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公開番号2024143584
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056341
出願日2023-03-30
発明の名称排気処理装置
出願人日立造船株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F01N 3/24 20060101AFI20241003BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】硫黄吸着部の再生時における触媒の硫黄被毒を抑制する。
【解決手段】排気処理装置3は、排気流路2に設けられる硫黄吸着部41と、排気流路2において硫黄吸着部41の下流側に設けられる触媒部42と、硫黄吸着部41に通常温度の排気が流れる通常ガス流入状態と、硫黄吸着部41に通常温度よりも高温の排気が流れる高温ガス流入状態とが切替可能なガス温度切替部5と、排気流路2に設けられ、触媒部42に含まれる対象触媒422を迂回する触媒バイパス流路76と、排気が触媒バイパス流路76を流れるバイパス状態と、排気が対象触媒422を流れる非バイパス状態とが切替可能な流路切替部6と、ガス温度切替部5を通常ガス流入状態から高温ガス流入状態に切り替えて硫黄吸着部41の再生を実行する際に、流路切替部6を非バイパス状態からバイパス状態に切り替える制御部30とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
排気処理装置であって、
エンジンから排出される排気が流れる排気流路に設けられ、前記排気中の硫黄を含む物質を吸着する硫黄吸着部と、
前記排気流路において前記硫黄吸着部の下流側に設けられ、前記排気中の所定物質を酸化または還元する触媒部と、
前記硫黄吸着部に通常温度の前記排気が流れる通常ガス流入状態と、前記硫黄吸着部に前記通常温度よりも高温の前記排気が流れる高温ガス流入状態とが切替可能なガス温度切替部と、
前記排気流路に設けられ、前記触媒部に含まれる対象触媒を迂回する触媒バイパス流路と、
前記排気が前記触媒バイパス流路を流れるバイパス状態と、前記排気が前記対象触媒を流れる非バイパス状態とが切替可能な流路切替部と、
前記ガス温度切替部を前記通常ガス流入状態から前記高温ガス流入状態に切り替えて前記硫黄吸着部の再生を実行する際に、前記流路切替部を前記非バイパス状態から前記バイパス状態に切り替える制御部と、
を備えることを特徴とする排気処理装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の排気処理装置であって、
前記エンジンが、メタンを含むガスを燃料として用い、
前記触媒部が、前記排気に含まれるメタンを酸化するメタン酸化触媒を含むことを特徴とする排気処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の排気処理装置であって、
前記触媒部の前記対象触媒が、SCR触媒を含むことを特徴とする排気処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の排気処理装置であって、
前記排気流路に設けられ、前記メタン酸化触媒を迂回する他の触媒バイパス流路と、
前記排気が前記他の触媒バイパス流路を流れるバイパス状態と、前記排気が前記メタン酸化触媒を流れる非バイパス状態とが切替可能な他の流路切替部と、
をさらに備え、
前記制御部が、前記硫黄吸着部の再生を実行する際に、前記他の流路切替部を前記非バイパス状態から前記バイパス状態に切り替えることを特徴とする排気処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の排気処理装置であって、
前記制御部が、前記硫黄吸着部の再生終了後に、前記ガス温度切替部を前記高温ガス流入状態で維持しつつ、前記他の流路切替部を前記バイパス状態から前記非バイパス状態に切り替えることを特徴とする排気処理装置。
【請求項6】
請求項2ないし5のいずれか1つに記載の排気処理装置であって、
前記排気流路においてターボチャージャのタービンが設けられ、前記エンジンと前記タービンとの間に前記メタン酸化触媒が設けられることを特徴とする排気処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の排気処理装置であって、
前記排気流路においてターボチャージャのタービンが設けられ、
前記ガス温度切替部が前記通常ガス流入状態である際に、前記タービンを通過した前記排気が前記硫黄吸着部および前記触媒部に流入し、
前記ガス温度切替部が前記高温ガス流入状態である際に、前記排気流路において前記エンジンと前記タービンとの間から取り出される前記排気が前記硫黄吸着部に流入することを特徴とする排気処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の排気処理装置であって、
前記排気流路においてターボチャージャのタービンが設けられ、前記エンジンと前記タービンとの間に前記硫黄吸着部が設けられることを特徴とする排気処理装置。
【請求項9】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の排気処理装置であって、
前記ガス温度切替部が、前記高温ガス流入状態において、前記排気の一部をヒータにより加熱して前記硫黄吸着部に流入させ、
前記排気の残りが前記ヒータを不通過であり、前記硫黄吸着部を通過した前記排気の前記一部と、前記ヒータを不通過の前記排気の前記残りとが混合され、前記触媒バイパス流路を通過することを特徴とする排気処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排気処理装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、船の燃料を重油から液化天然ガス(LNG:liquefied natural gas)へ転換する動きが加速している。LNGを燃料とするLNG燃料船では、エンジン出口からLNG燃料中のメタンの一部が未燃のまま排気されるメタンスリップが問題となる。そこで、エンジンの排気が流れる排気流路にメタン酸化触媒を配置し、触媒上でメタンを酸化させ、メタンスリップを削減することが検討されている。
【0003】
一方、エンジンの排気には、エンジン内部の潤滑油等に含まれる硫黄成分が混じるため、硫黄を含む物質がメタン酸化触媒に吸着することがある。これにより、メタン酸化触媒の触媒活性が低下する、すなわち、メタン酸化触媒が硫黄に被毒される。そこで、特許文献1では、メタン酸化触媒の上流側に硫黄酸化物吸着剤(硫黄吸着部)を配置することにより、メタン酸化触媒の硫黄被毒を抑制する手法が開示されている。なお、特許文献2の排気ガス浄化装置では、窒素酸化物吸着剤の上流側に硫黄酸化物吸着剤(硫黄吸着部)を配置することにより、窒素酸化物吸着剤への硫黄酸化物の流入が防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-349254号公報
特開2009-185763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、硫黄吸着部における硫黄(を含む物質)の吸着量が多くなると、硫黄吸着部の吸着能力が低下するため、硫黄吸着部に高温のガスを供給して、硫黄吸着部から硫黄を脱着させる再生処理が行われる。このとき、高濃度の硫黄を含むガスが下流側の触媒に流入し、当該触媒の硫黄被毒が発生する。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、硫黄吸着部の再生時における触媒の硫黄被毒を抑制することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様1は、排気処理装置であって、エンジンから排出される排気が流れる排気流路に設けられ、前記排気中の硫黄を含む物質を吸着する硫黄吸着部と、前記排気流路において前記硫黄吸着部の下流側に設けられ、前記排気中の所定物質を酸化または還元する触媒部と、前記硫黄吸着部に通常温度の前記排気が流れる通常ガス流入状態と、前記硫黄吸着部に前記通常温度よりも高温の前記排気が流れる高温ガス流入状態とが切替可能なガス温度切替部と、前記排気流路に設けられ、前記触媒部に含まれる対象触媒を迂回する触媒バイパス流路と、前記排気が前記触媒バイパス流路を流れるバイパス状態と、前記排気が前記対象触媒を流れる非バイパス状態とが切替可能な流路切替部と、前記ガス温度切替部を前記通常ガス流入状態から前記高温ガス流入状態に切り替えて前記硫黄吸着部の再生を実行する際に、前記流路切替部を前記非バイパス状態から前記バイパス状態に切り替える制御部とを備える。
【0008】
本発明の態様2は、態様1の排気処理装置であって、前記エンジンが、メタンを含むガスを燃料として用い、前記触媒部が、前記排気に含まれるメタンを酸化するメタン酸化触媒を含む。
【0009】
本発明の態様3は、態様2の排気処理装置であって、前記触媒部の前記対象触媒が、SCR触媒を含む。
【0010】
本発明の態様4は、態様3の排気処理装置であって、前記排気流路に設けられ、前記メタン酸化触媒を迂回する他の触媒バイパス流路と、前記排気が前記他の触媒バイパス流路を流れるバイパス状態と、前記排気が前記メタン酸化触媒を流れる非バイパス状態とが切替可能な他の流路切替部とをさらに備え、前記制御部が、前記硫黄吸着部の再生を実行する際に、前記他の流路切替部を前記非バイパス状態から前記バイパス状態に切り替える。
(【0011】以降は省略されています)

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