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公開番号
2024146002
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058664
出願日
2023-03-31
発明の名称
摺動部材の製造方法
出願人
川崎重工業株式会社
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
B22F
5/00 20060101AFI20241004BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】良好な摺動性及び耐摩耗性を有する硫化物分散銅合金からなる摺動層で被覆された摺動部材を提供する。
【解決手段】摺動部材の製造方法は、金属材料からなる基材上に溶加材を供給し、基材の表層部分と溶加材とを溶融してから冷却することにより、基材上に硫化物分散銅合金からなる摺動層を指向性エネルギー堆積法によって積層することを含む。溶加材は、Sn:4.0質量%以上15.0質量%以下、S:0.4質量%以上5.0質量%以下、Fe:1.5質量%以下、残部がCu、脱酸素剤元素及び不可避的不純物からなる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
金属材料からなる基材上に溶加材を供給し、前記基材の表層部分と前記溶加材とを溶融してから冷却することにより、前記基材上に硫化物分散銅合金からなる摺動層を指向性エネルギー堆積法によって積層することを含み、
前記溶加材は、Sn:4.0質量%以上15.0質量%以下、S:0.4質量%以上5.0質量%以下、Fe:1.5質量%以下、残部がCu、脱酸素剤元素及び不可避的不純物からなる、
摺動部材の製造方法。
続きを表示(約 120 文字)
【請求項2】
前記冷却において前記基材の表層部分と前記溶加材からなる溶融池の当該溶融池の液相線温度以下の温度範囲における最大冷却速度が2000℃/sec以上5000℃/sec以下である、
請求項1に記載の摺動部材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、硫化物分散銅合金で被覆された摺動部材を製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
摺動部材の材料として、固体潤滑性能を有する硫化物を銅合金中に分散させた硫化物分散銅合金が知られている。硫化物分散銅合金中において、硫黄は銅や鉄と結合した硫化物として存在している。硫化物分散銅合金は、従来の摺動材料に用いられてきた鉛を主な成分として用いない、いわゆる鉛フリーの材料でありながら高い摺動性を有する。特許文献1では、この種の硫化物分散銅合金が開示されている。
【0003】
特許文献1には、摺動部材用銅合金の鋳造材と焼結材が開示されている。摺動部材用銅合金は、スズ、鉄、硫黄を所定量含有し、残分が銅及び不純物からなり、銅合金中に銅及び鉄と硫黄との化合物である硫化物が分散したものである。鋳造材は、摺動部材用銅合金の材料を鋳造して得られたものである。また、焼結材は、摺動部材用銅合金の材料からアトマイズ法によって作製した合金粉末を鋼板上に散布し、鋼板と共に合金粉末を焼結し、圧延して得られたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-150649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
硫化物分散銅合金の鋳造材は、鋳造の凝固過程で生じたデンドライト状の硫化物がマトリックスに分散したものであることが知られている。また、摺動部材用銅合金の焼結材は、焼結過程で生じた片状の硫化物がマトリックスに分散したものであることが知られている。これらの硫化物分散銅合金には、摺動性(即ち、摺動面の摩擦の少なさ)及び耐摩耗性の向上の余地が残されている。
【0006】
以上に鑑み、本開示の目的は、良好な摺動性及び耐摩耗性を有する硫化物分散銅合金からなる摺動層で被覆された摺動部材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る摺動部材の製造方法は、
金属材料からなる基材上に溶加材を供給し、前記基材の表層部分と前記溶加材とを溶融してから冷却することにより、前記基材上に硫化物分散銅合金からなる摺動層を指向性エネルギー堆積法によって積層することを含み、
前記溶加材は、Sn:4.0質量%以上15.0質量%以下、S:0.4質量%以上5.0質量%以下、Fe:1.5質量%以下、残部がCu、脱酸素剤元素及び不可避的不純物からなるものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、良好な摺動性及び耐摩耗性を有する硫化物分散銅合金からなる摺動層で被覆された摺動部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、摺動部材の製造過程における溶融池の温度変化の一例を示す図表である。
図2は、硫化物分散銅合金のマトリックス中に分散している硫化物の絶対最大長と対角幅の関係を示す図表である。
図3は、実施例1に係る試料の硫化物分散銅合金の断面組織の写真である。
図4は、比較例1に係る試料の硫化物分散銅合金の断面組織の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本開示の実施の形態を説明する。本開示に係る摺動部材は、基材と、基材の一部又は全部を覆う摺動層とを有する。つまり、摺動部材の一部又は全部は摺動層で被覆されている。摺動層は、青銅中に金属硫化物が分散した硫化物分散銅合金からなる。硫化物分散銅合金は、青銅の基本的な成分である銅Cu及びすずSnに加えて、硫化物を生成するための硫黄Sと鉄Feを含む。より詳細には、硫化物分散銅合金は、実質的に、4.0質量%以上15.0質量%以下のSn、0.4質量%以上5.0質量%以下のS、0.01質量%以上1.5質量%以下のFe、残部がCu、脱酸素剤元素、及び不可避的不純物からなる。硫化物分散銅合金は、銅合金中の硫化物の分散状況や粒子形状に関する性質に悪影響を及ぼさないその他の元素及び不純物を含有していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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