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公開番号2024142386
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054509
出願日2023-03-30
発明の名称溶接装置
出願人日立造船株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B23K 9/127 20060101AFI20241003BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】開先に対してトーチ部を容易に倣わせる。
【解決手段】溶接装置1は、被溶接材91間の突合せ部に、所定の長手方向に延びて形成される開先93に溶接を行うトーチ部3と、被溶接材91が並ぶ幅方向にトーチ部3を移動可能な状態で支持する支持部4と、当該長手方向に沿う溶接方向に支持部4をトーチ部3と共に移動する移動機構2と、トーチ部3に対して固定され、幅方向における開先93の所定位置にトーチ部3の基準位置を配置する倣い機構5とを備える。倣い機構5は、開先93の深さ方向に沿って延びる支持軸511と、支持軸511の開先93側の端部に取り付けられ、支持軸511に沿って見た場合に支持軸511を挟んで両側に配置される一対の接触子と、支持軸511の当該端部が開先93に挿入された状態で支持軸511を回転することにより、一対の接触子を開先93の両側面にそれぞれ接触させる回転機構512とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
溶接装置であって、
被溶接材間の突合せ部に、所定の長手方向に延びて形成される開先に溶接を行うトーチ部と、
前記被溶接材が並ぶ幅方向に前記トーチ部を移動可能な状態で支持する支持部と、
前記長手方向に沿う溶接方向に前記支持部を前記トーチ部と共に前記被溶接材に対して相対的に移動する移動機構と、
前記トーチ部に対して固定され、前記幅方向における前記開先の所定位置に、前記トーチ部の基準位置を配置する倣い機構と、
を備え、
前記倣い機構が、
前記開先の深さ方向に沿って延びる支持軸と、
前記支持軸の前記開先側の端部に取り付けられ、前記支持軸に沿って見た場合に前記支持軸を挟んで両側に配置される一対の接触子と、
前記支持軸の前記端部が前記開先に挿入された状態で、前記支持軸を回転することにより、前記一対の接触子を前記開先の両側面にそれぞれ接触させる回転機構と、
を備える溶接装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の溶接装置であって、
前記幅方向における前記開先の前記所定位置が、前記開先の中央であり、
前記一対の接触子が、前記支持軸から同じ距離だけ離れる溶接装置。
【請求項3】
請求項1に記載の溶接装置であって、
前記一対の接触子のそれぞれが、前記支持軸に沿う中心軸を中心として回転可能なローラである溶接装置。
【請求項4】
請求項1に記載の溶接装置であって、
前記トーチ部が、前記溶接方向に沿う配列方向に配列された複数の溶接トーチを備え、
前記支持部が、前記深さ方向に垂直な面内において、前記溶接方向に対する前記配列方向の傾斜角を変更可能であり、
前記倣い機構が、
前記支持軸、前記一対の接触子および前記回転機構を有する位置調整部と、
前記位置調整部と同様の構造を有する他の位置調整部と、
を備え、
前記溶接方向に関して、前記位置調整部と前記他の位置調整部との間に、前記複数の溶接トーチが配置される溶接装置。
【請求項5】
請求項4に記載の溶接装置であって、
前記支持部が、前記移動機構の移動体と前記トーチ部との間を連結する連結部を備え、
前記連結部が、前記深さ方向に沿う第1回転軸を中心として前記移動体に対して回転可能であり、前記トーチ部が、前記深さ方向に沿う第2回転軸を中心として前記連結部に対して回転可能であり、
前記第1回転軸周りの前記連結部の回転、および、前記第2回転軸周りの前記トーチ部の回転により、前記トーチ部が前記幅方向に移動可能であり、かつ、前記配列方向の前記傾斜角が変更可能である溶接装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の溶接装置であって、
前記一対の接触子が前記開先の前記両側面に接触した状態における前記支持軸の回転角に基づいて、前記開先の幅を取得する開先幅取得部と、
前記開先幅取得部による出力に基づいて溶接条件を決定する制御部と、
をさらに備える溶接装置。
【請求項7】
請求項6に記載の溶接装置であって、
前記倣い機構の前記支持軸において、前記支持軸から突出して配置される被検出部が設けられており、
前記支持軸に垂直な一の方向における前記被検出部の位置が、前記支持軸の回転角に応じて変化し、
前記開先幅取得部が、前記一の方向における前記被検出部の位置を測定することにより、前記開先の幅を取得する溶接装置。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の溶接装置であって、
前記トーチ部において、フラックスを散布する散布ノズル、および、溶接を行う溶接トーチが前記溶接方向に沿って設けられ、
前記開先の溶接時に、前記散布ノズルの散布口および前記溶接トーチの端部が、前記開先内に配置され、前記溶接方向における前記開先の各位置を前記散布ノズルおよび前記溶接トーチが順に通過し、
前記開先の幅が、前記溶接トーチの前記端部の直径の2倍以下であり、
前記開先の底面から前記散布ノズルの前記散布口までの高さが、前記溶接トーチの前記端部の先端までの高さ以下である溶接装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、被溶接材間の突合せ部に形成された開先に溶接を行う溶接装置が利用されている。溶接装置では、開先に対してトーチ部を倣わせるための構成が設けられる。例えば、特許文献1の装置では、回転軸の下端に固定された回動ア-ムの両端部において、回転軸から同じ距離の位置に接触子が設けられる。回転軸が回転すると、まず、一方の接触子の接触端部材が開先の一方の側面に当たり、その後、他方の接触子が他方の側面に当たる。各接触子が開先の側面に接触したときの回動アームの回転角度に基づいて、演算部により開先の位置情報等が求められる。なお、特許文献1の各接触子では、接触端部材と回動ア-ムとの間にコイルばねが設けられる。一方の接触子の接触端部材が開先の側面に当たると、当該接触端部材の移動が止められるが、コイルばねが曲がることにより、回動アームには停止拘束力は作用しない。
【0003】
特許文献2では、開先幅の検出方法が開示されている。当該方法では、外周部が一定の角度を持つテーパ状の形状を備えたローラが溶接アークの前方で開先内に入り込むように配置される。また、ローラの左右両側に、被溶接部材の板面との距離を計測する距離検出手段が固定される。そして、当該左右の距離の変位量の和から開先幅の変動量が検出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3478572号公報
特開2001-276974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1および2の装置では、開先の位置情報や開先幅の変動量等を取得する際に、煩雑な演算が必要となる。したがって、開先に対してトーチ部を容易に倣わせる新規な手法が求められている。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、開先に対してトーチ部を容易に倣わせることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様1は、溶接装置であって、被溶接材間の突合せ部に、所定の長手方向に延びて形成される開先に溶接を行うトーチ部と、前記被溶接材が並ぶ幅方向に前記トーチ部を移動可能な状態で支持する支持部と、前記長手方向に沿う溶接方向に前記支持部を前記トーチ部と共に前記被溶接材に対して相対的に移動する移動機構と、前記トーチ部に対して固定され、前記幅方向における前記開先の所定位置に、前記トーチ部の基準位置を配置する倣い機構とを備え、前記倣い機構が、前記開先の深さ方向に沿って延びる支持軸と、前記支持軸の前記開先側の端部に取り付けられ、前記支持軸に沿って見た場合に前記支持軸を挟んで両側に配置される一対の接触子と、前記支持軸の前記端部が前記開先に挿入された状態で、前記支持軸を回転することにより、前記一対の接触子を前記開先の両側面にそれぞれ接触させる回転機構とを備える。
【0008】
本発明の態様2は、態様1の溶接装置であって、前記幅方向における前記開先の前記所定位置が、前記開先の中央であり、前記一対の接触子が、前記支持軸から同じ距離だけ離れる。
【0009】
本発明の態様3は、態様1(態様1または2であってもよい。)の溶接装置であって、前記一対の接触子のそれぞれが、前記支持軸に沿う中心軸を中心として回転可能なローラである。
【0010】
本発明の態様4は、態様1(態様1ないし3のいずれか1つであってもよい。)の溶接装置であって、前記トーチ部が、前記溶接方向に沿う配列方向に配列された複数の溶接トーチを備え、前記支持部が、前記深さ方向に垂直な面内において、前記溶接方向に対する前記配列方向の傾斜角を変更可能であり、前記倣い機構が、前記支持軸、前記一対の接触子および前記回転機構を有する位置調整部と、前記位置調整部と同様の構造を有する他の位置調整部とを備え、前記溶接方向に関して、前記位置調整部と前記他の位置調整部との間に、前記複数の溶接トーチが配置される。
(【0011】以降は省略されています)

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