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公開番号2024117943
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024059
出願日2023-02-20
発明の名称ドリル
出願人株式会社MOLDINO
代理人個人
主分類B23B 51/00 20060101AFI20240823BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】切れ刃に折損を抑制するためのホーニング面が形成されたドリルにおいて、ホーニング面が形成された切れ刃、特にシンニング切れ刃の折損を生じにくくする。
【解決手段】シャンク部2の軸方向先端部側の刃部4が半径方向外周側の主切れ刃41とこれに連続する中心側のシンニング切れ刃42からなる複数枚の切れ刃4を持ち、主切れ刃41とシンニング切れ刃42にホーニング面41a、42aが形成されたドリル1において、刃部4を端面側から見たとき、主切れ刃41からシンニング切れ刃42に移行する移行区間44が回転方向前方側に向かって凸の曲線を描き、ホーニング面41aとホーニング面42aとの間に、前記軸方向と軸方向に直交する方向に対して傾斜した境界線43が表れ、ホーニング面42aに境界線43に沿った方向の研削筋45を形成する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
シャンク部の軸方向先端部側に、複数枚の切れ刃と、周方向に隣接する前記切れ刃間に切屑排出溝を有する刃部を備え、前記各切れ刃の逃げ面の回転方向後方側に、前記切屑排出溝に面するシンニング部が形成され、前記切れ刃が半径方向外周側の主切れ刃と、この主切れ刃に連続し、前記主切れ刃の半径方向中心側に位置するシンニング切れ刃からなり、前記主切れ刃と前記シンニング切れ刃にそれぞれホーニング面が形成されたドリルであり、
前記主切れ刃の前記ホーニング面と、前記シンニング切れ刃の前記ホーニング面との間には、前記シャンク部の軸方向と、この軸方向に直交する方向の双方に対して傾斜した境界線が表れ、前記シンニング切れ刃の前記ホーニング面には、前記境界線に沿った方向の研削筋が形成され、
前記刃部を軸方向に端面側から見たとき、前記主切れ刃から前記シンニング切れ刃に移行する移行区間は回転方向前方側に向かって凸の曲線を描き、前記主切れ刃の前記シンニング切れ刃寄りの部分における接線と前記シンニング切れ刃の前記主切れ刃寄りの部分における接線とのなす角度は150°より大きい劣角であることを特徴とするドリル。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記境界線の延長線と、前記シンニング切れ刃の内、前記移行区間を越えた部分における接線とのなす角度は170°を超える優角であることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
【請求項3】
前記刃部を側面から見、前記境界線を正面に見たとき、前記境界線と前記軸方向とのなす角度は15°以上あり、前記軸方向に直交する平面と前記境界線とのなす角度は15°以上あることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載のドリル。
【請求項4】
シャンク部の軸方向先端部側に、複数枚の切れ刃と、周方向に隣接する前記切れ刃間に切屑排出溝を有する刃部を備え、前記各切れ刃の逃げ面の回転方向後方側に、前記切屑排出溝に面するシンニング部が形成され、前記切れ刃が半径方向外周側の主切れ刃と、この主切れ刃に連続し、前記主切れ刃の半径方向中心側に位置するシンニング切れ刃からなり、前記主切れ刃と前記シンニング切れ刃にそれぞれホーニング面が形成されたドリルであり、
前記刃部を軸方向に端面側から見たとき、前記主切れ刃から前記シンニング切れ刃に移行する移行区間は回転方向前方側に向かって凸の曲線を描き、
前記主切れ刃の前記ホーニング面と、前記シンニング切れ刃の前記ホーニング面との間には、前記シャンク部の軸方向と、この軸方向に直交する方向の双方に対して傾斜した境界線が表れ、前記シンニング切れ刃の前記ホーニング面には、前記境界線に沿った方向の研削筋が形成され、
前記主切れ刃の前記ホーニング面と、前記シンニング切れ刃の前記ホーニング面との間の前記境界線から、前記主切れ刃のすくい面と前記シンニング切れ刃のすくい面との間に移行する中間区間の少なくとも前記ホーニング面寄りの一部は凸の稜線を描かず、平面、もしくは曲面をなしていることを特徴とするドリル。
【請求項5】
前記刃部を軸方向に端面側から見たとき、前記主切れ刃の前記シンニング切れ刃寄りの部分における接線と前記シンニング切れ刃の前記主切れ刃寄りの部分における接線とのなす角度は150°より大きい劣角であることを特徴とする請求項4に記載のドリル。
【請求項6】
前記境界線の延長線と、前記シンニング切れ刃の内、前記移行区間を越えた部分における接線とのなす角度は170°を超える優角であることを特徴とする請求項4、もしくは請求項5に記載のドリル。
【請求項7】
刃径Dが1mm≦D≦4mmで、全長L/刃径Dが20以上の小径ロングドリルであり、前記シンニング切れ刃のホーニング幅dが0.020mm以上で、前記シンニング切れ刃のホーニング幅dの最大値と最小値の差が0.005mm以内であることを特徴とする請求項1、もしくは請求項4に記載のドリル。
【請求項8】
刃径Dが1mm≦D≦4mmで、全長L/刃径Dが20以上の小径ロングドリルであり、ホーニング角γは30°≦γ≦40°であることを特徴とする請求項1、もしくは請求項4に記載のドリル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は主に金属加工用に使用され、切れ刃に折損を抑制するためのホーニング面が形成されたドリルに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
金属加工用等に使用される小径ロングドリル等のドリルの切れ刃には切削時の折損を抑制するためのホーニング面が形成されることが多い(特許文献1~6参照)。切れ刃は半径方向外周側の主切れ刃と主切れ刃の半径方向中心側に位置するシンニング切れ刃とに区分されるが、ホーニング面は両切れ刃のそれぞれに連続的に形成される(特許文献1~6)。
【0003】
一般的に、刃部の径が4mm以上のドリルでは機械ホーニングでホーニング面が形成されるが、刃部の径が4mm未満の小径ドリルでは手ホーニングでホーニング面が形成されることが多い。手ホーニングの場合、ホーニング面に現れる研削筋はシンニング切れ刃の長さ方向に(シンニング切れ刃に沿って)不均一となり、ホーニング幅もバラつきが生じ易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開昭60-175513号公報(請求項1、明細書第6頁第11行~第9頁第5行、第4図~第11図)
特開2003-39220号公報(請求項1、段落0016~0021)
特開2003-266225号公報(請求項2、段落0011~0013、図2)
特開2006-212724号公報(段落0018)
特開2009-18360号公報(請求項1、段落0016~0025、図3~図5)
特開2015-131384号公報(請求項4、段落0019~0020、0041、図2~図4)
特開2021-88007号公報(段落0006~0008)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は小径ロングドリルで高硬度材を加工した場合、ホーニング角を大きくするだけではシンニング切れ刃の折損を十分に抑制できないことを確認した。
【0006】
本発明は上記背景より、ホーニング面が形成された切れ刃、特にシンニング切れ刃の折損を生じにくくする形態のドリルを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明のドリルは、シャンク部の軸方向先端部側に、複数枚の切れ刃と、周方向に隣接する前記切れ刃間に切屑排出溝を有する刃部を備え、前記各切れ刃の逃げ面の回転方向後方側に、前記切屑排出溝に面するシンニング部が形成され、前記切れ刃が半径方向外周側の主切れ刃と、この主切れ刃に連続し、前記主切れ刃の半径方向中心側に位置するシンニング切れ刃からなり、前記主切れ刃と前記シンニング切れ刃にそれぞれホーニング面が形成されたドリルであり、
前記主切れ刃の前記ホーニング面と、前記シンニング切れ刃の前記ホーニング面との間には、前記シャンク部の軸方向と、この軸方向に直交する方向の双方に対して傾斜した境界線が表れ、前記シンニング切れ刃の前記ホーニング面には、前記境界線に沿った方向の研削筋が形成され、
前記刃部を軸方向に端面側から見たとき、前記主切れ刃から前記シンニング切れ刃に移行する移行区間が回転方向前方側に向かって凸の曲線を描き、前記主切れ刃の前記シンニング切れ刃寄りの部分における接線と前記シンニング切れ刃の前記主切れ刃寄りの部分における接線とのなす角度が150°より大きい劣角であることを特徴とする。
【0008】
「刃部3を軸方向に端面側から見たとき」とは、図1~図3、図9に示すドリル1の刃部3の先端面30をその側から軸方向(回転軸Oの方向)にシャンク部2側へ向かって見たときの端面を言う。
【0009】
「主切れ刃41からシンニング切れ刃42に移行する移行区間44が回転方向前方側に向かって凸の曲線を描き」とは、刃部3を端面(先端面30)側から見たときに、主切れ刃41からシンニング切れ刃42に移行する、図4~図7に示す移行区間(移行部分)44が回転方向前方側に凸となる曲線を描き、主切れ刃41とシンニング切れ刃42が連続する曲線で移行するように形成されることを言う。
【0010】
このことには、シンニング切れ刃42の逃げ面7(2番面71)の回転方向の幅が大きめに確保される意味がある。「凸となる曲線」は全体的に凸の曲線を意味し、一部に平面を含む場合もある。シンニング切れ刃42の逃げ面7は主切れ刃41の逃げ面7でもある。シンニング切れ刃42の逃げ面7の回転方向の幅が大きめに確保されることで、シンニング切れ刃42を回転方向後方側で支える部分の剛性が増すため、シンニング切れ刃42の折損に対する安全性が向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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