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公開番号2024163025
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2024065021
出願日2024-04-12
発明の名称ターボ機械を再起動するためのシステム及びプロセス
出願人ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング,General Electric Technology GmbH
代理人個人,弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
主分類F01D 19/00 20060101AFI20241114BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】望ましくない摩擦を生じることなく、可能な限り迅速にターボ機械の再起動を可能にする。
【解決手段】ターボ機械を再起動するためのシステム及びプロセスは、ターボ機械のプラントレベル制御システム又は直接制御システムによって実装される停止冷却保護プロセス(100)を含む。再起動のためのシステム及びプロセスは、ユニットの再起動前に回転構成要素を期待通りに確実に冷却する。この再起動のためのシステム及びプロセスは、回転構成要素の不適切な冷却が検出された場合、再起動の機能をロックアウトする。このロックアウトが有効である場合、回転構成要素が自然冷却されるように再起動を遅らせることが必要である、又はオペレータは構成要素を強制的に冷却することを決定することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ターボ機械(10)を再起動するためのプロセスであって、前記プロセスは、
前記ターボ機械(10)が第1の所定の持続時間よりも長い時間停止しているかどうかを判断すること、
前記ターボ機械(10)が前記第1の所定の持続時間よりも長い時間オフラインであると決定されたことに応答して、ホイール空間(WS)温度が所定のWS温度閾値より高いかどうかを判断すること、
前記WS温度が前記所定のWS温度閾値よりも高いことに応答して、前記ターボ機械(10)の圧縮機吐出温度(CTD)が所定の圧縮機温度閾値よりも高いかどうかを判断すること、
前記CTDが前記所定の圧縮機温度閾値よりも低いことに応答して、再起動ロックアウトが作動しているかどうかを判断すること、及び
前記再起動ロックアウトが作動していないことに応答して、前記ターボ機械(10)の再起動を許可すること
を含む、プロセス。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記ターボ機械(10)が前記第1の所定の持続時間よりも短い時間オフラインであると判断されたことに応答して、前記ターボ機械(10)の再起動を許可することを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記WS温度が前記所定のWS温度閾値よりも高くないことに応答して、
前記ターボ機械(10)が第3の所定の持続時間よりも長い時間停止しているかどうかを判断すること、
前記ターボ機械(10)が前記第3の所定の持続時間よりも長い時間停止していることに応答して、前記ターボ機械(10)の冷却が完了したと判断すること及び前記ターボ機械(10)の再起動を許可すること、並びに
前記ターボ機械(10)が前記第3の所定の持続時間よりも短い時間停止していることに応答して、再起動ロックアウト信号を解除すること及び前記ターボ機械(10)の再起動を許可すること
を含む、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記CTDが前記所定の圧縮機閾値よりも高いことに応答して、
持続タイマーが第2の所定の持続時間よりも長いかどうかを判断すること、及び
前記持続タイマーが前記第2の所定の持続時間よりも長いことに応答して、前記再起動ロックアウトを作動すること
を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記持続タイマーが前記第2の所定の持続時間よりも短い時間であることに応答して、
前記再起動ロックアウトが作動しているかどうかを判断すること、及び
前記再起動ロックアウトが作動していないことに応答して、前記ターボ機械(10)の再起動を許可すること
を含む、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記第2の所定の持続時間は、約1分~約30分の範囲の時間である、請求項4に記載のプロセス。
【請求項7】
前記第1の所定の持続時間は約180分~300分の範囲の時間である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記所定のWS温度閾値は、93℃に、前記ターボ機械(10)の圧縮機入口温度から15℃を引いた温度を加算した温度である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
ターボ機械(10)を再起動するためのコードを記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む分散制御システムであって、前記コードは、請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセスを実行するための命令を含む、分散制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、ターボ機械のガスタービンを再起動するためのプロセスに関する。より詳細には、本開示は、一般に、圧縮機の吐出温度が適切に冷却されているかを検出し、ガスタービンのコア流量がターボ機械の再起動のための最小流量要件を満たしているかどうかを検出するためのプロセスに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ターボ機械及び熱回収蒸気発生器(HRSG)を備えた複合サイクル発電所は電力網に接続されている。電力網は、変化する電力需要に対処するために柔軟な運転を必要としている。電力網サイクルの中には、電力網の電力需要に対処するために、低需要期にはターボ機械を停止させ、その後すぐに再起動させるように命令するものがある。ターボ機械と熱回収蒸気発生器(HRSG)の運転中、さまざまな部品が膨張し収縮する。例えば、熱膨張はタービンの運転に伴う比較的高い温度によって起こり、機械的膨張は内部の構成要素の回転に伴う向心力によって起こる。
【0003】
ターボ機械の構成要素は、異なる様々な速度で膨張し、収縮する。速度が変化するのは、構成要素の材料、ジオミトリ、位置、及び目的の違いによる。これらの違いは、一般に、ターボ機械の構成要素のクールダウンプロファイルに組み込まれており、再起動条件に考慮される。膨張速度と収縮速度の相違にさらに対応するために、ブレードの先端と対応するケーシングシュラウドとの間において、ターボ機械にクリアランスを設計することができ、一般に「先端クリアランス」と呼ばれる。先端クリアランスによって、ブレードがシュラウドに接触することなく膨張することができ、タービンの損傷リスクが低減する。
【0004】
しかし、先端クリアランスによって、加熱されたガスの一部が有用な仕事を行うことなくブレードを通り過ぎることが許容されてしまい、タービンの動作中のタービンの効率がかなり低下し、これによって、本来ならば利用可能であるはずのエネルギーが浪費される。同様のクリアランスが、圧縮機ブレードと圧縮機ケースとの間において、圧縮機に設計される場合があり、このクリアランスによって、空気が圧縮機ブレードを通り過ぎることが許容されてしまい、圧縮機の流量及び効率が低下する。
【0005】
停止中に、ターボ機械、HRSG、煙道ガススタックに含まれる高温ガスの自然対流、及びターボ機械の入口部における風速及び風向によって引き起こされる圧力差によって、圧縮機及び高温ガス経路を通じて、周囲空気の浸入が自然に誘発される。この周囲空気の浸入によって、ターボ機械及びHRSGが冷却され、これは、ターボ機械及びHRSGによって課される温度に関する動作上の制約によって、迅速な再起動に悪影響を及ぼす恐れがある。HRSG及び/又は排気が再起動のクールダウンプロファイルに考慮されていない場合、望ましくない摩擦が生じることなくターボ機械を再起動することに対して懸念が生じる恐れがある。
【0006】
膨張及び再起動が試みられると、ターボ機械の構成要素が依然として「膨張」状態にあるが、ステータケースが冷却されて収縮し、クリアランスがターボ機械の回転に適切でなくなり、望ましくない擦れが発生する恐れがある。擦れ及び収縮/膨張などの懸念は、HRSG及び/又は排気部をターボ機械に後で取り付けた結果生じることがあり、後で取付けられたHRSGの設計及び動作の態様は、ターボ機械の冷却構造に考慮されていない。
【0007】
このように、望ましくない摩擦を生じることなく、可能な限り迅速にターボ機械の再起動を可能にするために、ターボ機械は、煙突の最小ドラフト流量がターボ機械を再起動する場合に許容可能なレベルにあるかどうかを判断するように構成された制御プロセスを含むことが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
以下に記載するすべての態様、例及び特徴は、技術的に可能な任意の方法で組み合わせることができる。
【0009】
本開示の一態様は、ターボ機械を再起動するためのプロセスを提供する。前記プロセスは、前記ターボ機械が第1の所定の持続時間よりも長い時間停止しているかどうかを判断すること、前記ターボ機械が前記第1の所定の持続時間よりも長い時間オフラインであると決定されたことに応答して、ホイール空間(WS)温度が所定のWS温度閾値より高いかどうかを判断すること、前記WS温度が前記所定のWS温度閾値よりも高いことに応答して、前記ターボ機械の圧縮機吐出温度(CTD)が所定の圧縮機温度閾値よりも高いかどうかを判断すること、前記CTDが前記所定の圧縮機温度閾値よりも低いことに応答して、再起動ロックアウトが作動しているかどうかを判断すること、及び前記再起動ロックアウトが作動していないことに応答して、前記ターボ機械の再起動を許可することを含む。
【0010】
本開示の別の態様は、先行する複数の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記ターボ機械が前記第1の所定の持続時間よりも短い時間オフラインであると判断されたことに応答して、前記ターボ機械の再起動を許可することを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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