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公開番号2024146062
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058765
出願日2023-03-31
発明の名称光アイソレータの製造方法、光アイソレータおよび偏光ガラス
出願人HOYA株式会社
代理人個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20241004BHJP(光学)
要約【課題】従来よりも薄型でありながらも、反射防止膜の膜応力の影響が極めて少ない光アイソレータの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の光アイソレータの製造方法は、ファラデー回転子と、該ファラデー回転子に取り付けられる偏光ガラスと、を備える光アイソレータの製造方法であって、ファラデー回転子に偏光ガラスを接着する工程と、接着された偏光ガラスの表面に反射防止膜を成膜する工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ファラデー回転子と、該ファラデー回転子に取付けられる偏光ガラスと、を備える光アイソレータの製造方法であって、
前記ファラデー回転子に前記偏光ガラスを接着する工程と、
前記接着された前記偏光ガラスの表面に反射防止膜を成膜する工程と、
を含む、光アイソレータの製造方法。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記反射防止膜を成膜する工程が、相対的に屈折率が低い低屈折率膜と、相対的に屈折率が高い高屈折率膜とを交互に積層する、請求項1に記載の光アイソレータの製造方法。
【請求項3】
前記反射防止膜の膜厚が、400~2000nmである、請求項1又は請求項2に記載の光アイソレータの製造方法。
【請求項4】
前記偏光ガラスの厚さが、0.028~0.20mmである、請求項1に記載の光アイソレータの製造方法。
【請求項5】
前記接着された前記偏光ガラスの反り量が、3μm以下である、請求項1に記載の光アイソレータの製造方法。
【請求項6】
前記反射防止膜を成膜した後に、所定のサイズに成形する工程をさらに含む、請求項1に記載の光アイソレータの製造方法。
【請求項7】
前記偏光ガラスは、偏光軸の方向が0°の方向を向く第1の偏光ガラスと、偏光軸の方向が45°の方向を向く第2の偏光ガラスと、から構成され、
前記偏光ガラスを接着する工程は、前記ファラデー回転子の一方面に前記第1の偏光ガラスを接着し、他方面に前記第2の偏光ガラスを接着する、
請求項1に記載の光アイソレータの製造方法。
【請求項8】
ファラデー回転子と、該ファラデー回転子に貼り合わされた偏光ガラスと、を備える光アイソレータであって、
前記偏光ガラスの厚さが、0.10mm以下であり、
前記偏光ガラスの外側表面にのみ、厚さ650nm以上の反射防止膜を有する、
ことを特徴とする光アイソレータ。
【請求項9】
前記偏光ガラスの反り量が、3μm以下である、ことを特徴とする請求項8に記載の光アイソレータ。
【請求項10】
前記偏光ガラスの前記外側表面と対向する内側表面に、前記偏光ガラスの反りを抑制する機能膜を有さない、ことを特徴とする請求項8に記載の光アイソレータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光アイソレータの製造方法、光アイソレータ、および光アイソレータに使用される偏光ガラスに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、光通信や計測等に用いられる半導体レーザーモジュールには、反射戻り光が半導体レーザー素子に戻り、レーザー発振が不安定になるのを防止するため、光アイソレータが用いられている。
典型的な光アイソレータは、2枚の偏光子の間に平板状のファラデー回転子を設置し、これら3つの部品を筒状の磁石内に収納することにより構成されている。通常、ファラデー回転子は飽和磁界内において所定の波長をもつ光の偏光面を45°回転する厚みに調整され、また2つの偏光子はそれぞれの透過偏光方向が45°回転方向にずれるように回転調整されて構成されている。
【0003】
また、このような光アイソレータにおいては、偏光子表面の反射光がノイズ等の原因になることから、使用される光の波長帯(例えば、光通信で使用される場合は、1250~1650nm波長帯)に対する反射率が所定値以下(例えば、0.3%以下)となるように、偏光子表面に反射防止膜を設ける構成も実用に供されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
このような光アイソレータは、一般的に、
(1)偏光子(偏光ガラス)を製造する、
(2)上記(1)の偏光子の一方面上に反射防止膜を成膜する、
(3)ファラデー回転子の両面に上記(2)の偏光子を接着する、
といった工程によって製造される。
【0005】
しかしながら、このように、偏光子の一方面上に反射防止膜を成膜すると、膜応力により偏光子が反ることがある。そのため、ファラデー回転子に偏光子を接着する作業が困難になると共に、ファラデー回転子から偏光子が剥離(脱落)するリスクも懸念されている。
また、近年、光アイソレータを小型化するために、従来よりもさらに薄い(例えば、厚さ:0.1mm以下の)偏光子が求められているところ、偏光子を薄くすると、反射防止膜の膜応力の影響がさらに顕著となるため(つまり、偏光子の反り量が増大するため)、接着作業はより困難になり、また偏光子の剥離のリスクも増大することになる。
【0006】
図3は、発明者らが行った実験結果を示すものであり、偏光ガラスの厚さと偏光ガラスの反り量(つまり、反射防止膜の膜応力の影響)との関係を示すものである。
この実験では、厚さの異なる11mm角の偏光ガラスのサンプル(厚さ:0.1mm、0.12mm、0.2mm)に対し、各サンプルの一方面上にTa



とSiO

の交互の層からなる合計8層の反射防止膜(膜厚:600nm)を形成し、各サンプルの面粗さを測定器(Zygo社製 Model:Newview 8200)で測定し、最大高さを反り量とした。
【0007】
図3に示すように、偏光ガラスの厚さが薄くなるに従い、反射防止膜の膜応力の影響が無視できなくなり、反り量が増大するのが分かる。
【0008】
そこで、かかる問題を解決するため、偏光子の他方面(反射防止膜とは反対側の面)上に、偏光子の反りを抑制するための(つまり、反射防止膜の膜応力を打ち消すための)反り抑制膜を成膜することも提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2013-54323
特開2020-91443
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献2の構成においては、(i)反り抑制膜が増える分、コストが増大する、(ii)反射防止膜の厚さのばらつき(公差)と反り抑制膜の厚さのばらつき(公差)が存在するため、膜応力の影響(つまり、偏光子の反り)を完全に排除することはできない、といった問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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