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公開番号2024148753
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062145
出願日2023-04-06
発明の名称半導体装置
出願人ミネベアパワーデバイス株式会社
代理人ポレール弁理士法人
主分類H01L 29/739 20060101AFI20241010BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】
ダイオードのリカバリ時に、ダイオード領域からIGBT領域へキャリアが流れ込んで境界部にキャリアが集中して素子が破壊されるのを抑制する。
【解決手段】
同一チップ内にIGBT領域21とダイオード領域22とを有する半導体装置1において、IGBTは、第1導電型のドリフト層2と、第2導電型のボディ層3と、ボディ層3よりも不純物濃度が高い第2導電型の第1のコンタクト層5とを有し、ダイオードは、第2導電型の第1の半導体層11と、第1の半導体層11よりも不純物濃度が高い第2導電型の第2のコンタクト層12とを有し、境界部近傍24のダイオードの第2のコンタクト層12の面積は、境界部近傍よりも遠い位置のダイオードの第2のコンタクト層12の面積よりも小さく、境界部近傍25のIGBTの第1のコンタクト層5の面積は、境界部近傍25よりも遠い位置のIGBTの第1のコンタクト層5の面積よりも小さい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域とを有する半導体装置において、
前記IGBT領域のIGBTは、第1導電型のドリフト層と、第2導電型のボディ層と、前記ボディ層に接続され前記ボディ層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第1のコンタクト層と、前記第1のコンタクト層に接続されたエミッタ電極とを有し、
前記ダイオード領域のダイオードは、第2導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層に接続され前記第1の半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第2のコンタクト層と、前記第2のコンタクト層および前記エミッタ電極に接続された第1の電極とを有し、
前記IGBT領域と前記ダイオード領域との境界部に近い境界部近傍の前記ダイオードの前記第2のコンタクト層の面積は、前記境界部近傍よりも遠い位置の前記ダイオードの前記第2のコンタクト層の面積よりも小さく、
前記境界部近傍の前記IGBTの前記第1のコンタクト層の面積は、前記境界部近傍よりも遠い位置の前記IGBTの前記第1のコンタクト層の面積よりも小さいことを特徴とする半導体装置。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記境界部近傍の前記第1のコンタクト層の面積は、前記境界部近傍の前記第2のコンタクト層の面積よりも小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記境界部近傍の前記第1のコンタクト層の面積は、前記境界部に向かうにつれてだんだん小さくなることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記境界部近傍の前記第2のコンタクト層の面積は、前記境界部に向かうにつれてだんだん小さくなることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記第2のコンタクト層は、前記ダイオード領域のうち前記境界部に接する領域には設けられていないことを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記ダイオードは、前記第1の半導体層よりも裏面側に設けられた前記ドリフト層と、前記ドリフト層よりも裏面側に設けられ前記ドリフト層よりも不純物濃度が高い第1導電型の第2の半導体層と、前記第2の半導体層に接続された第2の電極とを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記IGBTは、トレンチゲートと、ゲート絶縁膜と、前記ボディ層に接続された第1導電型のエミッタ層と、前記ドリフト層よりも裏面側に設けられた第2導電型のコレクタ層と、前記コレクタ層および前記第2の電極に接続されたコレクタ電極とを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項7において、
前記ドリフト層と前記コレクタ層との間に設けられ前記ドリフト層よりも不純物濃度が高い第1導電型のバッファ層を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項1において、
前記第1導電型がn型であり、前記第2導電型がp型であり、前記第1の半導体層がアノード層であり、前記第1の電極がアノード電極であることを特徴とする半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
同一チップ内にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とダイオードとを内蔵するRC-IGBT(RC:Reverse-Conducting、逆導通IGBT)は、IGBTとダイオードのターミネーション領域を共通化できるため、チップサイズ低減ができるメリットがある。また、IGBTとダイオードが動作するタイミングがそれぞれ異なるため、IGBT領域とダイオード領域とのうち一方で発生した損失による熱が他方に分散され、チップ全体で放熱できるため、熱抵抗が低減できるメリットもある。
【0003】
一方、RC-IGBTは、IGBTがオンしてダイオードが導通から非導通に変わるタイミングであるダイオードのリカバリ時に、ダイオード領域からIGBT領域へキャリア(ホール)が流れ込みやすくなるため、ダイオード領域とIGBT領域との境界部にキャリア(ホール)が集中し、素子が破壊されるという課題がある。
【0004】
このような素子の破壊を低減する半導体装置として、例えば、特許文献1の図9には、IGBT領域(10)とダイオード領域(20)との境界に最も近いIGBT領域では、p+型コンタクト層(14)を設けず、n+型ソース層(13)およびp型ベース層(15)の表面が半導体基板の第1主面を構成するようにし、n+型ソース層(13)は、アクティブトレンチゲート(11)には接しているが、境界トレンチゲート(51)には接していない構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-25674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のように境界部のIGBT領域においてp+型コンタクト層(14)を設けないようにすると、IGBTの動作時にも境界部のIGBTにはホールが流れにくくなってオン電圧が上昇するという問題や、IGBTがラッチアップしやすくなるという問題が発生する可能性がある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域とを有する半導体装置において、ダイオードのリカバリ時に、ダイオード領域からIGBT領域へキャリアが流れ込んで境界部にキャリアが集中して素子が破壊されるのを抑制できる半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の半導体装置は、例えば、同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域とを有する半導体装置において、前記IGBT領域のIGBTは、第1導電型のドリフト層と、第2導電型のボディ層と、前記ボディ層に接続され前記ボディ層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第1のコンタクト層と、前記第1のコンタクト層に接続されたエミッタ電極とを有し、前記ダイオード領域のダイオードは、第2導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層に接続され前記第1の半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第2のコンタクト層と、前記第2のコンタクト層および前記エミッタ電極に接続された第1の電極とを有し、前記IGBT領域と前記ダイオード領域との境界部に近い境界部近傍の前記ダイオードの前記第2のコンタクト層の面積は、前記境界部近傍よりも遠い位置の前記ダイオードの前記第2のコンタクト層の面積よりも小さく、前記境界部近傍の前記IGBTの前記第1のコンタクト層の面積は、前記境界部近傍よりも遠い位置の前記IGBTの前記第1のコンタクト層の面積よりも小さいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域とを有する半導体装置において、ダイオードのリカバリ時に、ダイオード領域からIGBT領域へキャリアが流れ込んで境界部にキャリアが集中して素子が破壊されるのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1の半導体装置の概略構成を説明する斜視図。
実施例1の半導体装置の上面図。
実施例2の半導体装置の上面図。
実施例3の半導体装置の上面図。
実施例4の半導体装置の上面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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