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公開番号2024159152
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074962
出願日2023-04-28
発明の名称劣化評価装置、劣化評価システム、劣化評価方法及びプログラム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01M 99/00 20110101AFI20241031BHJP(測定;試験)
要約【課題】地熱発電タービン部材の表面劣化状態診断により寿命を把握することができる評価装置を提供する。
【解決手段】評価装置は、タービンの静翼の表面の色と形状を計測した静翼計測データと、前記タービンの動翼の表面を計測した動翼計測データと、を取得する計測データ取得部と、前記静翼計測データに基づいて、前記静翼に付着したスケールの影響を考慮した前記動翼へ加わる励振力を算出し、前記励振力によって生じる前記動翼の振動応力を算出し、前記振動応に基づいて前記動翼に生じるピットの許容サイズを算出する許容ピットサイズ算出部と、前記動翼計測データに基づいて算出された前記動翼に発生したピットのサイズと、前記許容サイズとに基づいて、前記動翼の寿命を評価する評価部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タービンの静翼の表面の色と形状を計測した静翼計測データと、前記タービンの動翼の表面を計測した動翼計測データと、を取得する計測データ取得部と、
前記静翼計測データに基づいて、前記静翼に付着したスケールの影響を考慮した前記動翼へ加わる励振力を算出し、前記励振力によって生じる前記動翼の振動応力を算出し、前記振動応力に基づいて前記動翼に生じる腐食ピットの許容サイズを算出する許容ピットサイズ算出部と、
前記動翼計測データに基づいて算出された前記動翼に発生した腐食ピットのサイズと、前記許容サイズとに基づいて、前記動翼の寿命を評価する評価部と、
を備える劣化評価装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記許容ピットサイズ算出部は、前記スケールの付着により狭まった静翼間の隙間量に基づいて前記励振力を算出し、前記励振力に基づいて前記動翼の振動応力を解析する、
請求項1に記載の劣化評価装置。
【請求項3】
前記許容ピットサイズ算出部は、前記振動応力と、応力および腐食ピットサイズに基づいて疲労き裂進展下限界の応力拡大係数範囲を算出する所定の計算式と、前記動翼について予め定められた前記応力拡大係数範囲の値とに基づいて、前記許容サイズを算出する、
請求項1又は請求項2に記載の劣化評価装置。
【請求項4】
前記許容ピットサイズ算出部は、前記振動応力の分布に基づいて区分された前記動翼の領域毎に前記許容サイズを算出する、
請求項1又は請求項2に記載の劣化評価装置。
【請求項5】
前記評価部は、前記領域毎に前記許容サイズと、前記動翼計測データに基づいて算出された前記領域毎の前記腐食ピットのサイズとを前記領域毎に比較して、何れかの前記領域で前記腐食ピットのサイズが前記許容サイズを上回っていれば、前記動翼は寿命を迎えたと評価する、
請求項4に記載の劣化評価装置。
【請求項6】
前記評価部は、前記領域毎に前記許容サイズと、前記動翼計測データに基づいて算出された前記領域毎の前記腐食ピットのサイズとを前記領域毎に比較して、全ての前記領域で前記腐食ピットのサイズが前記許容サイズ以下であれば、前記動翼は寿命を迎えていないと評価する、
請求項4に記載の劣化評価装置。
【請求項7】
前記許容サイズと、所定時間経過後の腐食ピットのサイズを算出する所定の計算式または過去の計測結果を用いた補正式と、に基づいて、前記動翼に生じた前記腐食ピットのサイズが前記許容サイズに到達するまでの時間を予測する予測部と、
をさらに備える請求項1又は請求項2に記載の劣化評価装置。
【請求項8】
前記許容サイズと、所定時間経過後の腐食ピットのサイズを算出する所定の計算式または過去の計測結果を用いた補正式と、に基づいて、前記動翼に生じた前記腐食ピットのサイズが前記許容サイズに到達するまでの時間を予測する予測部と、
をさらに備える請求項6に記載の劣化評価装置。
【請求項9】
前記タービンの車室を開放せずに前記タービンの静翼および動翼の表面を計測する計測装置と、
請求項1又は請求項2に記載の劣化評価装置と、
を備える劣化評価システム。
【請求項10】
前記計測装置は、カメラ又は3次元計測器を備える、ボアスコープ、多関節ロボット、小型のロボットのうちの何れかを含む、
請求項9に記載の劣化評価システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、地熱発電タービン部材表面の劣化評価装置、劣化評価システム、劣化評価方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
地熱発電プラントでは、生産井を通じて地中から水蒸気を取り出し、取り出した水蒸気を蒸気タービンへ送って発電を行う。地熱蒸気・熱水に含まれる不純物が各種機器においてスケールの堆積や金属材料の腐食の原因となるため、表面の腐食ピット生成、腐食減肉、応力腐食割れ等の部品の劣化や、スケール付着による性能低下など、経年的な変化が生じる。また、地熱発電では、火力発電と比較して使用する蒸気のエンタルピーが低く、蒸気タービン入口でほぼ飽和蒸気であり、下流での湿り度も高くエロージョンが発生しやすい。従って、地熱発電プラントでは、地熱蒸気に対する前述の機器の経年変化を監視して、プラントの信頼性を確保する技術が重要である。これに対し、特許文献1には、地熱発電プラントの蒸気タービンに供給される蒸気に含まれるスケールを測定し、その測定結果に基づいて適切な量および種類のスケール抑制剤を噴霧する制御が開示されている。しかし、スケール抑制剤を噴霧することにより部品の寿命を延ばすことはできても、部材の損傷や性能低下を完全に防ぐことはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-12456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地熱発電プラントを安定して運用するためには、事前に計画的に故障や性能低下への対策を講じることができるように、蒸気タービン部材表面の劣化状況を定量的に評価・監視できるようにする必要がある。
【0005】
本開示は、上記課題を解決することができる劣化評価装置、劣化評価システム、劣化評価方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の劣化評価装置は、タービン部材の静翼や動翼などの表面状態の撮影・計測データを取得する計測データ取得部と、腐食ピット、エロージョン量、微小な亀裂長さ等の評価対象表面の劣化度合いを画像診断等により定量化し、劣化の進展速度を予測して取り替えまでの許容値に達するまでの寿命を算出する評価部と、を備える。
以降、タービン動翼表面の腐食ピット評価を例にした寿命評価システムについて述べるが、これに限られたものでなく、表面検査によりタービン部材の劣化を検出できる事象として、例えば水滴による低圧タービン動翼前縁やケーシングのエロージョン評価、タービンロータ表面の疲労き裂評価などへの適用が考えられる。
【0007】
本開示の劣化評価システムは、前記タービンの車室を開放せずに前記タービンの静翼および動翼の表面を計測する計測装置と、上記の評価装置とを備える。
【0008】
本開示の劣化評価方法は、タービンの静翼の表面を計測した静翼計測データと、前記タービンの動翼の表面を計測した動翼計測データと、を取得するステップと、前記静翼計測データに基づいて、前記静翼に付着したスケールの影響を考慮した前記動翼へ加わる励振力を算出し、前記励振力によって生じる前記動翼の振動応力を算出し、前記振動応力に基づいて前記動翼に生じるピットの許容サイズを算出するステップと、前記動翼計測データに基づいて算出された前記動翼に発生した腐食ピットのサイズと、前記許容サイズとに基づいて、前記動翼の寿命を評価するステップと、を有する。
【0009】
本開示のプログラムは、コンピュータに、タービンの静翼の表面を計測した静翼計測データと、前記タービンの動翼の表面を計測した動翼計測データと、を取得するステップと、前記静翼計測データに基づいて、前記静翼に付着したスケールの影響を考慮した前記動翼へ加わる励振力を算出し、前記励振力によって生じる前記動翼の振動応力を算出し、前記振動応力に基づいて前記動翼に生じる腐食ピットの許容サイズを算出するステップと、前記動翼計測データに基づいて算出された前記動翼に発生した腐食ピットのサイズと、前記許容ピットサイズとに基づいて、前記動翼の寿命を評価するステップと、実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上述の劣化評価装置、劣化評価システム、劣化評価方法及びプログラムによれば、蒸気タービン部材表面の劣化状態に基づいた取替寿命を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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