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公開番号2024146075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058783
出願日2023-03-31
発明の名称張力調整装置及び建設機械
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人相原国際知財事務所
主分類B62D 55/30 20060101AFI20241004BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】アジャスタ機構による履帯の張力の調整作業を容易に実施できる張力調整装置及び建設機械を提供する。
【解決手段】クローラ3を構成する履帯3eの張力調整用のアジャスタシリンダ15aのグリス室18に対し、張力調整装置31のグリスポンプ34をカプラ24,36を介して接続し、モータ37によりグリスポンプ34を駆動する。クローラ3をジャッキアップした状態で、履帯3eの下側部との間の距離L(弛みと相関)を距離センサ39で計測する。アジャスタ用コントローラ38により、距離Lが推奨範囲の上限値L1よりも大のときはグリスポンプ34を正転させてグリス室18にグリスを注入し、推奨範囲の下限値L2よりも小のときはグリスポンプ34を逆転させてグリス室18からグリスを排出する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
建設機械のクローラを構成する履帯の張力を調整する張力調整装置であって、
前記履帯の張力調整用のアジャスタシリンダの油脂室に対しユニット側油圧接続部を介して脱着可能に接続され、前記油脂室に対して油脂を注入及び排出する油脂給排装置と、
前記クローラを支持するサイドフレームに脱着可能に取り付けられ、前記履帯の弛みを計測する弛み計測装置と、
前記弛み計測装置により計測された弛みに基づき前記油脂給排装置を駆動制御して、前記アジャスタシリンダへの前記油脂の注入及び排出を制御する制御装置と、
を備えたことを特徴とする張力調整装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記建設機械の運転室に設けられたガイダンス部に対しユニット側信号接続部を介して脱着可能に接続され、前記ガイダンス部により前記履帯の張力調整作業の手順を提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の張力調整装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記油脂給排装置により前記油脂室に対して油脂を注入及び排出する毎に、前記張力調整作業の手順の1つとして前記ガイダンス部により前記クローラのジャッキアップ及び空転を指示する
ことを特徴とする請求項2に記載の張力調整装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記弛み計測装置により計測された弛みに基づき、前記油脂の注入及び排出に応じた前記油脂給排装置の駆動方向及び駆動時間を算出し、算出結果に基づき前記油脂給排装置を駆動制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の張力調整装置。
【請求項5】
前記油脂給排装置、前記弛み計測装置及び前記制御装置は、裏面にマグネットが装着された共通のケーシングに収容され、前記サイドフレームに設けられた嵌合部で位置決めされた状態で前記マグネットを前記サイドフレームに吸着させて脱着可能に取り付けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の張力調整装置。
【請求項6】
クローラにより走行可能とされ、前記クローラを構成する履帯の張力調整用のアジャスタシリンダの油脂室に対して油脂を注入及び排出する油脂給排装置、前記履帯の弛みを計測する弛み計測装置、及び前記弛み計測装置により計測された弛みに基づき前記油脂給排装置を駆動制御して、前記アジャスタシリンダへの前記油脂の注入及び排出を制御する制御装置から構成された張力調整装置が脱着可能に取り付けられる建設機械において、
前記アジャスタシリンダの前記油脂室内と連通するように設けられ、前記油脂給排装置が脱着可能に接続される車体側油圧接続部と、
前記クローラを支持するサイドフレームに設けられ、前記弛み計測装置が脱着可能に取り付けられる脱着取付部と、
を備えたことを特徴とする建設機械。
【請求項7】
運転室に設けられたガイダンス部とハーネスを介して接続されて前記脱着取付部の近傍に配設され、前記制御装置から出力される前記履帯の張力調整作業の手順を前記ガイダンス部に提示させるべく、前記制御装置が脱着可能に接続される車体側信号接続部をさらに備えた
ことを特徴とする請求項6に記載の建設機械。
【請求項8】
前記車体側油圧接続部を介した前記油脂室と前記油脂給排装置との接続の良否、及び前記車体側信号接続部を介した前記制御装置と前記ガイダンス部との接続の良否をそれぞれ診断する接続診断部をさらに備え、
前記接続診断部は、前記車体側油圧接続部及び前記車体側信号接続部の何れかが接続不良と判定したときに、再接続の指示を前記ガイダンス部により提示する
ことを特徴とする請求項6に記載の建設機械。
【請求項9】
前記車体側油圧接続部と前記油脂室との間には、前記油脂室内の圧力を検出する圧力検出部が介装され、
前記接続診断部は、前記油脂給排装置により前記油脂室に油脂が注入されて予め設定された診断時間が経過しても、前記圧力検出部により検出される圧力が予め設定された圧力判定値以上にならない場合に、前記車体側油圧接続部の接続不良の判定を下す
ことを特徴とする請求項7に記載の建設機械。
【請求項10】
前記車体側油圧接続部と前記油脂室との間には、手動式の開閉弁が介装されている
ことを特徴とする請求項6に記載の建設機械。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クローラの履帯の張力を調整する張力調整装置、張力調整装置が脱着可能に取り付けられる建設機械、及び張力調整装置を内蔵した建設機械に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、油圧ショベルやブルドーザ等の建設機械には左右一対のクローラが備えられ、各クローラは、駆動スプロケット、アイドラ、トラックローラ及びキャリアローラに環状をなす履帯を巻掛けて構成されている。履帯は駆動スプロケットにより駆動されて建設機械を走行させ、その稼働に伴って次第に摩耗して張力が低下するため、定期的に張力調整の作業が実施されている。また、鉱山等で稼動する超大型油圧ショベル等では、車体を分解した状態で作業現場に運び込むため、組立の際に履帯の張力調整が必須の作業となり、その実施の頻度がより高くなる。
【0003】
このような張力調整の作業のために、クローラにはアジャスタ機構が備えられている。詳しくは、クローラのアイドラにはアジャスタ機構のアジャスタシリンダが連結され、アジャスタシリンダの一側にはアジャスタバルブが螺合している。このアジャスタバルブを介してグリスガン等によりアジャスタシリンダへのグリスの注入や排出が行われ、それに応じてアイドラが前後方向に移動して履帯の張力が調整される。
【0004】
履帯の張力を弱めるためにアジャスタシリンダからグリスを排出する場合には、アジャスタバルブを緩め操作し、アジャスタバルブに形成された排出溝を介してアジャスタシリンダ内を外部と連通させる。これによりアジャスタシリンダ内のグリスが排出溝を経て外部に排出されるが、その際にアジャスタバルブの螺合を完全に解除してしまうと、グリスの圧力を受けたアジャスタバルブが不用意に飛び出してしまう。その対策として、例えば特許文献1には、アジャスタバルブの飛び出しを防止する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6899809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、アジャスタ機構による履帯の張力調整は、車体をジャッキアップして履帯に弛みを生じさせ、弛みの計測結果に基づき実施する必要がある。詳しくは、車体のジャッキアップにより張力調整の対象となる左右何れかのクローラを地表から離間させ、このときの履帯の弛みを計測する。次いで、予め設定された推奨範囲に対して弛みが過大な場合には、アジャスタシリンダにグリスを注入し、推奨範囲に対して弛みが過小な場合には、アジャスタシリンダからグリスを排出する。
【0007】
弛みの計測結果に基づくグリスの注入量や排出量は作業者の目分量で行われるため、履帯の弛みを予め設定された推奨範囲に収めるまでには、上記した弛みの計測とグリスの注入・排出とを何度も繰り返す必要がある。この点は特許文献1の技術でも同様であり、結果として履帯の張力調整が非常に煩雑な作業となり、従来から作業の簡略化が望まれていた。
【0008】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、アジャスタ機構による履帯の張力の調整作業を容易に実施することができる張力調整装置及び建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の張力調整装置は、建設機械のクローラを構成する履帯の張力を調整する張力調整装置であって、前記履帯の張力調整用のアジャスタシリンダの油脂室に対しユニット側油圧接続部を介して脱着可能に接続され、前記油脂室に対して油脂を注入及び排出する油脂給排装置と、前記クローラを支持するサイドフレームに脱着可能に取り付けられ、前記履帯の弛みを計測する弛み計測装置と、前記弛み計測装置により計測された弛みに基づき前記油脂給排装置を駆動制御して、前記アジャスタシリンダへの前記油脂の注入及び排出を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の建設機械は、クローラにより走行可能とされ、前記クローラを構成する履帯の張力調整用のアジャスタシリンダの油脂室に対して油脂を注入及び排出する油脂給排装置、前記履帯の弛みを計測する弛み計測装置、及び前記弛み計測装置により計測された弛みに基づき前記油脂給排装置を駆動制御して、前記アジャスタシリンダへの前記油脂の注入及び排出を制御する制御装置から構成された張力調整装置が脱着可能に取り付けられる建設機械において、前記アジャスタシリンダの前記油脂室内と連通するように設けられ、前記油脂給排装置が脱着可能に接続される車体側油圧接続部と、前記クローラを支持するサイドフレームに設けられ、前記弛み計測装置が脱着可能に取り付けられる脱着取付部と、を備えたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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