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公開番号2024159233
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023075086
出願日2023-04-28
発明の名称空気調和機
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人
主分類F24F 11/46 20180101AFI20241031BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】対象者の皮膚温度情報を使用して温度制御による快適性を向上する技術を提供する。
【解決手段】空気調和機100は、制御部120、取得部122、及び温調部150を含む。温調部150は、対象空間の温度を制御する。取得部122は、対象空間内に存在する対象者の皮膚温度情報を取得する。制御部120は、取得部122において取得した皮膚温度情報をもとに対象者の末梢部と体幹部の皮膚温度差を算出する。制御部120は、皮膚温度差が上限値と、上限値よりも小さい下限値との間の値となるように温調部150の動作を制御する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
対象空間の温度を制御する温調部と、
前記対象空間内に存在する対象者の皮膚温度情報を取得する取得部と、
前記取得部において取得した前記皮膚温度情報をもとに前記対象者の末梢部と体幹部の皮膚温度差を算出し、前記皮膚温度差が上限値と、前記上限値よりも小さい下限値との間の値となるように前記温調部の動作を制御する制御部と、
を備える、空気調和機。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記皮膚温度差は、前記末梢部の皮膚温度から前記体幹部の皮膚温度を差し引いた値であり、
前記制御部は、前記皮膚温度差が前記上限値より大きい場合、前記温調部の設定温度を第1変更幅で下げ、
前記制御部は、前記皮膚温度差が前記下限値より小さい場合、前記温調部の設定温度を第2変更幅で上げる、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記上限値は第1上限値と定義され、前記下限値は第1下限値と定義され、
前記制御部は、前記第1上限値よりも大きい第2上限値と、前記第1下限値よりも小さい第2下限値とを備え、
前記制御部は、前記皮膚温度差が前記第2上限値より大きい場合、前記第1変更幅より大きい第3変更幅で前記温調部の設定温度を下げ、
前記制御部は、前記皮膚温度差が前記第2下限値より小さい場合、前記第2変更幅より大きい第4変更幅で前記温調部の設定温度を上げる、請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記制御部は、前記対象者が前記温調部の温度を設定してから所定の期間経過した後に前記取得部が取得した前記皮膚温度情報を使用して前記温調部の動作を制御する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記末梢部の皮膚温度として、指先または鼻頭の少なくとも1つの皮膚温度が使用され、
前記体幹部の皮膚温度として、額の皮膚温度が使用される、請求項1に記載の空気調和機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和技術に関し、特に皮膚温度情報をもとに運転される空気調和機に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、被空調者の皮膚温度を用いて空調制御がなされる。例えば、特許文献1では、被空調者の上肢末梢部または下肢末梢部の皮膚温度を測定し、皮膚温度の計時変化による皮膚温度差を基準値と比較することによって被空調者の温冷感が推定され、温冷感に応じて快適な空調制御がなされる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-209077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、温冷感を推定するために経時的な皮膚温度の変化を測定している。これは、上肢末梢部または下肢末梢部の血流量変化による急激な皮膚温度変化を利用するためである。皮膚温度変化を利用するためには、被空調者が皮膚温度変化の起こる不快な環境下に一定期間暴露される必要がある。また、被空調者が暑いまたは寒いと感じているときの皮膚温度が基準値として採用された場合、快適な空調制御がなされなくなる。
【0005】
本開示はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、対象者の皮膚温度情報を使用して温度制御による快適性を向上する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の空気調和機は、対象空間の温度を制御する温調部と、対象空間内に存在する対象者の皮膚温度情報を取得する取得部と、取得部において取得した皮膚温度情報をもとに対象者の末梢部と体幹部の皮膚温度差を算出し、皮膚温度差が上限値と、上限値よりも小さい下限値との間の値となるように温調部の動作を制御する制御部と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、又はコンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、対象者の皮膚温度情報を使用して温度制御による快適性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本実施例に係る空気調和機の設置状況を示す図である。
図2は、図1の対象者の皮膚温度差と室温との関係を示す図である。
図3(a)-(c)は、図1の空気調和機における温度制御の概要を示す図である。
図4は、図1の空気調和機の構成を示す図である。
図5は、図4の記憶部に記憶されるテーブルのデータ構造を示す図である。
図6は、図4の空気調和機による制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施例を具体的に説明する前に、実施例の概要を説明する。本実施例は、対象者の皮膚温度情報を使用して温度制御を実行する空気調和機に関する。皮膚温度情報として、対象者の末梢部の皮膚温度と、対象者の体幹部の皮膚温度が使用される。末梢部とは、血管収縮によって皮膚温度が低下する部位であり、例えば、四肢または鼻部などである。体幹部とは、皮膚温度が一定に保たれる部位であり、例えば、頭部または胴体などである。対象者が存在する空間の室内温度が対象者にとって快適であれば、末梢部の皮膚温度と体幹部の皮膚温度との差が小さくなる。室内温度が対象者にとって寒ければ、末梢部の皮膚温度は体幹部の皮膚温度に比較して低下する。室内温度が対象者にとって暑ければ、対象者は発汗するので、体幹部の皮膚温度は末梢部の皮膚温度に比較して低下する。そのため、末梢部と体幹部の皮膚温度差を監視すれば、対象者が快適なのか、寒いのか、暑いのか判定可能である。本実施例に係る空気調和機は、末梢部と体幹部の皮膚温度差から快適な温度を判定して空調制御を実行する。
(【0011】以降は省略されています)

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