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公開番号2024142338
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054436
出願日2023-03-30
発明の名称レンズ及びレンズの製造方法
出願人HOYA株式会社
代理人インフォート弁理士法人,個人,個人,個人
主分類G02B 3/00 20060101AFI20241003BHJP(光学)
要約【課題】光学性能、位置決め精度、取り扱いやすさ、生産性などに優れるレンズを提供する。
【解決手段】ガラスで構成されて光軸方向の両側に光学面(11、12)を有する光学機能部(10)と、光学機能部のガラスとは異なる材質からなり、光学機能部の外側を囲むコバ部(20)と、を備え、コバ部は、光軸方向に進むにつれて径が変化するテーパ面(22、25、52)と、テーパ面の外径側に位置して光軸に対して略垂直な外側平坦面(23、26、53)と、を少なくとも光軸方向の片側に備えているレンズ。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラスで構成されて光軸方向の両側に光学面を有する光学機能部と、
前記光学機能部の前記ガラスとは異なる材質からなり、前記光学機能部の外側を囲むコバ部と、
を備え、
前記コバ部は、
光軸方向に進むにつれて径が変化するテーパ面と、
前記テーパ面の外径側に位置して光軸に対して略垂直な外側平坦面と、
を少なくとも光軸方向の片側に備えていることを特徴とするレンズ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記コバ部は金属製であることを特徴とする、請求項1に記載のレンズ。
【請求項3】
前記コバ部は、光軸方向の両側に前記テーパ面を備えており、
光軸方向の一方の側の前記テーパ面は、外径側に進むにつれて前記コバ部の厚みを小さくする方向に傾斜し、
光軸方向の他方の側の前記テーパ面は、外径側に進むにつれて前記コバ部の厚みを大きくする方向に傾斜することを特徴とする、請求項1又は2に記載のレンズ。
【請求項4】
前記コバ部は、光軸方向の片側のみに前記テーパ面を備えており、
前記テーパ面は、外径側に進むにつれて前記コバ部の厚みを小さくする方向に傾斜することを特徴とする、請求項1又は2に記載のレンズ。
【請求項5】
前記コバ部はさらに、前記テーパ面の内径側に位置して光軸に対して略垂直な内側平坦面を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレンズ。
【請求項6】
前記テーパ面の光軸方向の高さは0.1mm以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレンズ。
【請求項7】
前記コバ部における前記テーパ面よりも外径側の部分の光軸方向の厚みが0.15mm以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレンズ。
【請求項8】
前記コバ部における前記テーパ面よりも内径側の部分の光軸方向の厚みt
in
と、前記テーパ面よりも外径側の部分の光軸方向の厚みt
out
が、0.7≦t
in
/t
out
≦1.3を満たすことを特徴とする、請求項1又は2に記載のレンズ。
【請求項9】
前記光学機能部はガラスのプレス成形品であって、前記光学機能部は、プレス成形に伴う形状誤差を許容する体積吸収部を前記光学面の周囲に有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のレンズ。
【請求項10】
請求項1又は2に記載のレンズを製造するレンズの製造方法であって、
前記光学機能部の母材であるガラスプリフォームと、前記コバ部の母材である環状部材とを、上型と下型の間に保持し、
前記上型と前記下型を接近させて前記ガラスプリフォームと前記環状部材を押圧するプレス加工によって、前記光学面と前記テーパ面と前記外側平坦面とを形成すると共に、前記光学機能部と前記コバ部を互いに固定させることを特徴とするレンズの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ及びレンズの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどの携帯型の電子機器への撮像手段の搭載が広く普及しており、撮像手段を小型で高性能なものにしたいという要求が高くなっている。そして、撮像手段を構成するレンズについては、光学的な性能が高いことや、レンズを保持する保持部材に対して高精度に位置決めできることなどを満たしつつ、できるだけ小型且つ軽量にすることが求められている。
【0003】
一般的に、レンズは、光学面(レンズ面)を有して光学的に機能する本体部分の周縁にコバ部を有し、コバ部を介してレンズ位置が定められる。例えば、鏡筒の内部に設けたレンズ保持部にコバ部を当接させたり、光学系を構成する他のレンズやスペーサに対してコバ部を当接させたりして、レンズの位置決めを行う。また、コバ部は、レンズの搬送時や光学装置への組み込み時に保持する部分として用いられる。このように、コバ部は様々な役割を有しており、優れた形状精度及び強度を備えることや、保持の際などの取り扱い性に優れることが求められる。
【0004】
レンズの位置は、光軸方向の位置と、光軸に垂直な方向(以下、光軸直交方向と呼ぶ)の位置と、光学系の光軸に対する傾きとで管理される。例えば、コバ部が光軸直交方向に延在する平面を有しており、この平面を基準として光軸方向のレンズ位置を定める。また、コバ部が光軸を囲む円筒状の外周面を有しており、この外周面を基準として光軸直交方向のレンズ位置を定める。
【0005】
また、光学素子とその外側の保持枠とを一体化し、光軸に対して平行でも垂直でもない傾斜形状の外周壁を保持枠が備えている複合光学素子(レンズ)が知られている(例えば、特許文献1の図9から図13)。このような傾斜形状の外周壁を基準として、光軸方向と光軸直交方向の両方における複合光学素子の位置を管理することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-285109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
コバ部における光軸直交方向に延在する平面によって光軸方向の位置決めを行い、コバ部における外周面によって光軸直交方向の位置決めを行うタイプのレンズでは、高精度な位置決めが難しい場合があった。例えば、この種のレンズをプレス成形で製造する場合、光軸方向の前後の面(光学面、コバ部における光軸直交方向に延在する平面、など)をスライド型の端面を用いて形成し、コバ部の外周面を胴型(内部にスライド型を可動に支持する筒型の部材)の内周面を用いて形成する。すると、スライド型によって形状が管理される光学面の光軸に対して、胴型によって形状が管理されるコバ部の外周面の偏心誤差が発生しやすく、コバ部の外周面を基準として高精度にレンズの位置決めを行うことが難しくなる。
【0008】
また、コバ部を含む全体をガラスのプレス成形で形成するガラスモールドレンズでは、ガラスプリフォームの容量や供給位置、成形型の内部空間の体積などに関する各種の誤差を吸収するために、コバ部に体積吸収部を設定している。体積吸収部は、上記の各種誤差に応じた形状のばらつきを許容する部分であり、レンズの位置決めに使用することができない。そのため、体積吸収部の影響で、コバ部において位置決めに使用可能な面積が限定されて、レンズを高精度に位置決めしにくくなる。
【0009】
また、ガラスモールドレンズでは、厚みが小さく、角度変化が急峻な部分において、割れや破損が生じやすいため、コバ部の形状自由度が低いという問題があった。特に、薄型でありながら位置決めの精度に優れるコバ部を得ることが難しかった。
【0010】
特許文献1の図9から図13に記載された複合光学素子では、光学素子素材の外側に金属製の保持枠を設け、保持枠の外周壁が備える傾斜面を介して複合光学素子の位置決めを行う。金属製の保持枠は、ガラスモールドレンズの一部としてガラスで形成されるコバ部に比べて、薄型化しやすく、形状の自由度が高いという特徴がある。また、保持枠の外周壁の傾斜面によって、光軸方向と光軸直交方向の両方の位置決めを行うことができ、シンプルな構造で精度の高い位置決めを実現しやすい。
(【0011】以降は省略されています)

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