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公開番号2024134625
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023044910
出願日2023-03-22
発明の名称溶接方法及び溶接構造
出願人カヤバ株式会社
代理人個人
主分類B23K 31/00 20060101AFI20240927BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】本発明は、被取付部材の肉厚や材質を変更することなく、ブラケットが溶接された被取付部材の疲労を容易に抑制できる溶接方法及び溶接構造の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、ブラケット4に設けられた板状の下側取付片6をアウターシェル2へ当てて下側取付片6の後側から前端にかけて下側取付片6の第一側面6aとアウターシェル2とを溶接する溶接方法であって、下側取付片6の後側から前端へ向けて第一側面6aとアウターシェル2とを溶接して、第一側面6aとアウターシェル2の第一側面6aと対向する部位との間に溶接ビードB1を設ける工程と、下側取付片6を第一側面6aの前端を超えて第一側面6aに沿って溶接して、アウターシェル2における第一側面6aの延長線上と、下側取付片6の前端の側面である第二側面6bとアウターシェル2との間に延長溶接ビードB2を設ける工程とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
被取付部材に外部機構を取付けるためのブラケットに設けられた板状の取付片を前記被取付部材へ当てて前記取付片の後側から前端にかけて前記取付片の前記被取付部材への当接面に接する一側面である第一側面と前記被取付部材とを溶接する溶接方法であって、
前記取付片の後側から前端へ向けて前記第一側面と前記被取付部材とを溶接して、前記第一側面と前記被取付部材の前記第一側面と対向する部位との間に溶接ビードを設ける工程と、
前記取付片を前記第一側面の前端を超えて前記第一側面に沿って溶接して、前記被取付部材における前記第一側面の延長線上と、前記取付片の前端の側面である第二側面と前記被取付部材との間に延長溶接ビードを設ける工程とを
備えることを特徴とする溶接方法。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記第二側面と前記被取付部材との間の全てにわたって前記延長溶接ビードを設ける
ことを特徴とする請求項1に記載の溶接方法。
【請求項3】
被取付部材と、
前記被取付部材に外部機構を取付けるためのブラケットとを備え、
前記ブラケットは板状の取付片を有し、
前記取付片を前記被取付部材へ当てて前記取付片の後側から前端にかけて前記取付片の前記被取付部材への当接面に接する一側面である第一側面と前記被取付部材とが溶接されることで、前記第一側面と前記被取付部材の前記第一側面と対向する部位との間に溶接ビードが設けられ、
前記取付片が前記第一側面の前端を超えて前記第一側面に沿って溶接されることで、前記被取付部材における前記第一側面の延長線上と、前記取付片の前端の側面である第二側面と前記被取付部材との間に延長溶接ビードが設けられる
ことを特徴とする溶接構造。
【請求項4】
前記延長溶接ビードは前記第二側面と前記被取付部材との間の全てにわたって設けられる
ことを特徴とする請求項3に記載の溶接構造。
【請求項5】
前記ブラケットは、前記取付片の前端から前記第一側面の延長線に沿って延びて前記被取付部材との間に溶接器具を挿入可能な開口部を形成する目印部を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の溶接構造。
【請求項6】
前記被取付部材は、円筒状のアウターシェルと前記アウターシェル内に軸方向移動可能に挿入されるロッドとを有し前記ロッドが前記アウターシェルに対して軸方向へ移動する際に減衰力を発生可能であって車両における車体と車輪との間に介装される緩衝器における前記アウターシェルであって、
前記外部機構は、車両における左右の車輪間の上下方向の相対変位を抑制するスタビライザである
ことを特徴とする請求項3に記載の溶接構造。
【請求項7】
前記ブラケットは、前記アウターシェルの外周に溶接される上下一対の上側取付片及び下側取付片と、前記上側取付片と前記下側取付片との間に設けられて前記スタビライザを保持する保持片とを有し、
前記取付片は前記下側取付片である
ことを特徴とする請求項6に記載の溶接構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接方法及び溶接構造に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、円筒状のアウターシェルと、アウターシェル内に軸方向移動自在に挿入されるロッドとを備え、車両における車体と車輪との間に介装されて、アウターシェルに対してロッドが軸方向に移動する伸縮時に減衰力を発揮して車体の振動を抑制する緩衝器がある。このような緩衝器のアウターシェルには、緩衝器に外部機構を取付けるためのブラケットが溶接により取付けられる場合がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなブラケットは、例えば、板状であって先端がアウターシェルの外周に接する一対の取付片を有しており、各取付片の先端の側面(先端面)とアウターシェルとを溶接することで、ブラケットがアウターシェルに取付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-83481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したブラケットに保持される外部機構としては、例えば、車両における左右の車輪間の上下方向の相対変位を抑制するスタビライザや、緩衝器がストラット式サスペンションに利用される場合にアウターシェルの下端に車両の車輪を保持するナックル等がある。
【0006】
このような外部機構を保持するブラケットにはスタビライザのばね力やナックルに保持される車輪側から入力される荷重等による引張り荷重が作用するため、ブラケットが溶接されたアウターシェルに対しても上記引張り荷重による応力が作用する。
【0007】
ここで、従来、ブラケットの取付片の先端面の一端から他端にかけて取付片の先端面とアウターシェルとが溶接されているため、取付片の先端面とアウターシェルにおける取付片の先端面と対向する部位との間に溶接ビードが設けられる。すると、溶接ビードが、取付片の先端面の端部の範囲までしか形成されないので、ブラケットに対して外部機構による前記引張り荷重が作用する際にアウターシェルに作用する応力が、アウターシェルにおける取付片の先端面の端部と対向する部位に集中してしまう。そして、このことがアウターシェルの劣化を早める原因になっていた。
【0008】
この問題に対しては、アウターシェルの肉厚を厚くしたり、アウターシェルの素材を剛性の高い材料に変更するなどしてアウターシェルの耐久性を高める対策が考えられるが、その場合、生産コストの上昇や重量の増加といった新たな問題を生じさせてしまう。
【0009】
そこで、本発明は、アウターシェルのような被取付部材の肉厚や材質を変更することなく、ブラケットが溶接された被取付部材の疲労を容易に抑制できる溶接方法及び溶接構造の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明の溶接方法は、被取付部材に外部機構を取付けるためのブラケットに設けられた板状の取付片を前記被取付部材へ当てて前記取付片の後側から前端にかけて前記取付片の当接面に接する一側面である第一側面と前記被取付部材とを溶接する方法であって、前記取付片の後側から前端へ向けて前記第一側面と前記被取付部材とを溶接して、前記第一側面と前記被取付部材の前記第一側面と対向する部位との間に溶接ビードを設ける工程と、前記取付片を前記第一側面の前端を超えて前記第一側面に沿って溶接して、前記被取付部材における前記第一側面の延長線上と、前記取付片の前端の側面である第二側面と前記被取付部材との間に延長溶接ビードを設ける工程とを備えることを特徴とする。この方法によると、ブラケットが被取付部材に溶接された状態で、取付片と被取付部材との間に設けられる溶接ビードと延長溶接ビードとからなるビード部分の前端の位置が、取付片の第一側面の前端の位置よりブラケットの前方へ延長される。したがって、外部機構からの引張り荷重がブラケットに作用したときに、ビード部分を介して被取付部材に作用する応力が分散される。
(【0011】以降は省略されています)

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