TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024159134
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023074927
出願日
2023-04-28
発明の名称
防錆用液状薬品、防錆鉄鋼製品の製造方法及び防錆鉄鋼製品
出願人
株式会社アプトデイト
代理人
めぶき弁理士法人
主分類
C23C
24/06 20060101AFI20241031BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】鉄鋼部材に鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とする微粒子状防錆材を固定するための防錆用液状薬品を提供する。また、鉄鋼部材に微粒子状防錆材を容易に固定できる防錆鉄鋼製品の製造方法及び当該方法により製造される防錆鉄鋼製品を提供する。
【解決手段】鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とする微粒子状防錆材と、非水系溶媒とを含み、粘度が500cps~20000cpsの範囲内にある防錆用液状薬品20。また、鉄鋼部材10を準備する準備工程と、鉄鋼部材10の表面に上記防錆用液状薬品20を付着させる付着工程と、鉄鋼部材10の防錆用液状薬品20を付着させた面に圧力をかけて微粒子状防錆材を鉄鋼部材10の表面に固定する固定工程とを含む防錆鉄鋼製品の製造方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄鋼部材の防錆に用いる防錆用液状薬品であって、
鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とした微粒子状防錆材と、非水系溶媒とを含み、粘度が500cps~20000cpsの範囲内にあることを特徴とする防錆用液状薬品。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
前記微粒子状防錆材は、アルミニウム、錫及び亜鉛のうちいずれか1種又はこれらの合金を主成分とするものであり、かつ、金属として0価であることを特徴とする請求項1に記載の防錆用液状薬品。
【請求項3】
前記非水系溶媒は、鎖式炭化水素及び環式炭化水素のうちいずれか1種又はこれらの混合物を主成分として含むものであることを特徴とする請求項1に記載の防錆用液状薬品。
【請求項4】
鉄鋼部材を準備する準備工程と、
前記鉄鋼部材の表面に、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とする微粒子状防錆材と、非水系溶媒とを含み、粘度が500cps~20000cpsの範囲内にある防錆用液状薬品を付着させる付着工程と、
前記鉄鋼部材の前記防錆用液状薬品を付着させた面に圧力をかけて前記微粒子状防錆材を前記鉄鋼部材の表面に固定する固定工程とを含むことを特徴とする防錆鉄鋼製品の製造方法。
【請求項5】
前記固定工程においては、前記鉄鋼部材にプレス加工を施すことにより前記微粒子状防錆材を前記鉄鋼部材の表面に固定することを特徴とする請求項4に記載の防錆鉄鋼製品の製造方法。
【請求項6】
鉄鋼部材と、前記鉄鋼部材の表面に固定され、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とする微粒子状防錆材とを備えることを特徴とする防錆鉄鋼製品。
【請求項7】
前記微粒子状防錆材は、厚さが0.0001mm~0.05mmの範囲内にあり、前記厚さに直交する方向の大きさが0.001mm~0.02mmの範囲内にあることを特徴とする請求項6に記載の防錆鉄鋼製品。
【請求項8】
前記微粒子状防錆材は、端部が前記鉄鋼部材の表面の凹凸に沿った不規則な形状を有していることを特徴とする請求項6に記載の防錆鉄鋼製品。
【請求項9】
工程内治具、チェーン部品、めっき加工用吊り治具、ハーネス固定治具又は金属ケースであることを特徴とする請求項6~8のいずれかに記載の防錆鉄鋼製品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防錆用液状薬品、防錆鉄鋼製品の製造方法及び防錆鉄鋼製品に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
めっきや電着塗装等でワークを保持し通電が行われるリードは、いわゆる工程内製品であることから、一般的で安価な鉄鋼材料(例えば、SPCC材等のSPC材)からなるものが使用されることが多い。しかし、このような鉄鋼材料は一般に金属無垢材であり、酸化しやすい。リードを電極部材として使用する場合には、表面が酸化してしまうと電気抵抗値が上昇する。また、酸化によって生じた錆が作業槽に落下してしまうと、作業中のロットに不具合が生じる可能性がある。
【0003】
鉄鋼製品の防錆に関して、公知の技術として犠牲電極技術がある。犠牲電極技術は物質間のイオン化傾向の差を利用する技術であり、鉄鋼製品と犠牲電極とを電気的に接続することで鉄鋼製品の錆の発生を抑制する(例えば、特許文献1参照。)。犠牲電極技術を用いるにあたっては、鉄鋼製品と犠牲電極とを離隔した状態とし、導電性の部材で鉄鋼製品と犠牲電極との電気的な接続を確保することもある(特許文献1参照。)。しかし、上述したリードのような鉄鋼製品に犠牲電極技術を適用するためには、鉄鋼製品と犠牲電極とを直接接触させることが好ましいと考えられる。この場合、例えば、鉄よりもイオン化傾向が大きいアルミニウム、錫、亜鉛等からなるピン状の部材を鉄鋼製品のベースとなる鉄鋼部材に打ち込むことが考えらえる。また、鉄鋼部材の製鉄工程においてアルミニウム等を添加することも考えられる。
【0004】
しかしながら、ピン状の部材を鉄鋼部材に打ち込む場合には、打ち込みが後工程となり相当の手間やコストがかかるという問題がある。また、鉄鋼部材の製鉄工程においてアルミニウム等を添加することは、製造コストや鉄鋼材料の組成の安定性等の観点から現実的ではないと考えられる。
【0005】
また、アルミニウム等の微粒子を鉄鋼部材の表面に配置することも考えられるが、微粒子化により比表面積が大きくなることから活性度が上がり、ささいなきっかけで発火する可能性がある。また、アルミニウム等の微粒子を鉄鋼部材の表面に分散させただけでは、鉄鋼部材の加工や運搬の途中で簡単に脱落してしまう。
【0006】
そこで、従来、樹脂を含む溶液中にアルミニウム、亜鉛等からなる微粒子を分散させた防錆塗料が知られている(例えば、特許文献2参照。)。従来の防錆塗料によれば、鉄鋼部材に塗布することにより、樹脂でアルミニウム、亜鉛等からなる微粒子を鉄鋼部材の表面に固定して防錆効果を得ることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
実用新案登録第3145707号公報
特開2005-41987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、塗料を用いる場合には、塗膜を形成することにより鉄鋼製品の防錆を図ることになるため、塗膜を形成できないような条件においては防錆効果を維持することが著しく困難となる。また、塗膜が形成できる場合であってもある程度の塗膜の厚みが必要となり、鉄鋼部材の表面にこのような塗膜を形成することは手間がかかり容易ではない。
【0009】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、鉄鋼部材に鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とする微粒子状防錆材を固定するための防錆用液状薬品を提供することを目的とする。また、本発明は、鉄鋼部材に鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とする微粒子状防錆材を容易に固定できる防錆鉄鋼製品の製造方法及び当該方法により製造される防錆鉄鋼製品を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の防錆用液状薬品は、鉄鋼部材の防錆に用いる防錆用液状薬品であって、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を主成分とした微粒子状防錆材と、非水系溶媒とを含み、粘度が500cps~20000cpsの範囲内にあることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
大同特殊鋼株式会社
熱処理方法
1か月前
芝浦メカトロニクス株式会社
成膜装置
1か月前
神東塗料株式会社
鋼構造物の防食方法
1か月前
大阪瓦斯株式会社
成膜装置
1か月前
株式会社アルバック
成膜方法
3日前
株式会社JCU
無電解めっき方法
1か月前
株式会社アルバック
真空蒸着方法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理方法
2か月前
信越化学工業株式会社
ガス発生装置
18日前
株式会社鈴木商店
皮膜および皮膜形成方法
1か月前
日本製鉄株式会社
表面処理鋼板
1か月前
サンデン株式会社
摺動部材
1か月前
日揚科技股分有限公司
防着オブジェクト
1か月前
マシン・テクノロジー株式会社
蒸着フィルム製造装置
1か月前
学校法人関東学院
無電解ニッケルめっき浴の再生方法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜装置及び成膜方法
1か月前
松田産業株式会社
貴金属蒸着材料
1か月前
キヤノントッキ株式会社
成膜装置
1か月前
大陽日酸株式会社
半導体材料ガス生成装置
1か月前
信越化学工業株式会社
炭化金属被覆炭素材料
1か月前
株式会社カネカ
基板トレイ及び膜付き基板製造方法
2か月前
JFEスチール株式会社
耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板
1か月前
JFEスチール株式会社
絶縁被膜付き電磁鋼板
1か月前
出光興産株式会社
水溶性防錆剤組成物
1か月前
キヤノントッキ株式会社
成膜装置
1か月前
株式会社高純度化学研究所
金属薄膜の原子層堆積方法
1か月前
大阪瓦斯株式会社
原料粉、成膜方法及び成膜体
1か月前
三菱重工業株式会社
風車翼の前縁保護層施工方法
1か月前
テス カンパニー、リミテッド
非晶質炭素膜及びその蒸着方法
1か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜装置
1か月前
株式会社フジミインコーポレーテッド
溶射用粉末
1か月前
株式会社カネカ
放熱シートおよび放熱シートの製造方法
1か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法及び成膜装置
1か月前
東洋アルミニウム株式会社
アルミニウム箔
2か月前
上村工業株式会社
めっき皮膜の製造方法
24日前
デンカ株式会社
電解質溶液及び電気化学的防食工法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る