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公開番号2024157741
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072280
出願日2023-04-26
発明の名称自動変速機の制御システム
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F16H 61/02 20060101AFI20241031BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】自動変速機のニュートラル状態から走行レンジへの切り替え時におけるショック抑制及び応答性確保を実現する。
【解決手段】自動変速機の制御システムは、複数の摩擦締結要素25のうちで締結させる3つの摩擦締結要素の組み合わせを変えることで複数の変速段を形成する自動変速機10と、複数の摩擦締結要素のそれぞれの締結状態と解放状態とを切り替えるコントローラ50とを有し、コントローラは、エンジン20の駆動力が駆動輪60に伝達されないニュートラル状態に自動変速機を設定すべく、自動変速機の各変速段の形成時に締結される3つの摩擦締結要素のうちの2つの摩擦締結要素を締結したまま残りの1つの摩擦締結要素を解放するニュートラル制御を実行し、ニュートラル制御中に締結させる2つの摩擦締結要素が少なくとも2つの隣り合う変速段において共通するようにニュートラル制御を実行する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
車両の駆動源の駆動力を駆動輪に伝達する自動変速機の制御システムであって、
締結状態と解放状態とを取り得る複数の摩擦締結要素を備えており、これら複数の摩擦締結要素のうちで締結させる3つの摩擦締結要素の組み合わせを変えることにより複数の変速段を形成するように構成された自動変速機と、
前記自動変速機の前記複数の摩擦締結要素のそれぞれの締結状態と解放状態とを切り替える制御を行うように構成されたコントローラと、
を有し、
前記コントローラは、
前記駆動源の駆動力が前記駆動輪に伝達されないニュートラル状態に前記自動変速機を設定すべく、前記自動変速機の各変速段の形成時に締結される前記3つの摩擦締結要素のうちの2つの摩擦締結要素を締結したまま残りの1つの摩擦締結要素を解放するニュートラル制御を実行し、
前記ニュートラル制御中に締結させる前記2つの摩擦締結要素が少なくとも2つの隣り合う変速段において共通するように、前記ニュートラル制御を実行する、
ように構成されている、ことを特徴とする自動変速機の制御システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記コントローラは、前記複数の摩擦締結要素のうちで前記ニュートラル制御中に締結させる前記2つの摩擦締結要素の組み合わせを変えることにより複数のニュートラル走行パターンを実現するように構成され、
前記ニュートラル走行パターンの数は、前記変速段の数よりも少ない、
請求項1に記載の自動変速機の制御システム。
【請求項3】
前記コントローラは、車速に基づき、前記複数のニュートラル走行パターンのうちで適用すべきニュートラル走行パターンを設定するように構成されている、
請求項2に記載の自動変速機の制御システム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記自動変速機のレンジが走行レンジに設定された状態で前記車両が走行している間に、ドライバが前記自動変速機のレンジを前記走行レンジからニュートラルレンジに切り替えるシフト操作を行ったときに、前記ニュートラル制御を開始するように構成されている、
請求項1に記載の自動変速機の制御システム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記ニュートラル制御中においてドライバが前記自動変速機のレンジを前記ニュートラルレンジから前記走行レンジに切り替えるシフト操作を行ったときに、前記ニュートラル制御を終了し、前記自動変速機を車速に応じた変速段に設定するように前記摩擦締結要素を制御するように構成されている、
請求項4に記載の自動変速機の制御システム。
【請求項6】
前記コントローラは、前記自動変速機のレンジが走行レンジに設定された状態で前記車両が走行している間に、前記車両の減速度の大きさが所定値以上となったときに、前記ニュートラル制御を開始するように構成されている、
請求項1に記載の自動変速機の制御システム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記ニュートラル制御中において前記車両の減速度の大きさが所定値未満となったときに、前記ニュートラル制御を終了し、前記自動変速機を車速に応じた変速段に設定するように前記摩擦締結要素を制御するように構成されている、
請求項6に記載の自動変速機の制御システム。
【請求項8】
前記駆動源の駆動力がトルクコンバータを介さずに前記駆動輪に伝達される車両に適用される、
請求項6又は7に記載の自動変速機の制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の摩擦締結要素を備え、これらのうちで締結させる摩擦締結要素を変えることにより複数の変速段を形成する自動変速機の制御システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、締結状態及び解放状態のいずれかを取り得る複数の摩擦締結要素を備え、これらのうちで締結させる摩擦締結要素を変えることにより複数の変速段を形成する自動変速機と、複数の摩擦締結要素のそれぞれの締結状態と解放状態とを切り替える制御を行うコントローラと、を有するシステムが知られている。例えば、特許文献1には、5つの摩擦締結要素のうちで締結させる3つの摩擦締結要素の組み合わせを変えることにより、前進1~8速及び後退速の9つの変速段を形成するように構成された自動変速機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2016/063857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、エンジンなどの駆動源の駆動力が駆動輪に伝達されないニュートラル状態に自動変速機を設定するように、自動変速機内の複数の摩擦締結要素の各状態(締結又は解放)を制御する技術、所謂ニュートラル制御が知られている。このようなニュートラル制御において、複数の摩擦締結要素のうちで締結する摩擦締結要素を少なくして、解放する摩擦締結要素を多くすると(極端な例では全ての摩擦締結要素を解放すると)、以下のような問題が発生し得る。
【0005】
第一に、ニュートラル制御中において、自動変速機内で解放している摩擦締結要素に対応する多数の回転要素(ギヤなど)が、車両の走行状態や自動変速機内の温度状態などの様々な外部要因により、不定状態で回転する。その結果、これら回転要素の回転をコントロールするのが困難となり、自動変速機を、ニュートラル状態から、駆動源の駆動力を駆動輪に伝達する通常の状態、つまり走行レンジに設定された状態へと切り替えたときに、予期せぬショックが発生し得る。第二に、このような切り替えを行うときに自動変速機において締結させる摩擦締結要素の数が多くなるため、走行レンジへの切り替えの応答性が悪化してしまう。
【0006】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、自動変速機をニュートラル状態に設定する自動変速機の制御システムにおいて、自動変速機のニュートラル状態から走行レンジへの切り替え時におけるショック抑制及び応答性確保を実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、車両の駆動源の駆動力を駆動輪に伝達する自動変速機の制御システムであって、締結状態と解放状態とを取り得る複数の摩擦締結要素を備えており、これら複数の摩擦締結要素のうちで締結させる3つの摩擦締結要素の組み合わせを変えることにより複数の変速段を形成するように構成された自動変速機と、自動変速機の複数の摩擦締結要素のそれぞれの締結状態と解放状態とを切り替える制御を行うように構成されたコントローラと、を有し、コントローラは、駆動源の駆動力が駆動輪に伝達されないニュートラル状態に自動変速機を設定すべく、自動変速機の各変速段の形成時に締結される3つの摩擦締結要素のうちの2つの摩擦締結要素を締結したまま残りの1つの摩擦締結要素を解放するニュートラル制御を実行し、ニュートラル制御中に締結させる2つの摩擦締結要素が少なくとも2つの隣り合う変速段において共通するように、ニュートラル制御を実行する、ように構成されている、ことを特徴とする。
【0008】
このように構成された本発明では、ニュートラル制御において、自動変速機の変速段形成時に締結される3つの摩擦締結要素のうちで2つの摩擦締結要素を締結したまま残りの1つの摩擦締結要素を解放することで、自動変速機をニュートラル状態に設定する。これにより、自動変速機内で摩擦締結要素に対応する多数の回転要素が不定状態で回転することに起因する、ニュートラル状態から走行レンジへの切り替え時におけるショックを抑制することができる。また、本発明では、上記のようにニュートラル制御において変速段形成時に用いられる2つの摩擦締結要素を締結したままにしておくと共に、この2つの摩擦締結要素を少なくとも2つの隣り合う変速段において共通にするため、ニュートラル状態から走行レンジへの切り替え時に、適用すべき変速段に応じた1つの摩擦締結要素のみを締結すればよいので、この切り替えの応答性を確保することができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、コントローラは、複数の摩擦締結要素のうちでニュートラル制御中に締結させる2つの摩擦締結要素の組み合わせを変えることにより複数のニュートラル走行パターンを実現するように構成され、ニュートラル走行パターンの数は、変速段の数よりも少ない。
本発明では、上記したように、ニュートラル制御中に締結させる2つの摩擦締結要素を少なくとも2つの隣り合う変速段において共通にしているので、ニュートラル走行パターンの数を走行レンジでの変速段の数よりも少なくできるのである。これにより、ニュートラル制御に関する制御構成を簡易化することが可能となる。
【0010】
本発明において、好ましくは、コントローラは、車速に基づき、複数のニュートラル走行パターンのうちで適用すべきニュートラル走行パターンを設定するように構成されている。
本発明では、上記したように、変速段形成時に用いられる3つの摩擦締結要素のうちで2つの摩擦締結要素が締結されるニュートラル走行パターンを適用している。換言すると、複数のニュートラル走行パターンのそれぞれで締結される摩擦締結要素が、車速に応じた変速段のそれぞれで締結される摩擦締結要素に基づき規定されている。そのため、ニュートラル制御において車速に応じたニュートラル走行パターンを適用することで、このニュートラル制御から走行レンジへと切り替えるときに、車速に応じた変速段の設定を速やかに行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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