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公開番号
2024159121
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023074908
出願日
2023-04-28
発明の名称
車両用前照灯
出願人
株式会社小糸製作所
代理人
個人
主分類
F21S
41/43 20180101AFI20241031BHJP(照明)
要約
【課題】 エネルギー効率を向上しつつ生産性を向上し得る車両用前照灯を提供する。
【解決手段】 車両用前照灯1は、ロービームの配光パターンPLを形成する第1の光L1を前方に向けて出射する第1発光光学系LE1と、ロービームの配光パターンPLに付加されてハイビームの配光パターンPHを形成する付加配光パターンPAを形成する第2の光L2を前方に向けて出射する第2発光光学系LE2と、第1の光L1及び第2の光L2が透過する投影レンズ35と、上面50S1がロービームの配光パターンPLのカットオフラインが形成されるように第1の光L1の一部を投影レンズ35に向けて正反射し、下面50S2が付加配光パターンPAにおける下縁PAdが形成されるように第2の光L2の一部を投影レンズ35に向けて正反射する板状のシェード50と、を備え、シェード50は、単層の金属材料から成る。
【選択図】 図10
特許請求の範囲
【請求項1】
ロービームの配光パターンを形成する第1の光を第1部位から前方に向けて出射する第1発光光学系と、
前記第1部位より下方に位置する第2部位から前記ロービームの配光パターンに付加されてハイビームの配光パターンを形成する付加配光パターンを形成する第2の光を前方に向けて出射する第2発光光学系と、
前記第1部位及び前記第2部位より前方に配置され、前記第1の光及び前記第2の光が透過する投影レンズと、
前記第1部位及び前記第2部位と前記投影レンズとの間に配置され、上面が前記ロービームの配光パターンのカットオフラインが形成されるように前記第1の光の一部を前記投影レンズに向けて正反射し、下面が前記付加配光パターンにおける下縁が形成されるように前記第2の光の一部を前記投影レンズに向けて正反射する板状のシェードと、
を備え、
前記シェードは、単層の金属材料から成る
ことを特徴とする車両用前照灯。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記上面における前記第1の光の正反射率及び前記下面における前記第2の光の正反射率が55%以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項3】
前記第1の光及び前記第2の光は波長が550nmである特定光を含み、
前記上面における前記特定光の正反射率及び前記下面における前記特定光の正反射率が55%以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項4】
前記上面における前記第1の光の正反射率は、前記下面における前記第2の光の正反射率より高い
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項5】
前記第1の光及び前記第2の光は波長が550nmである特定光を含み、
前記上面における前記特定光の正反射率は、前記下面における前記特定光の正反射率より高い
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項6】
前記上面は、前後方向に延在する段差部を有し、
前記段差部における前記第1の光の正反射率は、前記上面における前記段差部以外の領域の前記第1の光の正反射率より低い
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項7】
前記第1の光は波長が550nmである特定光を含み、
前記上面は、前後方向に延在する段差部を有し、
前記段差部における前記特定光の正反射率は、前記上面における前記段差部以外の領域の前記特定光の正反射率より低い
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項8】
前記シェードの一部に重ね合わされ当該シェードに固定される補強部材を更に備え、
前記上面のうち上下方向において前記補強部材と重ならない領域は、前記カットオフラインが形成されるように前記第1の光の一部を前記投影レンズに向けて正反射し、
前記下面のうち上下方向において前記補強部材と重ならない領域は、前記付加配光パターンにおける前記下縁が形成されるように前記第2の光の一部を前記投影レンズに向けて正反射し、
前記第1の光及び前記第2の光は波長が550nmである特定光を含み、
前記補強部材における前記シェード側と反対側の面における前記特定光の正反射率は、前記シェードの前記補強部材側の面の前記特定光の正反射率より低い
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用前照灯に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
発光光学系から出射する光の一部をシェードで反射することでロービームの配光パターンを形成する車両用前照灯が知られており、下記特許文献1にはこのような車両用前照灯が開示されている。
【0003】
下記特許文献1に開示される車両用前照灯は、第1発光光学系と、第1発光光学系より下方に配置される第2発光光学系と、第1発光光学系及び第2発光光学系より前方に配置される投影レンズと、第1発光光学系及び第2発光光学系と投影レンズとの間に配置される板状のシェードと、を備える。第1発光光学系から出射する第1の光及び第2発光光学系から出射する第2の光は投影レンズを透過する。シェードの上面に第1の光の一部が照射され、第1の光によって形成される配光パターンにカットオフラインが形成され、当該配光パターンがロービームの配光パターンとなる。また、第1の光と第2の光との重ね合わせによってハイビームの配光パターンが形成される。このため、第2発光光学系の第2の光の出射と非出射とを切り替えることで、出射する光をロービームとハイビームとで切り替え可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
欧州特許出願公開第2982902号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両用前照灯では、エネルギー効率を向上したいとの要請と共に生産性を向上したいとの要請がある。
【0006】
そこで、本発明は、エネルギー効率を向上しつつ生産性を向上し得る車両用前照灯を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的の達成のため、本発明の車両用前照灯は、ロービームの配光パターンを形成する第1の光を第1部位から前方に向けて出射する第1発光光学系と、前記第1部位より下方に位置する第2部位から前記ロービームの配光パターンに付加されてハイビームの配光パターンを形成する付加配光パターンを形成する第2の光を前方に向けて出射する第2発光光学系と、前記第1部位及び前記第2部位より前方に配置され、前記第1の光及び前記第2の光が透過する投影レンズと、前記第1部位及び前記第2部位と前記投影レンズとの間に配置され、上面が前記ロービームの配光パターンのカットオフラインが形成されるように前記第1の光の一部を前記投影レンズに向けて正反射し、下面が前記付加配光パターンにおける下縁が形成されるように前記第2の光の一部を前記投影レンズに向けて正反射する板状のシェードと、を備え、前記シェードは、単層の金属材料から成ることを特徴とするものである。
【0008】
上記のように、この車両用前照灯では、シェードの上面がロービームの配光パターンのカットオフラインが形成されるように第1の光の一部を投影レンズに向けて正反射する。このため、この車両用前照灯によれば、例えばシェードの上面が第1の光の一部を投影レンズに入射しないように遮光してロービームの配光パターンのカットオフラインを形成する場合と比べて、第1発光光学系から出射してロービームとならない光量を低減し得る。また、この車両用前照灯では、シェードの下面が付加配光パターンにおける下縁が形成されるように第2の光の一部を前記投影レンズに向けて正反射する。このため、この車両用前照灯によれば、例えばシェードの下面が第2の光の一部を投影レンズに入射しないように遮光して付加配光パターンの下縁を形成する場合と比べて、第2発光光学系から出射してハイビームの一部とならない光量を低減し得る。従って、この車両用前照灯によれば、エネルギー効率を向上し得る。また、光を反射する部材は、一般的に基材と基材の表面に設けられる金属めっき等の光反射層とから成る。しかし、この車両用前照灯では、シェードが単層の金属材料から成る。このため、この車両用前照灯によれば、例えばシェードが基材と光反射層とから成る場合と比べて、シェードを製造する際の工数を低減し得、生産性を向上し得る。
【0009】
前記上面における前記第1の光の正反射率及び前記下面における前記第2の光の正反射率が55%以上であってもよい。また、前記第1の光及び前記第2の光は波長が550nmである特定光を含み、前記上面における前記特定光の正反射率及び前記下面における前記特定光の正反射率が55%以上であってもよい。
【0010】
ロービームの配光パターンを形成する第1の光や付加配光パターンを形成する第2の光は白色光であり、550nmは白色光の波長帯域における概ね中央値である。このため、波長が550nmの特定光を第1の光や第2の光が含む場合、この特定光の正反射率が55%以上であれば、第1の光や第2の光の正反射率は概ね55%以上となり得る。そして、シェードの上面で反射する第1の光は、ロービームの配光パターンにおけるカットオフラインの近傍に照射される傾向にあり、下面で反射する第2の光は、付加配光パターンにおける下縁の近傍に照射される傾向にある。このため、これらの構成によれば、ロービームの配光パターンにおけるカットオフラインの近傍及びハイビームの配光パターンの上下方向の中央部を明るくし易くし得る。
(【0011】以降は省略されています)
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