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公開番号
2024152419
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023066602
出願日
2023-04-14
発明の名称
被覆磁性材料およびその製造方法
出願人
日亜化学工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
B22F
1/16 20220101AFI20241018BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】耐熱性に優れた被膜を有する磁性材料の製造方法を提供する。
【解決手段】リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、軟磁性材料である磁性材料とを混合し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する被覆工程と、リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、前記被膜が形成された磁性材料とを混合し、前記水溶液と前記被膜が形成された磁性材料とが混合された混合液のpHを調整し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する、pH調整工程とを含む、被覆磁性材料の製造方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、軟磁性材料である磁性材料とを混合し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する被覆工程と、
リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、前記被膜が形成された磁性材料とを混合し、前記水溶液と前記被膜が形成された磁性材料とが混合された混合液のpHを調整し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する、pH調整工程とを含む、被覆磁性材料の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記pH調整工程において、前記被覆工程における前記水溶液と前記磁性材料とが混合された混合液のpHよりも、低いpHに調整する、
請求項1に記載の被覆磁性材料の製造方法。
【請求項3】
前記pH調整工程における前記水溶液が、前記被覆工程における前記水溶液に前記金属元素または半金属元素の化合物を添加して得られたものである、
請求項1または2に記載の被覆磁性材料の製造方法。
【請求項4】
前記pH調整工程における前記金属元素または半金属元素の化合物が、前記被覆工程における前記金属元素または半金属元素の化合物と異なる、
請求項1または2に記載の被覆磁性材料の製造方法。
【請求項5】
前記被覆工程において、前記金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、前記磁性材料とを混合し、その後、前記リン酸化合物を混合する、
請求項1または2に記載の被覆磁性材料の製造方法。
【請求項6】
前記pH調整工程において、前記水溶液に無機酸を添加してpHを1以上4.5以下に調整する、
請求項1または2に記載の被覆磁性材料の製造方法。
【請求項7】
前記被覆工程における前記金属元素または半金属元素は、Mo、W、Zn、Fe、Hf、Ti、Zr、Ni、Ca、Ba、Na、Cr、V、K、Mn、Mg、Si、およびTaからなる群から選択される1以上である、請求項1または2に記載の被覆磁性材料の製造方法。
【請求項8】
前記pH調整工程における前記金属元素または半金属元素は、Mo、W、Zn、Fe、Hf、Ti、Zr、Ni、Ca、Ba、Na、Cr、V、K、Mn、Mg、Si、およびTaからなる群から選択される1以上である、請求項1または2に記載の被覆磁性材料の製造方法。
【請求項9】
請求項1または2に記載の方法により被覆磁性材料を得る工程と、
前記被覆磁性材料を加熱する加熱工程とを含む、成形体の製造方法。
【請求項10】
軟磁性材料である磁性材料と、前記磁性材料の表面に設けられた被膜と、を有し、
前記被膜は、前記磁性材料の側から順に、第1M成分およびリンを含む第1領域と、第2M成分およびリンを含む第2領域と、を含み、
前記第1領域における前記第1M成分の含有量の平均値は、前記第2領域における第2M成分の含有量の平均値より小さく、
前記第1M成分および前記第2M成分は、Mo、W、Zn、Fe、Hf、Ti、Zr、Ni、Ca、Ba、Na、Cr、V、K、Mn、Mg、Si、およびTaからなる群から選択される1以上である、被覆磁性材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、被覆磁性材料およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
モーター、トランスなどの電気機器の磁心材料として、軟磁性粉末を成形した圧粉磁心が用いられている。軟磁性粉末をそのまま成形すると粒子間の導電により部品全体に渦電流が生じ、鉄損が大きくなる。圧粉磁心の鉄損を低減するために、特許文献1には、軟磁性粉末の表面にハイドロキシアパタイトを含む被膜を形成する方法が開示されている。特許文献2には、軟磁性粉末の表面にCrまたはPを必須元素とするガラス状絶縁層を形成する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-127201号公報
特開平6-132109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、耐熱性に優れた被膜を有する被覆磁性材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様にかかる被覆磁性材料の製造方法は、リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、軟磁性材料である磁性材料とを混合し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する被覆工程と、リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、前記被膜が形成された磁性材料とを混合し、前記水溶液と前記被膜が形成された磁性材料とが混合された混合液のpHを調整し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する、pH調整工程とを含む。
【0006】
本開示の一態様にかかる被覆磁性材料は、軟磁性材料である磁性材料と、前記磁性材料の表面に設けられた被膜と、を有し、前記被膜は、前記磁性材料の側から順に、第1M成分およびリンを含む第1領域と、第2M成分およびリンを含む第2領域と、を含み、前記第1領域における前記第1M成分の含有量の平均値は、前記第2領域における第2M成分の含有量の平均値より小さく、前記第1M成分および前記第2M成分は、Mo、W、Zn、Fe、Hf、Ti、Zr、Ni、Ca、Ba、Na、Cr、V、K、Mn、Mg、Si、およびTaからなる群から選択される1以上である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、耐熱性に優れた被膜を有する被覆磁性材料およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例27で作製した被覆磁性材料のライン分析の結果を示す。
実施例27で作製した被覆磁性材料のライン分析の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について詳述する。ただし、以下に示す実施形態は、本開示の技術思想を具体化するための一例であり、本開示を以下のものに限定するものではない。なお、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
【0010】
<<被覆磁性材料の製造方法>>
本実施形態の被覆磁性材料の製造方法は、リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、軟磁性材料である磁性材料とを混合し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する被覆工程と、リン酸化合物、および、金属元素または半金属元素の化合物を含む水溶液と、前記被膜が形成された磁性材料とを混合し、前記水溶液と前記被膜が形成された磁性材料とが混合された混合液のpHを調整し、前記磁性材料の表面に、リン酸、および、前記金属元素または半金属元素を含む被膜を形成する、pH調整工程とを含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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