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公開番号2024148671
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062023
出願日2023-04-06
発明の名称フレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置及びシステム
出願人株式会社ノバケア,国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G16H 50/00 20180101AFI20241010BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】エビデンスベースで、利用者の状態の改善に適したフレイル・MCI・認知症予防
計画作成を支援する。
【解決手段】フレイル・MCI・認知症予防計画作成を支援するフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置であって、フレイル等予防を要する利用者の所定時点の状態に関する初期状態情報を取得する初期状態情報取得部と、目標情報を取得する目標情報取得部と、フレイル等予防内容情報取得部と、フレイル等予防の利用経験者が利用した該フレイル等予防の内容に関する基礎フレイル等予防内容情報と、該フレイル等予防に関連した該利用経験者の状態に関する基礎状態情報を、機械学習させて生成した予後予測モデルによって、利用者の初期状態情報及びフレイル等予防内容情報に基づき、目標に関し、所定時点から所定期間後の該利用者の予後状態を予測し、該予後状態に関する予後状態情報を出力する予後予測部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
フレイル・MCI・認知症予防を要する利用者に応じたフレイル・MCI・認知症予防計画の作成、推奨生活の提案を支援するフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提
案装置であって、
フレイル・MCI・認知症予防を要する利用者の所定時点の状態に関する初期状態情報を
取得する初期状態情報取得部と、
前記利用者が前記フレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活を利用することにより達
成しようとする目標に関する目標情報を取得する目標情報取得部と、
前記フレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活の内容に関するフレイル・MCI・認知症予防内容情報を取得するフレイル・MCI・認知症予防内容情報取得部と、
過去にフレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活を利用した利用経験者について、該
利用経験者が利用した該フレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活の内容に関する基礎
フレイル・MCI・認知症予防内容情報と、該フレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活に関連した該利用経験者の状態に関する基礎状態情報を、機械学習させて生成した予後予測モデルによって、前記利用者の前記初期状態情報及び前記フレイル・MCI・認知症予防計
画・推奨生活の前記フレイル・MCI・認知症予防内容情報に基づき、前記目標に関する、
前記所定時点から所定期間後の該利用者の状態である予後状態を予測し、該予後状態に関する予後状態情報を出力する予後予測部と、
を備えたことを特徴とするフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置

続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記利用者が前記フレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活を利用する場合に前記予
後予測部によって出力される前記予後状態情報と、前記目標情報とに基づいて、フレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活を提案するフレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活提案部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のフレイル・MCI・認知症予防計画作成
支援・推奨生活提案装置。
【請求項3】
前記利用経験者について関連付けられた、前記基礎フレイル・MCI・認知症予防内容情
報と前記基礎状態情報とを記憶した基礎情報記憶部と、
前記予後予測モデルを生成するモデル生成部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・
推奨生活提案装置。
【請求項4】
前記モデル生成部は、
機械学習手法として、決定木又は勾配ブースティング木を用いることを特徴とする請求項3に記載のフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置。
【請求項5】
前記初期状態情報、前記予後状態情報及び前記基礎状態情報は、前記利用者及び前記利用経験者のJ-CHS基準、フレイルチェック及びフレイル健診の少なくともいずれかに関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のフレイル・MCI・認知症予防計画作
成支援・推奨生活提案装置。
【請求項6】
前記予後予測部は、前記フレイル・MCI・認知症予防計画・推奨生活のうち、前記目標
の達成に対する貢献度が高いフレイル・MCI・認知症予防に対して、前記予後状態を予測
することを特徴とする請求項1に記載のフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨
生活提案装置。
【請求項7】
前記予後予測部は、前記目標の達成に対する貢献度が高いフレイル・MCI・認知症予防
について、摂取食品多様性を含むことを特徴とする請求項6に記載のフレイル・MCI・認
知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置。
【請求項8】
前記予後予測部は、前記目標の達成に対する貢献度が高いフレイル・MCI・認知症予防
について、タンパク質・野菜摂取量を含むことを特徴とする請求項6に記載のフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置。
【請求項9】
前記予後予測部は、前記目標の達成に対する貢献度が高いフレイル・MCI・認知症予防
について、口腔機能維持行動を含むことを特徴とする請求項6に記載のフレイル・MCI・
認知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置。
【請求項10】
前記予後予測部は、前記目標の達成に対する貢献度が高いフレイル・MCI・認知症予防
について、移動における活動度を含むことを特徴とする請求項6に記載のフレイル・MCI
・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に応じたフレイル・MCI・認知症予防の計画書の作成、フレイル・MCI・認知症予防の推奨生活の提案を支援するフレイル計画作成支援・推奨生活提案装置、フレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案システム、フレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推奨生活提案方法及びフレイル・MCI・認知症予防計画作成支援・推
奨生活提案プログラムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
フレイルとは、高齢者が体や心の働き・社会的な繋がりが弱くなった状態を指す。フレイルを放置すると不可逆的な生活機能障害になる可能性があるが、適切な取組みにより健常状態(ロバスト、と呼ぶ)に回復すること、予防が可能なことが介入研究により確認されている。MCIとは、認知機能に問題はあるが、日常生活には支障がない状態であり、放
置すると認知症になる可能性があるが、40%程度は回復可能なことが報告されている。
【0003】
介護予防に関しては、厚生労働省予防健康づくり事業・高齢者保健介護予防事業が実施されており、フレイル健診について1,000を超す全国自治体で採用されている。その前提となる知見の多くは、フレイルの予防については東京大学高齢社会総合研究機構等による研究的な取組みによっている。しかし、予防介入までの組織的な取組としては、東京大学高齢者研究機構や一部自治体による取り組みが突出している。
【0004】
フレイルの判定基準の主なものとしては、「6ヶ月で2kg以上の(意図しない)体重減少」「握力が男性28kg未満、女性18kg未満」「訳もなく疲れたような感じがする」「通常歩行速度が1.0m/秒未満」「軽い運動・体操をしていますか、定期的な運動・スポーツをしていますか、という質問に対して、いずれも週に1回未満と回答」の5項目について、3項目以上に該当すると言うJ-CHS基準、国立長寿医療研究センターがあり、わが国では広く採用されている。
また、介護保険事業における65歳以上を対象とした基本チェックリスト(25項目)、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度で行われるフレイル健診項目(15項目)などもあり、MCIに関する診断項目も含まれる。東京大学高齢社会研究機構の発明による
フレイルチェック方式は、その中でも信頼性の高いものである。
【0005】
フレイルやMCIの予防あるいはフレイル・MCI状態からの回復に対しては、栄養、運動、社会参加の3つが有効であることが知られている。栄養については、食品多様性、タンパ
ク質の摂取、口腔機能の維持、運動については、余暇における中強度の活動、移動における中強度の活動、社会参加については、外出頻度、月に一度以上のボランティア活動等に効果があることが確認されている。
【0006】
しかし、フレイルやMCIの予防及び回復に栄養、運動、社会参加が有効であることを理
解していたとしても、個々人の容態や栄養、運動、社会参加の状態に対して、将来の予測をすることや、適切な栄養、運動、社会参加の行動変容を判断し、定量的にどの程度改善すべきかについて、データエビデンスに基づいて当該者或は周辺の支援者に助言する仕組みや方法は実現していない。
【0007】
そこで、特許文献1に開示されている予測方法、特許文献2に開示されているような行動推奨装置、および、行動推奨方法が開発されている。
【0008】
特許文献1に記載の技術では、質問項目への回答をスコアリングすることによりフレイルとなるリスクを予測しているが、特に予測への貢献度が高いうつ度、口腔機能、筋肉量等が説明変数に含まれておらず、予測が信頼できるとは言えない。
特許文献1に記載の技術では、フレイルとなるリスクを予測しているが、その予測方法を用いて個々人にフレイル予防に適切な助言を作成することはできない。
【0009】
特許文献2記載の技術では、フレイル予防のための行動推奨方法は提案されているが、推奨項目が医療サービスの推奨、散歩ルートの提案、イベントの案内、移動ルートの提案、食材の柔らかさ、および、食事の量の変化、運動メニューの負荷の変化、服の着脱しやすさ、靴の着脱のし易さ、アドバイス内容の不履行の通知に限定されており、食品多様性、タンパク質の摂取、口腔機能の維持、余暇における中程度の活動、移動における中程度の活動、外出頻度、ボランティア活動への参加等、フレイル予防に大きな影響を与える行動内容が推奨方法に含まれていない。
特許文献2記載の技術では、フレイル予防のための行動推奨方法は提案されているが、その行動推奨は現在のフレイル度の判定結果に基づくものであり、将来フレイルとなるリスクの予測に基づいてはいない。
【0010】
このように、現在のフレイルの将来予測、フレイル予防のための行動推奨技術では、個々人の容態や栄養、運動、社会参加の状態に対して、将来の状態予測をするとともに、その予測を用いて適切な栄養、運動、社会参加の行動変容を判断し、定量的にどの程度改善すべきかについて、データエビデンスに基づいて助言することは実現してはいない。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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