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公開番号2024145842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058376
出願日2023-03-31
発明の名称断熱材及び構造体
出願人イビデン株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類F16L 59/14 20060101AFI20241004BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】 配管を備える構造体において配管と外気との間の熱移動を抑制することができる断熱材を提供する。
【解決手段】 基体と、上記基体に配置された配管と、押圧により上記配管を上記基体に固定する固定具とを備える構造体において、上記配管と前記固定具との間に配置される断熱材であって、上記断熱材は、空隙部と基材部とを含む弾性体層を含むことを特徴とする断熱材。
【選択図】 図1


特許請求の範囲【請求項1】
基体と、前記基体に配置された配管と、押圧により前記配管を前記基体に固定する固定具とを備える構造体において、前記配管と前記固定具との間に配置される断熱材であって、
前記断熱材は、空隙部と基材部とを含む弾性体層を含むことを特徴とする断熱材。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記弾性体層の厚さ方向に1000kPaの圧力をかけた際の空隙率が、圧力をかける前の空隙率の45~95%である請求項1に記載の断熱材。
【請求項3】
前記基材部は、有機繊維及び/又は無機繊維を含む請求項1に記載の断熱材。
【請求項4】
前記有機繊維は、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、セルロース繊維、脂肪族ポリエステル繊維、脂肪族ポリアミド繊維、再生ポリエチレンテレフタレート繊維及びポリブチレンサクシネート繊維からなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項3に記載の断熱材。
【請求項5】
前記無機繊維は、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ-シリカ繊維、炭素繊維、バサルト繊維からなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項3に記載の断熱材。
【請求項6】
前記弾性体層は、フィラーを含む請求項3に記載の断熱材。
【請求項7】
前記フィラーは、シリカ粒子、アルミナ粒子、シリカエアロゲル粉末、シラス中空フィラー、パーライト中空フィラー、シリカ中空フィラー、フェノール中空フィラー及びアクリル樹脂中空フィラーからなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項6に記載の断熱材。
【請求項8】
前記弾性体層は、有機バインダ及び/又は無機バインダを含む請求項3に記載の断熱材。
【請求項9】
前記有機バインダは、アクリル系ラテックス及び/又はゴム系ラテックスを水に分散させたエマルジョンを含む請求項8に記載の断熱材。
【請求項10】
前記無機バインダは、アルミナゾル、シリカゾル、及び、それらのコロイド分散液からなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項8に記載の断熱材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱材及び構造体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、流体が流入する配管等の管体を躯体側に固定するために、クランプ等の管体支持具が用いられている。
管体支持具により固定された管体において、管体支持具と管体とが直接接触していると、管体に流体が流入する際の振動や、躯体の振動、管体支持具と管体の熱膨張差等により、管体支持具と管体とが擦れ、管体支持具及び管体が破損することがあった。
【0003】
このような管体支持具及び管体の破損を防止するために、特許文献1には、管体支持具と、管体との間に緩衝材を配置することが記載されている。
すなわち、特許文献1には、配管を躯体側に挟持状に保持するためのクランプ部の内面に、前記配管とクランプ部とのあいだに配されて配管の緩衝をするための緩衝材を一体に止着して形成したことを特徴とするクランプが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、低温流体輸送配管の外表面を被覆する保冷用の断熱材であって、前記断熱材が、硬質ウレタンフォームのスラブ成形品である基材と、前記基材の配管側となる内側面に形成された樹脂コーティング層(1)と、前記基材の前記樹脂コーティング層(1)とは反対側の外側面に形成された樹脂コーティング層(2)とを有する、低温流体輸送配管保冷用断熱材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-308048号公報
特開2021-1659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、緩衝材の材料については特に開示されておらず、緩衝材の強度及び保持力の観点から改良の余地があった。
【0007】
また、特許文献2に開示されているように、低温流体輸送配管の外表面を断熱材で被覆する場合、低温における熱の移動は、熱伝導(固体伝導)が支配的になるので、固体伝導を低くすることが重要になる。空気と樹脂とを比較すると、樹脂の方が熱伝導率が高い。そのため、低温において樹脂フォームからなる断熱材では、空隙率が高い方が好ましい。
特許文献2に記載の断熱材のように、樹脂フォーム(硬質ウレタンフォーム)からなる断熱材を高い圧力で圧縮すると、気泡が潰れてしまい空隙率が低くなる。上記の通り、空気よりも樹脂の方が、熱伝導率が高いので、空隙率が低くなると断熱性能が低下する。
特に、特許文献2に記載の断熱材は、圧縮に対し変形しやすく、空隙率が低くなりやすい。
そのため、特許文献2に係る断熱材が圧縮される環境で使用されると、断熱性能が低くなるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされた発明であり、本発明の目的は、配管を備える構造体において配管と外気との間の熱移動を抑制することができる断熱材、及び、当該断熱材が用いられた構造体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の断熱材は、基体と、上記基体に配置された配管と、押圧により上記配管を前記基体に固定する固定具とを備える構造体において、上記配管と上記固定具との間に配置される断熱材であって、上記断熱材は、空隙部と基材部とを含む弾性体層を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の断熱材では、弾性体層が空隙部を含む。つまり、弾性体層は空気を含んでいる。
空気は熱伝導率が低いので、本発明の断熱材において、弾性体層は断熱性能が高い。
特に、低温における熱の移動は、熱伝導(固体伝導)が支配的になるので、熱伝導率が低い空気を多く含む弾性体層を備える断熱材は、低温配管用の断熱材として優れた性能を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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