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公開番号2024143879
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056797
出願日2023-03-30
発明の名称ハニカム状蓄熱体
出願人東京窯業株式会社
代理人弁理士法人 共立特許事務所
主分類F28D 17/02 20060101AFI20241003BHJP(熱交換一般)
要約【課題】蓄熱式バーナに用いられ、多量の熱量の交換が可能なハニカム状蓄熱体を提供すること。
【解決手段】本発明のハニカム状蓄熱体は、蓄熱式バーナ1に用いられるハニカム状蓄熱体2,3であり、高温の排ガスに接する側のハニカム体2をコージェライト、ムライト、アルミナより選ばれるセラミックスよりなるセラミックスハニカム体で形成し、低温の被加熱ガスに接する側のハニカム体3を炭化ケイ素ハニカム体で形成する。また、炭化ケイ素ハニカム体3は、セラミックスハニカム体2よりも気孔率が低い。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
バーナの燃焼により加熱された排ガス及びバーナの燃焼のために供給される被加熱ガスを交互に流通させて熱交換を行う蓄熱式バーナに用いられるハニカム状蓄熱体であって、
高温の前記排ガスに接する側のハニカム体をコージェライト、ムライト、アルミナより選ばれるセラミックスよりなるセラミックスハニカム体で形成し、低温の前記被加熱ガスに接する側のハニカム体を炭化ケイ素ハニカム体で形成することを特徴とするハニカム状蓄熱体。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記炭化ケイ素ハニカム体は、その表面に酸化防止材が設けられている請求項1記載のハニカム状蓄熱体。
【請求項3】
バーナの燃焼により加熱された排ガス及びバーナの燃焼のために供給される被加熱ガスを交互に流通させて熱交換を行う蓄熱式バーナに用いられるハニカム状蓄熱体であって、
高温の前記排ガスに接する側のハニカム体の気孔率が、低温の前記被加熱ガスに接する側のハニカム体の気孔率よりも高いことを特徴とするハニカム状蓄熱体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカム状蓄熱体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
鍛造炉、熱処理炉、溶解炉、焼成炉などでは、蓄熱式バーナ(リジェネバーナ)の燃焼により炉内温度を高温とすることがある。蓄熱式バーナは、バーナの燃焼により高温となった排ガスと、バーナの燃焼のために供給されるガス(被加熱ガス)と、を交互に蓄熱体に流すバーナである。蓄熱式バーナは、排ガスの熱を蓄熱体で回収し、バーナの燃焼のために新たに供給される被加熱ガスを蓄熱体で加熱する。蓄熱体を流れるガス(排ガス,被加熱ガス)は、数十秒間隔で切り換えられる。
【0003】
蓄熱式バーナは、燃焼効率が高く、燃料使用量を低減することができるため、省エネルギーの効果とともに、排出される二酸化炭素を削減することができる効果を発揮する。この蓄熱式バーナには、それぞれ蓄熱体と組み合わせられた一対のバーナを用いるタイプ(ツインリジェネバーナ)と、一つのバーナでガスの流通方向を切り替えるタイプ(セルフリジェネバーナ)とがある。
蓄熱式バーナは、排ガスの熱を蓄熱体で回収するとともに、回収された熱で新たに供給される被加熱ガスを予熱する。予熱された被加熱ガスは、排ガスが流れたガス流路を逆方向に流れて燃焼に供される。
排ガスの熱を回収する蓄熱体には、その形状により粒状蓄熱体やハニカム状蓄熱体が用いられる。ハニカム状蓄熱体は、特許文献1に開示されている。
【0004】
特許文献1には、高温の排ガスに接する側をアルミナを主結晶相とするセラミックスからなるハニカム体で形成し、低温の被加熱ガスに接する側を開気孔率が3%以下の緻密質材料からなるハニカム体で形成したハニカム状蓄熱体を開示している。このハニカム状蓄熱体では、高温の排ガスに接する側を相対的に高気孔率のハニカム体で形成しており、熱衝撃による体積変化を吸収する(耐熱衝撃性)。相対的に低気孔率のハニカム体は、熱交換に寄与する。
しかしながら、従来のハニカム状蓄熱体では、十分な熱交換ができない、すなわち熱交換性が低いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-246585
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、蓄熱式バーナに用いられ、多量の熱量の交換が可能なハニカム状蓄熱体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明のハニカム状蓄熱体は、バーナの燃焼により加熱された排ガス及びバーナの燃焼のために供給される被加熱ガスを交互に流通させて熱交換を行う蓄熱式バーナに用いられるハニカム状蓄熱体であって、高温の排ガスに接する側のハニカム体をコージェライト、ムライト、アルミナより選ばれるセラミックスよりなるセラミックスハニカム体で形成し、低温の被加熱ガスに接する側のハニカム体を炭化ケイ素ハニカム体で形成することを特徴とする。
【0008】
本発明のハニカム状蓄熱体は、高温の排ガスに接する側のハニカム体を、セラミックスハニカム体で形成し、低温の被加熱ガスに接する側のハニカム体を炭化ケイ素ハニカム体で形成している。本発明のハニカム状蓄熱体は、セラミックスハニカム体と炭化ケイ素ハニカム体のように異なる材料で形成していても、耐熱衝撃性と熱交換性に優れたものとなっている。
【0009】
本発明のハニカム状蓄熱体は、高温の排ガスに接する側のハニカム体をセラミックスハニカム体で形成し、低温の被加熱ガスに接する側のハニカム体を、セラミックスハニカム体よりも強度の高い炭化ケイ素ハニカム体で形成している。その上、炭化ケイ素ハニカム体の気孔率をセラミックスハニカム体の気孔率より低く形成している。
【0010】
本発明のハニカム状蓄熱体は、炭化ケイ素ハニカム体が、その表面に酸化防止材が設けられていることが好ましい。炭化ケイ素ハニカム体は原料配合や製造条件によってセラミックスハニカム体よりも気孔率の低いものが得られる場合がある。このような炭化ケイ素ハニカム体でも、さらに酸化防止材を塗布または含浸させて設けることで、より気孔率を下げることが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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