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公開番号
2024155208
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023069691
出願日
2023-04-21
発明の名称
光触媒スプレー、消臭方法及び光触媒被覆物
出願人
シャープ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61L
9/00 20060101AFI20241024BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本開示は、長期間容器を保存しても光触媒粒子の分散状態を維持し、施工ムラを抑制可能な光触媒スプレー、消臭方法及び光触媒被覆物を提供する。
【解決手段】本開示に係る光触媒スプレーは、光触媒混濁液を含有するスプレー成分と、前記スプレー成分を収容するスプレー容器と、を備え、前記光触媒混濁液は、可視光応答型光触媒効果を有する粉体と、分散媒としてのエタノール水溶液と、グルコン酸又はグルコノデルタラクトンと、親水性不揮発性液体と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
光触媒混濁液を含有するスプレー成分と、
前記スプレー成分を収容するスプレー容器と、
を備え、
前記光触媒混濁液は、可視光応答型光触媒効果を有する粉体と、分散媒としてのエタノール水溶液と、グルコン酸又はグルコノデルタラクトンと、親水性不揮発性液体と、を含むことを特徴とする光触媒スプレー。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記スプレー成分として、噴射ガスを含むことを特徴とする請求項1に記載の光触媒スプレー。
【請求項3】
前記噴射ガスを除いた前記光触媒混濁液に含まれる前記粉体の重量mに対する、前記噴射ガスを除いた前記光触媒混濁液に含まれる前記グルコン酸又はグルコノデルタラクトンの重量nの重量比(n/m)は、0.05以上0.20以下であることを特徴とする請求項2に記載の光触媒スプレー。
【請求項4】
前記親水性不揮発性液体は、脂肪族ポリエーテル誘導体又は脂肪族アミン誘導体を含むことを特徴とする請求項1に記載の光触媒スプレー。
【請求項5】
前記噴射ガスは、ジメチルエーテルを含むことを特徴とする請求項2に記載の光触媒スプレー。
【請求項6】
前記スプレー容器の内圧は、25℃で0.35MPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の光触媒スプレー。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の光触媒スプレーを用いて室内の基材に噴射し、前記基材を光触媒層でコーティングする被覆工程と、
前記光触媒層に光を照射する照射工程と、
を含むことを特徴とする消臭方法。
【請求項8】
基材と、
前記基材上に設けられた光触媒層と、
を備え、
前記光触媒層は、可視光応答型光触媒効果を有する粉体と、グルコン酸又はグルコノデルタラクトンと、を含むことを特徴とする光触媒被覆物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、光触媒スプレー、消臭方法及び光触媒被覆物に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的に消臭技術としては、主に化学的消臭、物理的消臭、生物的消臭、感覚的消臭の4つに大別される。その中で、化学的消臭法は、臭い成分と消臭剤の成分との化学反応(中和、付加、縮合、酸化など)により無臭の成分にする方法で、臭いの対象がわかっている場合に優れた効果を発揮する。
【0003】
化学的消臭材料の1つとして、光触媒の強い酸化力を利用した消臭材料が開発されている。そして、光触媒を利用した消臭材料については、従来から多数提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、光触媒性を有するアナターゼ型の酸化チタン粒子に、ナノメートルオーダーの金属銀および金属銅粒子から選ばれる金属粒子を分散付着させてなる材料を調製し、シラン系アルコキシドとエチルアルコールを配合し、LPGガスと共にエアゾール容器に充填した光触媒スプレーが提案されている。光触媒を利用した消臭材料は、有機系の脱臭材料に比べて耐熱性に優れ、製品への加工も容易であり、銀イオンの状態として担持している場合のように変色したり変質したりするおそれが小さいとしている。
【0005】
また、例えば、特許文献2では、光触媒として、光触媒粒子と、有機アルカリと、アニオン性分散剤と、硬化性板状粒子とを含むことを特徴とする塗料組成物が開示されている。
【0006】
また、例えば、特許文献3では、プラスチックを多く使用し、静電気を帯びた室内部材を用いた構造に対し、帯電防止剤を含むエアゾールを用い、これを噴霧することを特徴とする車室内の帯電防止方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平11-349423号公報
特開2005-171029号公報
特公昭59-066099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
光触媒は、施工すれば剥がれない限り、半永久的に光照射による消臭効果を維持できるがスプレー製品として製品容器で保管後も内容物が沈降することなく、光触媒粒子を分散させ性能を維持できることが必要となる。
【0009】
しかしながら、光触媒粒子を含む塗料を容器に長期間保存した場合、保存容器のガスケットゴム部材等に含まれる金属イオン成分によって、光触媒粒子が凝集して粗粒化して沈降し、長期保管後の分散状態が維持できなくなる。係る光触媒粒子を含む塗料を噴射すると噴射粒子が周囲の帯電した部材の影響を受けて帯対電圧の大きい部材に吸い寄せられ、噴射した場所の静電気が蓄積しやすい部材に選択的に付着するため、不均一に定着する。凝集した粒子を多く含むと光触媒成分の施工ムラ(白化)が発生して外観がわるくなる、施工ムラによって本来の消臭効果が発揮できなくなる。
【0010】
そこで、本開示は上記問題に鑑み、長期間容器を保存しても光触媒粒子の分散状態を維持し、施工ムラを抑制可能な光触媒スプレー、消臭方法及び光触媒被覆物を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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