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公開番号2024136805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023048059
出願日2023-03-24
発明の名称車両のドア構造及びドアの製造方法
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人
主分類B60J 5/04 20060101AFI20240927BHJP(車両一般)
要約【課題】遮音性を阻害することなくケーブル部材の組付作業性を向上させる。
【解決手段】ドア1は、中空形状のドア本体2と、ドア本体2の内部に配置されたラッチ装置5と、インナパネル4の車室側の側面に固定されるインナハンドルユニット6と、ラッチ装置5に操作力を伝えるケーブル部材7とを備える。インナパネル4は、ラッチ装置5に隣接する位置に連結用開口部H2を備えている。ケーブル部材7は、ラッチ装置5に連結される連結部材28を備える。連結部材28は、ラッチ装置5と共にインナパネル4をその厚み方向に挟んだ状態で、インナパネル4の車室側から連結用開口部H2を通じてラッチ装置5に連結されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
アウタパナルとインナパネルとからなる中空形状のドア本体と、
前記ドア本体の内部に配置されたラッチ装置と、
前記インナパネルの車室側の側面に固定されるインナハンドルユニットと、
前記インナハンドルユニットが受ける操作力を前記ラッチ装置に伝えるケーブル部材と、を備えた車両のドア構造であって、
前記インナパネルは、前記ラッチ装置に隣接する位置に開口部を備え、
前記ケーブル部材は、前記ラッチ装置に連結される連結部材を備え、
前記連結部材は、前記ラッチ装置と共に前記インナパネルをその厚み方向に挟んだ状態で、当該インナパネルの車室側から前記開口部を通じて前記ラッチ装置に連結されている、ことを特徴とするドア構造。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のドア構造において、
前記連結部材は、前記ラッチ装置に固定されている、ことを特徴とするドア構造。
【請求項3】
請求項2に記載のドア構造において、
前記ケーブル部材は、前記操作力により長手方向に移動する操作ケーブルを含み、
前記連結部材は、
前記ラッチ装置に連結されて前記操作ケーブルと共に移動することにより前記操作力を前記ラッチ装置に伝えるスライダと、
前記スライダを移動自在に保持するケース部材と、を含み、
前記ケース部材は、前記ラッチ装置と共に前記インナパネルを挟んだ状態で前記ラッチ装置に固定されている、ことを特徴とするドア構造。
【請求項4】
請求項3に記載のドア構造において、
前記スライダは、前記インナパネルの厚み方向に延びるピンを備え、
前記ラッチ装置は、前記スライダからの前記操作力が入力される操作入力部を備え、
前記連結部材は、前記操作入力部に設けられた孔部に前記ピンが差し込まれることにより前記ラッチ装置に連結されている、ことを特徴とするドア構造。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載のドア構造において、
前記インナパネルの車外側の面と前記ラッチ装置との間であってかつ前記開口部を包囲する位置に、前記インナパネルとラッチ装置との間をシールするシール部材が設けられている、ことを特徴とするドア構造。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のドア構造において、
前記インナハンドルユニットと前記連結部材とは、前記ドアの厚み方向において略同じ位置に配置されている、ことを特徴とするドア構造。
【請求項7】
請求項1に記載のドア構造を備えた車両のドアの製造方法であって、
前記開口部を第1開口部と定義した時に、当該第1開口部と、ラッチ装置をドア本体内に組み付けるための第2開口部とを備えたドア本体を準備するドア準備工程と、
前記第2開口部を通じて前記ドア本体の内側に前記ラッチ装置を挿入して組付けるラッチ組付工程と、
前記ケーブル部材を準備し、前記連結部材を前記インナパネルの車室側から前記第1開口部を通じて前記ラッチ装置に連結し、当該連結部材と前記ラッチ装置とで前記インナパネルをその厚み方向に挟んだ状態で当該連結部材を固定するケーブル連結工程と、を含むことを特徴とするドアの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のドア構造及びドアの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
車両のドアには、ドアの閉状態の保持及び解除支援を行うラッチ装置が備えられている。ラッチ装置は、アウタパネルとインナパネルとにより中空形状に形成されたドア内部の後壁面に固定されており、ドアの内側面(車室側の測面)に備えられたハンドルユニットにより、ケーブルを介して操作される。
【0003】
このようなドアの構造では、特許文献1に開示されるように、ラッチ装置は、インナパネルに形成された作業用開口部を通じてドア内部に挿入され、前記後壁面に対してビスで固定される。作業用開口部は、インナパネルに貼り付けられる防水シートによって閉塞され、ケーブルは、この防水シートの縁部に形成されるスリットを介して車室側に導出されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-75863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のようなドアの構造において、高い遮音性がさらに要求される場合には、防水シートに代えて、作業用開口部が樹脂製のホールカバーで閉塞される場合がある。この場合、ケーブルは、ホールカバーに形成された貫通孔(小穴)を通じて車室側に導出され、当該貫通孔にグロメットが装着される。
【0006】
具体的な組立作業としては、例えば、予めケーブルが接続されたラッチ装置をドアに固定した後、ケーブルが挿通されたグロメットを押し潰し、ケーブルと共にグロメットを貫通孔に通しながら当該貫通孔に装着した後、ホールカバーをインナパネルに取り付ける。そのため、作業が煩雑で、作業性の悪いものとなっている。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、車両のドア構造において、遮音性を阻害することなくケーブル部材の組付作業性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一局面に係るドア構造は、アウタパナルとインナパネルとからなる中空形状のドア本体と、前記ドア本体の内部に配置されたラッチ装置と、前記インナパネルの車室側の側面に固定されるインナハンドルユニットと、前記インナハンドルユニットが受ける操作力を前記ラッチ装置に伝えるケーブル部材と、を備えた車両のドア構造であって、前記インナパネルは、前記ラッチ装置に隣接する位置に開口部を備え、前記ケーブル部材は、前記ラッチ装置に連結される連結部材を備え、前記連結部材は、前記ラッチ装置と共に前記インナパネルをその厚み方向に挟んだ状態で、当該インナパネルの車室側から前記開口部を通じて前記ラッチ装置に連結されている、ことを特徴とする。
【0009】
このドア構造によれば、次のような本発明の製造方法に基づき、ドアを製造することが可能となる。すなわち、本発明の一局面に係るドア製造方法は、前記開口部を第1開口部と定義した時に、当該第1開口部と、ラッチ装置をドア本体内に組み付けるための第2開口部とを備えたドア本体を準備するドア準備工程と、
前記第2開口部を通じて前記ドア本体の内側に前記ラッチ装置を挿入して組付けるラッチ組付工程と、前記ケーブル部材を準備し、前記連結部材を前記インナパネルの車室側から前記第1開口部を通じて前記ラッチ装置に連結し、当該連結部材と前記ラッチ装置とで前記インナパネルをその厚み方向に挟んだ状態で当該連結部材を固定するケーブル連結工程と、を含む。
【0010】
上記ドア構造によれば、既述の製造方法の通り、ラッチ装置をドア本体内に取付けた後、ケーブル部材の連結部材をインナパネルの車室側から第1開口部を介してラッチ装置に連結することでケーブル部材をドア本体に組付けることができる。そのため、従来のように、ケーブルが挿通されたグロメットを押し潰しながらホールカバーに装着し、ホールカバーと共にケーブルをインナパネルに取り付けるとった煩雑な作業が不要となる。また、ラッチ装置と連結部材とで開口部が塞がれるため車室側への音漏れも抑制される。よって、遮音性を阻害することなくケーブル部材の組付作業性が向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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