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公開番号2024155761
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024060956
出願日2024-04-04
発明の名称薄層クロマトグラフィー抽出装置、併用システム及び抽出方法
出願人株式会社島津製作所
代理人弁理士法人京都国際特許事務所
主分類G01N 30/72 20060101AFI20241024BHJP(測定;試験)
要約【課題】より簡単な装置構造を用いて、サンプルを速やかに採取、調製及び分析することができ、抽出効率を向上させるとともにコストを低減させた薄層クロマトグラフィー抽出装置を提供する。
【解決手段】溶媒入口と溶媒出口を有するサンプラーと、溶媒入口に連通する溶媒注入手段と、溶媒出口に対して着脱可能なフィルタとを含み、溶媒出口には薄層クロマトグラフィープレートの吸着層から所定体積の吸着剤を切り取るためのシャープエッジを有し、切り取った吸着剤が溶媒入口と溶媒出口との間に保持される薄層クロマトグラフィー抽出装置を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
薄層クロマトグラフィー抽出装置であって、
溶媒入口と、溶媒出口とを有するサンプラーと、
前記溶媒入口に連通している溶媒注入手段と、
前記溶媒出口に着脱可能に設けられたフィルタとを含み、
前記溶媒出口は、薄層クロマトグラフィープレートの吸着層から所定体積の吸着剤を切り取るためのシャープエッジを有し、切り取った前記吸着剤は、前記溶媒入口と前記溶媒出口との間に保持される、ことを特徴とする薄層クロマトグラフィー抽出装置。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記フィルタは、チップ型フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置。
【請求項3】
前記フィルタは前記溶媒出口に接続され、内径0.05-0.5mmのシリンジチップであることを特徴とする請求項1に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置。
【請求項4】
前記薄層クロマトグラフィー抽出装置は質量分析装置のサンプリング装置として用いられ、前記溶媒出口は、前記質量分析装置のサンプリングポートに連通することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置。
【請求項5】
前記溶媒注入手段はシリンジであり、前記シリンジの出口は前記サンプラーの前記溶媒入口に取り外し可能に接続されることを特徴とする請求項1又は3に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置。
【請求項6】
前記溶媒注入手段が液体ポンプであることを特徴とする請求項1又は3に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置。
【請求項7】
前記シャープエッジは環状であるとともに内径は0.1-10mmであることを特徴とする請求項1に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置。
【請求項8】
前記サンプラーは、前記溶媒出口と前記溶媒入口との間に設けられた絞り口をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置。
【請求項9】
請求項1から3および7から8のいずれか一項に記載の薄層クロマトグラフィー抽出装置を含むことを特徴とする薄層クロマトグラフィー-質量分析併用システム。
【請求項10】
薄層クロマトグラフィー抽出方法であって、
サンプラーのシャープエッジを薄層クロマトグラフィープレートの吸着層に押し付けてから持ち上げ、所定体積の吸着剤を切り取るサンプリングステップと、
サンプラーに溶媒を注入して吸着剤中の分析物を抽出する抽出ステップと、
抽出ステップで得られた、分析物が抽出された溶媒を濾過する濾過ステップと、を含むことを特徴とする薄層クロマトグラフィー抽出方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶液分析技術分野に関し、より具体的には、薄層クロマトグラフィー抽出装置、薄層クロマトグラフィー-質量分析併用システム及び薄層クロマトグラフィー抽出方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
薄層クロマトグラフィー(Thin layer chromatography、TLC)は、混合物を分離するためのクロマトグラフィー技術である。一般的には、薄層クロマトグラフィーを用いて混合物を分離してから、分離された薄層クロマトグラフィープレートに対してプレートスクレーパーで薄層部分を手動でかき取って、溶媒抽出、濾過精製操作を行い、分離された分析物を取得し、最後に分離された分析物を質量分析装置などの検出装置に移送してさらに検出することで、有機化合物の分離・検出を実現するが、操作が複雑である。
【0003】
特許文献1には、リアルタイムで物体表面の物質組成を抽出してオンラインで測定することができる表面抽出インタフェースシステムが開示されており、具体的には、該表面抽出インタフェースシステムは、シールアセンブリを介して吸着剤の表面に当接又は切り込まれることで、抽出対象領域と他の領域とを密封し、さらに溶媒入口から該領域に抽出溶媒を継続的に移送し、抽出された溶媒が再び近傍の同じ側にある溶媒出口から流出し、質量分析装置に入って検出を行うことにより、該領域の表面の分析物をリアルタイムで抽出、検出する。しかしながら、当該表面抽出インタフェースシステムの装置構造及び管路接続が複雑であり、且つ一つの領域に対する抽出時間が長い一方、溶媒が同じ側の吸着層の表層のみを通過して継続的に抽出される方式を採用すると、薄層クロマトグラフィープレートの基板物質(例えば、シリカゲル吸着剤)が崩壊しやすく、管路の目詰まり、又は内部濾過材料の頻繁な交換を引き起こす虞がある。
【0004】
したがって、従来の薄層クロマトグラフィー抽出の上記問題を解決するために、改良された技術案が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
CN107430048A
【発明の概要】
【0006】
従来技術の上記問題に鑑み、本発明の技術案は、より簡単な装置構造を用いて、サンプルを速やかに収集、調製及び分析することができる薄層クロマトグラフィー抽出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、溶媒入口と溶媒出口を有するサンプラーと、溶媒入口に連通する溶媒注入手段と、溶媒出口に対して着脱可能なフィルタとを含み、溶媒出口には薄層クロマトグラフィープレートの吸着層から所定体積の吸着剤を切り取るためのシャープエッジを有し、切り取った吸着剤が溶媒入口と溶媒出口との間に保持される薄層クロマトグラフィー抽出装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
当該技術案によれば、薄層クロマトグラフィー分離後に得られた吸着層に対して、使用者は、本発明により提供される薄層クロマトグラフィー抽出装置のサンプラーにより、さらに組成を検出する必要がある領域を押圧し、シャープエッジが圧力で薄層クロマトグラフィープレートの吸着層に切り込まれた後にサンプラーを持ち上げると、切断された所定体積の吸着剤を得ることができ、その後、溶媒注入手段によりサンプラーの溶媒入口に溶媒を注入し、溶媒がサンプラーの貫通キャビティにおいて吸着剤を通過するように吸着剤中の分析物を抽出し、抽出後の分析物付きの溶媒がサンプラーの溶媒出口から流出してフィルタを通過し、大顆粒の不純物(一般に薄層クロマトグラフィープレートの基板物質)が除去されれば、そのまま後続の検出装置に注入し検出に供することができる。該薄層クロマトグラフィー抽出装置の抽出効率が高く、構造が簡単で、操作が便利で、日常検出における薄層クロマトグラフィー分離後の吸着層の特定領域に対するサンプリング検査により適している。
【0009】
好ましい技術案として、フィルタはチップ型フィルタである。
【0010】
この技術案によれば、チップ型フィルタ(Syringe Filter)とは、シリンジの先端に類似し、広口径の濾過チャンバーと狭口径のシリンジ出口とを有する管状構造をいう。濾過構造(例えば、濾過膜、スクリーン、細孔など)が広口径のところに設置されることで、流体が広口径内に流入して濾過された後、狭口径を介して合流、流出する。特に、使い捨て可能なチップ型フィルタを採用することができ、その場合、濾材を交換する必要がなく、管路の目詰まりの可能性が低く、また、サンプル間の交差汚染リスクを低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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