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公開番号2024141886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053751
出願日2023-03-29
発明の名称燃料電池システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類H01M 8/04 20160101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】気液分離器の水を排水する排水弁の使用頻度を抑え、排水弁の耐久性を向上することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム1は、排水弁28および排気弁29の開閉を制御する制御装置50を備える。制御装置50は、気液分離器27の貯水量が所定値以上となった際に、排水弁28を開弁し、排水弁28を介して、気液分離器27に貯水された水を排出する。制御装置50は、循環ガスに含まれる不純物の濃度が所定値以上となった際に、排気弁29を開弁し、排気弁29を介して、循環経路23を循環する循環ガスを排出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
水素ガスが供給される燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックから排出された水素ガスの排ガスを、循環ガスとして前記燃料電池スタックに循環させる循環経路と、
前記循環経路に設けられ、前記循環ガスから、前記循環ガスに含まれる水を分離し、分離した水を貯水する気液分離器と、
前記気液分離器で貯水された水を、前記循環経路外に排水する排水弁と、
前記気液分離器の下流において、前記循環ガスを前記循環経路外に排出する排気弁と、
前記排水弁および前記排気弁の開閉を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記気液分離器の貯水量が所定値以上となった際に、前記排水弁を開弁し、前記排水弁を介して、前記気液分離器に貯水された水を排出し、
前記循環ガスに含まれる不純物の濃度が所定値以上となった際に、前記排気弁を開弁し、前記排気弁を介して、前記循環経路を循環する前記循環ガスを排出する、燃料電池システム。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記貯水量が所定値以上となり、かつ、前記不純物の濃度が所定値以上となった際に、前記排気弁の開弁を制限するとともに、前記排水弁を開弁し、前記排水弁を介して、前記気液分離器に貯水された水とともに、前記気液分離器に流入した前記循環ガスを、前記循環経路外に排出する、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記気液分離器の貯水量が所定値に到達する直前の一定時間、前記排気弁を開弁し、前記循環経路を循環する前記循環ガスの圧力低下速度を測定し、
前記圧力低下速度に基づいて、前記排水弁を閉弁するタイミングの基準となる基準圧力低下速度を設定し、
前記貯水量が所定値以上で、前記排水弁を開弁した後、前記循環経路を循環する前記循環ガスの圧力低下速度を測定し、
前記排水弁を開弁した状態で測定した前記圧力低下速度が、前記基準圧力低下速度に到達したタイミングで、前記排水弁を閉弁する、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記循環経路には、前記循環ガスを前記燃料電池スタックに循環させる循環ポンプが設けられており、
前記制御装置は、前記循環ポンプの消費電力が所定値以上となった際に、前記排気弁を開弁し、前記排気弁を介して、前記循環ガスと前記循環ガスに含まれる水とを、前記循環経路外に排出する、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
前記排気弁を開弁した状態で、前記燃料電池スタックに供給される水素ガスの圧力を上昇させる、請求項4に記載の燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池スタックを備えた燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
この種の技術として、たとえば、特許文献1には、水素ガスが供給される燃料電池スタックを備えた燃料電池システムが、提案されている。燃料電池システムは、燃料電池スタックから排出された水素ガスの排ガスを、循環ガスとして燃料電池スタックに循環させる循環経路を備えている。循環経路には、気液分離器が設けられている。気液分離器は、循環ガスに含まれる水(水分)を分離し、分離した水を貯水する。気液分離器で貯水された水を、循環経路外に排水する排水弁が設けられている。制御装置は、気液分離器に貯水された水が満水時に、排水弁を開弁し、気液分離器に貯水された水を排水する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-062750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1で提案された燃料電池システムにおいて、循環ガスに、水素ガス以外の不純物が増加すると、気液分離器の貯水量が満水にならずとも、排水弁により循環ガスも排出することが考えられる。しかしながら、排水弁に排気と排水の両方の機能を担わせると、排水弁の使用頻度が高くなってしまう。この排水弁の使用頻度の上昇に伴い、排水弁の交換頻度も高くなる虞がある。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、気液分離器の水を排水する排水弁の使用頻度を抑え、排水弁の耐久性を向上することができる燃料電池システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題に鑑みて、本発明に係る燃料電池システムは、水素ガスが供給される燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックから排出された水素ガスの排ガスを、循環ガスとして前記燃料電池スタックに循環させる循環経路と、前記循環経路に設けられ、前記循環ガスから、前記循環ガスに含まれる水を分離し、分離した水を貯水する気液分離器と、前記気液分離器で貯水された水を、前記循環経路外に排水する排水弁と、前記気液分離器の下流において、前記循環ガスを前記循環経路外に排出する排気弁と、前記排水弁および前記排気弁の開閉を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記気液分離器の貯水量が所定値以上となった際に、前記排水弁を開弁し、前記排水弁を介して、前記気液分離器に貯水された水を排出し、前記循環ガスに含まれる不純物の濃度が所定値以上となった際に、前記排気弁を開弁し、前記排気弁を介して、前記循環経路を循環する前記循環ガスを排出する。
【0007】
本発明によれば、水素ガスが燃料ガスとして、燃料電池スタックに供給され、燃料電池スタックを構成する燃料電池セルを発電させるとともに水が生成され、燃料電池スタックから、生成された水(水分)を含む排ガスが排出される。排ガスには、水素ガスが含まれるため、排ガスを循環ガスとして循環経路に流す。この排ガスには、生成された水(水分)が含まれる。循環経路には、気液分離器が設けられているので、循環ガスから水(水分)を分離し、分離した水を気液分離器に貯水することができる。ここで、制御装置は、気液分離器の貯水量が所定値以上となった際に、排水弁を開弁するので、排水弁を介して気液分離器に貯水された水を排出することができる。
【0008】
さらに、気液分離器で分離されなかった水蒸気、および、燃料電池スタックのカソード側の酸化剤ガス(大気)の一部のガスが、燃料電池セルを透過して、循環ガスに不純物として含まれる。したがって、制御装置は、循環ガスに含まれる不純物の濃度が所定値以上となった際に、排気弁を開弁し、排気弁を介して、循環経路を循環する循環ガスを不純物とともに排出することができる。このようにして、排水弁で気液分離器の水を排水し、排気弁で循環経路の循環ガスを排出するので、気液分離器に接続された排水弁の使用頻度を抑え、排水弁の耐久性を向上することができる。
【0009】
より好ましい態様としては、前記制御装置は、前記貯水量が所定値以上となり、かつ、前記不純物の濃度が所定値以上となった際に、前記排気弁の開弁を制限するとともに、前記排水弁を開弁し、前記排水弁を介して、前記気液分離器に貯水された水とともに、前記気液分離器に流入した前記循環ガスを、前記循環経路外に排出する。
【0010】
この態様によれば、排気弁の開弁を制限し、排水弁を介して、気液分離器に貯水された水とともに、気液分離器に流入した循環ガスを、循環経路外に排出することができる。これにより、排水弁および排気弁の開弁により、循環ガスの過度の放出を防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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