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公開番号2024143442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056127
出願日2023-03-30
発明の名称熱電ウェハ及びその製造方法
出願人リンテック株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類H10N 10/853 20230101AFI20241003BHJP()
要約【課題】優れた機械的強度を有する熱電ウェハ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】熱電半導体材料を含む熱電素子層からなる熱電ウェハであって、該熱電ウェハは、端部領域と該端部領域に囲まれる凹部領域とを備え、前記端部領域の厚さが前記凹部領域の厚さより大きい、熱電ウェハ。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱電半導体材料を含む熱電素子層からなる熱電ウェハであって、該熱電ウェハは、端部領域と該端部領域に囲まれる凹部領域とを備え、前記端部領域の厚さが前記凹部領域の厚さより大きい、熱電ウェハ。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記熱電ウェハの端から略中心までの距離の最大値に対する、前記熱電ウェハの、前記凹部領域方向の前記端部領域の長さの比が、0.001以上である、請求項1に記載の熱電ウェハ。
【請求項3】
前記凹部領域の厚さの最小値に対する、前記端部領域の厚さの比が、1.01以上である、請求項1に記載の熱電ウェハ。
【請求項4】
下記工程(A)~(C)を含む、熱電ウェハの製造方法であって、
(A)熱電半導体材料を含む熱電半導体組成物から形成された塗布膜を得る工程
(B)前記塗布膜の端部領域以外の領域を加熱加圧処理し該端部領域に囲まれる凹部領域を形成し熱電ウェハ前駆体を得る工程
(C)前記熱電ウェハ前駆体を焼成し熱電素子層からなる熱電ウェハを得る工程
前記熱電ウェハは、該熱電ウェハの端部領域と該端部領域に囲まれる凹部領域とを備え、該端部領域の厚さが該凹部領域の厚さより大きい、熱電ウェハの製造方法。
【請求項5】
前記熱電素子層が、前記熱電半導体材料、バインダー樹脂及びイオン性化合物を含む熱電半導体組成物からなる、請求項4に記載の熱電ウェハの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電ウェハ及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、エネルギーの有効利用手段の一つとして、ゼーベック効果やペルチェ効果などの熱電効果を有する熱電変換モジュールにより、熱エネルギーと電気エネルギーとを直接相互変換するようにした装置がある。
熱電変換モジュールとして、例えば、いわゆるπ型の熱電変換素子の構成が知られている。π型の熱電変換素子は、互いに離間する一対の電極を基板上に設け、例えば、―方の電極の上にP型熱電素子層を、他方の電極の上にN型熱電素子層を、同じく互いに離間して設け、両方の熱電素子層の上面を対向する基板の共通電極に接続することで構成されている。
このような中、近年、熱電性能、量産性の向上の観点から、薄膜のP型熱電素子層やN型熱電素子層をウェハ化し、熱電変換モジュールを大量生産することがある。
特許文献1では、例えば、基体(ウェハ)上に繊維状半導体材料の膜(熱電変換素子、発光素子、ナノワイヤ太陽電池等の高機能デバイスとして利用できる)を備え、さらに基体(ウェハ)上の端部に付加硬化型シリコーン樹脂でなる土手が備わる構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-85441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、基体(ウェハ)上の端部の付加硬化型シリコーン樹脂でなる土手は、形成された複数の繊維状半導体材料(A)の膜間を充填材(C)で充填するために設けられたものであり、基体(ウェハ)の機械的強度については何ら検討されていない。
【0005】
本発明は、上記を鑑み、優れた機械的強度を有する熱電ウェハ及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、熱電ウェハの端部領域の厚さを該端部領域に囲まれる凹部領域の厚さより大きくすることにより、機械的強度由来の熱電ウェハに生じるクラック、割れ等を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[5]を提供するものである。
[1]熱電半導体材料を含む熱電素子層からなる熱電ウェハであって、該熱電ウェハは、端部領域と該端部領域に囲まれる凹部領域とを備え、前記端部領域の厚さが前記凹部領域の厚さより大きい、熱電ウェハ。
[2]前記熱電ウェハの端から略中心までの距離の最大値に対する、前記熱電ウェハの、前記凹部領域方向の前記端部領域の長さの比が、0.001以上である、上記[1]に記載の熱電ウェハ。
[3]前記凹部領域の厚さの最小値に対する、前記端部領域の厚さの比が、1.01以上である、上記[1]又は[2]に記載の熱電ウェハ。
[4]下記工程(A)~(C)を含む、熱電ウェハの製造方法であって、
(A)熱電半導体材料を含む熱電半導体組成物から形成された塗布膜を得る工程
(B)前記塗布膜の端部領域以外の領域を加熱加圧処理し該端部領域に囲まれる凹部領域を形成し熱電ウェハ前駆体を得る工程
(C)前記熱電ウェハ前駆体を焼成し熱電素子層からなる熱電ウェハを得る工程
前記熱電ウェハは、該熱電ウェハの端部領域と該端部領域に囲まれる凹部領域とを備え、該端部領域の厚さが該凹部領域の厚さより大きい、熱電ウェハの製造方法。
[5]前記熱電素子層が、前記熱電半導体材料、バインダー樹脂及びイオン性化合物を含む熱電半導体組成物からなる、上記[4]に記載の熱電ウェハの製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、優れた機械的強度を有する熱電ウェハ及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の熱電ウェハの一例を示す説明図である。
本発明の熱電ウェハの製造方法に従った工程の一例を工程順に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔熱電ウェハ〕
本発明の熱電ウェハは、熱電半導体材料を含む熱電素子層からなる熱電ウェハであって、該熱電ウェハは、端部領域と該端部領域に囲まれる凹部領域とを備え、前記端部領域の厚さが前記凹部領域の厚さより大きいことを特徴としている。
本発明において、熱電ウェハの端部領域の厚さを該端部領域に囲まれる凹部領域の厚さより大きくすることにより、端部領域の機械的強度を増大することができ、例えば、製造工程におけるハンドリング時、後工程での処理時に発生する機械的ダメージ等による熱電ウェハに生じるクラックや割れ等を抑制できる。
【0010】
本明細書において、熱電半導体組成物からなる乾燥前の膜を、単に「組成物膜」、乾燥後の膜を、単に「塗布膜」ということがある。また、加熱加圧処理後に圧縮され得られた膜を、単に「熱電ウェハ前駆体」ということがある。さらに、熱電ウェハ前駆体を焼成後に得られた膜を、単に「熱電素子層」、又は「熱電ウェハ」ということがある。さらにまた、熱電ウェハを個片化し得られたチップを、単に「熱電チップ」又は「チップ」ということがある。
(【0011】以降は省略されています)

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