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公開番号2024141008
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052425
出願日2023-03-28
発明の名称情報処理装置、方法及びプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人個人,個人
主分類G16B 20/00 20190101AFI20241003BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】効果的なエピゲノム解析に寄与することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】DNAの複数の修飾サイトのそれぞれについて、修飾レベルデータから目的形質を推定する項目応答理論のパラメータを入力として読み込み、目的形質の所与の範囲(S41)について、項目応答理論において所与の情報量が確保(S43)されるように、前記複数の修飾サイトの中から選別を行う(S44,S45,S46)第1処理を実行する
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
DNAの複数の修飾サイトのそれぞれについて、修飾レベルデータから目的形質を推定する項目応答理論のパラメータを入力として読み込み、目的形質の所与の範囲について、項目応答理論において所与の情報量が確保されるように、前記複数の修飾サイトの中から選別を行う第1処理を実行することを特徴とする情報処理装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1処理では、前記複数の修飾サイトのそれぞれについて、前記パラメータにより目的形質の関数としてのテスト情報量を求め、当該テスト情報量の和が前記所与の範囲において前記所与の情報量を確保するように、前記選別を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1処理では、目的形質を第1軸とし、テスト情報量を第2軸とする空間において、前記所与の範囲及び前記所与の情報量による空間範囲を探索範囲として定め、当該探索範囲との重複がより大きくなるテスト情報量に対応する修飾サイトを優先して、前記選別することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1処理では、前記重複の大きさが上位側に属すると判定される修飾サイトが複数あった場合に、前記所与の範囲内におけるテスト情報量の最大値が大きくなる修飾サイトを優先して、前記選別することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1処理では、前記重複の大きさが上位側に属すると判定される修飾サイトが複数あった場合に、前記所与の範囲外におけるテスト情報量が大きくなる修飾サイトを優先して、前記選別することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1処理を、互いに異なる複数の探索範囲について実行し、当該異なる探索範囲ごとに、前記選別された結果を提示することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1処理では、前記複数の修飾サイトが選別される個数の入力を受け付け、当該個数に渡って前記選別されたテスト情報量の和が前記所与の範囲を確保することをどの程度だけ実現できているかの情報を提示することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記項目応答理論のパラメータは項目困難度パラメータ及び項目識別力パラメータを含み、
前記第1処理では、前記複数の修飾サイトのうち、対応する項目困難度パラメータが前記所与の範囲内にあるものを予め候補として絞り込み、当該候補の中から前記選別することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
DNAの複数の修飾サイトのそれぞれについて、修飾レベルデータから目的形質を推定する項目応答理論のパラメータを入力として読み込み、目的形質の所与の範囲について、項目応答理論において所与の情報量が確保されるように 、前記複数の修飾サイトの中から選別を行う第1処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータを請求項1ないし8のいずれかに記載の情報処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エピゲノムデータに関する処理を行う情報処理装置、方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4塩基から構成されるDNA(デオキシリボ核酸)はゲノムを構成し、生物の生涯において不変である。一方、DNA塩基配列の内、CとGが連続するCpGサイト(CG配列)と呼ばれる箇所に存在するCに関しては、環境などの影響を受け、メチル化や脱メチル化が生じることが知られ、エピゲノムとしてゲノムの様々な働きに関係している。近年、DNA解析技術の発展により、DNAの塩基配列のみならず、Cにおける、メチル化の有無までも計測可能になっている。
【0003】
すなわち、ヒトを含む哺乳類のゲノムDNAにおけるCG配列はメチル化修飾を受けうる。ゲノムDNAにおける特定の領域における化学修飾DNAメチル化レベルは、加齢や環境刺激により後天的に変化するため、生物学的年齢などの指標の推定に用いられる。図1及び図2はこれらの模式図である。
【0004】
図1はゲノムとエピゲノムとの模式図であり、例EX1に示すようにゲノムは各個体に固有のものとして生涯においてその配列が不変であり、それぞれの個体において現在もX年後も同じであるが、例EX2に示すように、エピゲノムはゲノムにおけるCpGサイトの状態として可変であり、例EX3にも示すように、環境や経年経過で様々な影響を受けて変化しうる。
【0005】
この影響は、図2に示されるように、メチル化率の形で数値化することができる。図2では、左側に示されるように4個の細胞の4個のDNAにおいて、2つのCpGサイトCpG1,CpG2があって図示されるようにメチル化状態の有無が存在する場合に、各CpGサイトのメチル化率を平均値等による代表値として、右側に示される通り算出されること(CpG1は4個中4個で100%、CpG2は4個中1個で25%)が例として示されている。(ただし、図2は模式例であり、実際は血液などのサンプルから得られる膨大な数のDNAのそれぞれにおける膨大な数のCpGサイトより、メチル化率を算出することができる。)
【0006】
従来技術において、年齢等の影響がメチル化率に現れているものとしてメチル化率から年齢等を推定する際に使われるゲノム領域(CpGサイト)は、過去の文献に基づいた経験上よく知られている特定のもの、あるいはゲノム規模で解析されたものからElastic net(弾性ネット)などの正則化回帰で選択されてきた。
【0007】
こうした従来技術として例えば、特許文献1~4(それぞれ「DNAメチル化に基づく年齢推定マーカと計算モデル」3件及び「DNAメチル化を用いた体内検査値推定マーカと生物学的年齢計算モデル」)は、これらの選択された領域とそれらの領域のDNAメチル化レベルの情報を元に年齢を推定するモデルが提案されている。また、特許文献5(「健康診断に基づく年齢推定装置、年齢学習方法及び年齢学習プログラム」)では、DNAメチル化と血液検査項目を用いて死亡リスクを計算することを提案しており、DNAメチル化からの指標の計算にはElastic netにより得られたLevine2018のモデル(非特許文献1)を使用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
米国特許出願公開第2016/0222448号明細書
米国特許出願公開第2020/0190568号明細書
国際公開第2018/139826号
国際公開第2020/076983号
特許第6901169号公報
特願2022-194004号
【非特許文献】
【0009】
Levine, Morgan E. et al (2018). "An epigenetic biomarker of aging for lifespan and healthspan". Aging 10(4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来技術には次のような問題があった。
(1) 分析する際に、DNAメチル化測定結果と分析対象の環境要因に関するラベル(例えば年齢、喫煙履歴、運動履歴など)が必要であり、形質ラベルの無いデータは分析に用いることができない。
(2) 分析結果として、分析対象の形質とDNAメチル化箇所の関連性が回帰係数等の形で得られるが、ここからは「関連性の強さ」のみしか分からない。
(【0011】以降は省略されています)

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