ、一対のリード及び蓋部材等が組付けられた組付け体の構成を示す斜視図である。
図13は、図12の範囲A1を拡大して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図面を参照して、説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1及び図2は、第1の実施形態に係る電池1を示す。図1及び図2に示すように、電池1は、電極群2、外装容器3及び蓋部材5を備える。電池1では、外装容器3及び蓋部材5によって、外装部が形成される。外装容器3及び蓋部材5のそれぞれは、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、銅又はステンレス等の金属から形成される。なお、図1は、斜視図であり、図2は、部材ごとに分解して示す斜視図である。
(【0011】以降は省略されています)

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