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公開番号2024143826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056727
出願日2023-03-30
発明の名称脳脊髄液滞留性評価システムおよび脳脊髄液滞留性評価プログラム
出願人テルモ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61B 5/055 20060101AFI20241003BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】脳脊髄液の滞留の程度を層別化し、患者の抱える症状が解剖学的形状に由来するか否かを判断できる脳脊髄液滞留性評価システムおよび脳脊髄液滞留性評価プログラムを提供すること。
【解決手段】脳脊髄液滞留性評価システム2は、体内の画像に基づいて設定された脈絡叢の位置を記憶する記憶部6と、画像に基づいて対象領域のうち脳脊髄液が存在する領域の形状を算出する形状算出部31と、脈絡叢の位置と脳脊髄液が存在する領域の形状とに基づいて脳脊髄液が存在する領域における脳脊髄液の流速分布を算出する流速分布算出部32と、流速分布算出部32により算出された流速分布に基づいて、対象領域全体の脳脊髄液に対する流速に関する所定条件を満たす部分の脳脊髄液の割合を算出する流速割合算出部33と、流速割合算出部33により算出された割合に基づいて脳脊髄液の滞留の程度を示す滞留性指標を出力する滞留性指標出力部36と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
脳脊髄液の滞留の程度を評価する脳脊髄液滞留性評価システムであって、
撮像された体内の画像に基づいて設定された脈絡叢の位置を記憶する記憶部と、
前記画像に基づいて対象領域のうち前記脳脊髄液が存在する領域の形状を算出する形状算出部と、
前記記憶部に記憶された前記脈絡叢の位置と前記形状算出部により算出された前記脳脊髄液が存在する領域の形状とに基づいて前記脳脊髄液が存在する領域における前記脳脊髄液の流速分布を算出する流速分布算出部と、
前記流速分布算出部により算出された前記流速分布に基づいて、前記対象領域全体の前記脳脊髄液に対する流速に関する所定条件を満たす部分の前記脳脊髄液の割合を算出する流速割合算出部と、
前記流速割合算出部により算出された前記割合に基づいて前記脳脊髄液の滞留の程度を示す滞留性指標を出力する滞留性指標出力部と、
を備えることを特徴とする脳脊髄液滞留性評価システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記割合は、前記対象領域全体の前記脳脊髄液が占める面積に対する前記部分の前記脳脊髄液が占める面積の割合であることを特徴とする請求項1に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項3】
前記割合は、前記対象領域全体の前記脳脊髄液が占める体積に対する前記部分の前記脳脊髄液が占める体積の割合であることを特徴とする請求項1に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項4】
前記画像に基づいて前記脈絡叢の位置を算出し前記記憶部に記憶する脈絡叢位置算出部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項5】
前記流速に関する前記所定条件を満たす部分は、前記流速が基準値以下の部分および前記流速が前記基準値以上の部分の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項6】
前記滞留性指標出力部が出力する前記滞留性指標は、前記流速割合算出部が算出した前記脳脊髄液の前記割合であって、前記対象領域全体の前記脳脊髄液に対する前記流速が前記基準値以下の部分の前記脳脊髄液の前記割合または前記対象領域全体の前記脳脊髄液に対する前記流速が前記基準値以上の部分の前記脳脊髄液の前記割合であることを特徴とする請求項5に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項7】
前記画像に基づいて前記脈絡叢の容量を算出する脈絡叢容量算出部をさらに備え、
前記流速分布算出部は、前記脈絡叢容量算出部により算出された前記脈絡叢の容量にさらに基づいて前記流速分布を算出することを特徴とする請求項1に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項8】
前記滞留性指標出力部により出力された前記滞留性指標を表示する表示部をさらに備え、
前記滞留性指標出力部は、前記流速分布を前記画像に重ね合わせる画像処理を実行し、前記画像処理により生成された流速分布画像を前記表示部に出力し表示させることを特徴とする請求項1に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項9】
前記対象領域は、頭蓋内であることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の脳脊髄液滞留性評価システム。
【請求項10】
脳脊髄液の滞留の程度を評価する脳脊髄液滞留性評価システムのコンピュータによって実行される脳脊髄液滞留性評価プログラムであって、
前記コンピュータに、
撮像された体内の画像に基づいて設定された脈絡叢の位置を記憶するステップと、
前記画像に基づいて対象領域のうち前記脳脊髄液が存在する領域の形状を算出するステップと、
記憶された前記脈絡叢の位置と算出された前記脳脊髄液が存在する領域の形状とに基づいて前記脳脊髄液が存在する領域における前記脳脊髄液の流速分布を算出するステップと、
算出された前記流速分布に基づいて、前記対象領域全体の前記脳脊髄液に対する流速に関する所定条件を満たす部分の前記脳脊髄液の割合を算出するステップと、
算出された前記割合に基づいて前記脳脊髄液の滞留の程度を示す滞留性指標を出力するステップと、
を実行させることを特徴とする脳脊髄液滞留性評価プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、脳脊髄液の滞留の程度を評価する脳脊髄液滞留性評価システムおよび脳脊髄液滞留性評価プログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被検体内に存在する流体が停滞し易い部位を推定可能な磁気共鳴イメージング装置が開示されている。特許文献1に記載された磁気共鳴イメージング装置は、複数のMR画像の各画素の信号値に基づいて、撮像部位内の流体の挙動を示す流体挙動指標値を算出する。特許文献1に記載された磁気共鳴イメージング装置において、流体挙動指標値は、信号値の時間変化量と血液循環の程度すなわち血流停滞の程度との相関に基づいて規定される。また、特許文献1に記載された磁気共鳴イメージング装置は、心臓を流れる血液を解析する場合、心臓領域に限定して流体挙動指標値を算出するなど、流体挙動指標値の算出対象を限定することにより、画像処理の処理効率を向上させる。
【0003】
ここで、頭蓋内や脊髄腔内のクモ膜下腔内には、脳脊髄液が存在する。本発明者が得た知見の1つによれば、脳脊髄液は、頭蓋内や脊髄腔内を絶えず循環しており、脳や脊髄を外傷や身体的衝撃から保護する役割や、脳の水分含有量を調整する役割などを有する。脳脊髄液が循環不全状態になると、例えば頭痛や脳機能低下などの身体症状が発生する。そこで、頭蓋内などの体腔全体における脳脊髄液の滞留性の程度を評価できるシステムが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-27154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、脳脊髄液の滞留の程度を層別化し、患者の抱える症状が解剖学的形状に由来するか否かを判断できる脳脊髄液滞留性評価システムおよび脳脊髄液滞留性評価プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(1)脳脊髄液の滞留の程度を評価する脳脊髄液滞留性評価システムであって、撮像された体内の画像に基づいて設定された脈絡叢の位置を記憶する記憶部と、前記画像に基づいて対象領域のうち前記脳脊髄液が存在する領域の形状を算出する形状算出部と、前記記憶部に記憶された前記脈絡叢の位置と前記形状算出部により算出された前記脳脊髄液が存在する領域の形状とに基づいて前記脳脊髄液が存在する領域における前記脳脊髄液の流速分布を算出する流速分布算出部と、前記流速分布算出部により算出された前記流速分布に基づいて、前記対象領域全体の前記脳脊髄液に対する流速に関する所定条件を満たす部分の前記脳脊髄液の割合を算出する流速割合算出部と、前記流速割合算出部により算出された前記割合に基づいて前記脳脊髄液の滞留の程度を示す滞留性指標を出力する滞留性指標出力部と、を備えることを特徴とする脳脊髄液滞留性評価システムである。
【0007】
上記(1)の脳脊髄液滞留性評価システムによれば、記憶部は、撮像された体内の画像に基づいて設定された脈絡叢の位置を記憶する。形状算出部は、体内の画像に基づいて対象領域のうち脳脊髄液が存在する領域の形状を算出する。流速分布算出部は、脈絡叢の位置と脳脊髄液が存在する領域の形状とに基づいて、脳脊髄液が存在する領域における脳脊髄液の流速分布を算出する。流速割合算出部は、脳脊髄液が存在する領域における脳脊髄液の流速分布に基づいて、対象領域全体の脳脊髄液に対する、流速に関する所定条件を満たす部分の脳脊髄液の割合を算出する。そして、滞留性指標出力部は、その割合に基づいて脳脊髄液の滞留の程度を示す滞留性指標を出力する。これにより、本発明に係る脳脊髄液滞留性評価システムは、脳脊髄液が存在する領域全体の脳脊髄液の滞留の程度を層別化し、患者の抱える症状が解剖学的形状に由来するか否かを判断できる。
【0008】
(2)上記(1)の脳脊髄液滞留性評価システムにおいて、前記割合は、前記対象領域全体の前記脳脊髄液が占める面積に対する前記部分の前記脳脊髄液が占める面積の割合であることが好ましい。
【0009】
上記(2)の脳脊髄液滞留性評価システムによれば、撮像された体内の画像を用いて、脳脊髄液の滞留の程度を層別化することができる。
【0010】
(3)上記(1)の脳脊髄液滞留性評価システムにおいて、前記割合は、前記対象領域全体の前記脳脊髄液が占める体積に対する前記部分の前記脳脊髄液が占める体積の割合であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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