特許ウォッチ

公開番号2025088962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023203839
出願日2023-12-01
発明の名称機械式固定スタッドボルト装置
出願人個人
代理人
主分類F16B 39/10 20060101AFI20250605BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】本発明は、JIS規格で規定されている細目ネジや締まり公差を必要とせずネジの剪断トルクで機械式に固定できるスタッドボルトを提供する。
【解決手段】本発明は前記課題を解決するためになされたもので、スタッドボルトの中間位置で軸に直角で外周が多角形の面で厚みがあるフランジと、円筒で円の中芯から偏心した位置にスタッドボルトのフランジと同じ形状の多角形の面の穴がある偏心穴付きスリーブと、雌ネジから偏心穴付きスリーブと同じ偏心量の位置に円形の座グリを有する雌ネジ部があり座グリ部と偏心穴付きスリーブを係合させて、偏心穴付きスリーブにキー機能、座グリ部にはキー溝機能をもたせてスタッドボルトを固定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
植え込み側のネジと締め付け側のネジの中間に軸方向へ約ネジ４ピッチの厚さで、軸直角断面の外形が複数の直線または曲線で形成された多角の面で多角の面の内接円がネジの直径より大きなフランジを有したスタッドボルトと、円筒でフランジの厚みより約ネジ1ピッチ厚く、円筒の芯から数ミリ偏心した位置にフランジの多角の面と同じ形状の穴の芯があり座グリの面の深さと同じ厚みを有する偏心穴付きスリーブと、雌ネジと雌ネジの芯から偏心穴付きスリーブの円筒の芯から多角の面の芯までの偏心距離で偏心穴付きスリーブの厚みと同じ深さの座グリを有した雌ネジ部で構成され、座グリがキー溝で偏心穴付きスリーブがキー機能を発揮し機械式に固定する機械式固定スタッドボルト。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
本発明の機械式固定スタッドボルト装置の取り付けは、最初にスタッドボルトの植え込み側ネジをフランジの植え込みネジ側の面が偏心した座グリの底の面に着接する手前までネジ込み、雌ネジの芯から偏心した座グリの芯への方向にフランジの多角形の面が交差する接線の方向を大まかに合わせて、次に偏心スリーブの多角形の面の穴をスタッドボルト差し込み、偏心穴付きスリーブの外周の面と座グリ部の内周の面の円位置を合わせて、穴付きスリーブの植え込みネジ側の面をスタッドボルトのフランジの締め付けネジ側の面に接着するまで押し込み、続けてスタッドボルトを緩み方向に３６０度をフランジの多角形の面の数で除した前後の角度で左右に微調整しながら回転させて偏心穴付きスリーブの多角形の穴の面とスタッドボルトの多角形のフランジの面を一致させたあと、偏心穴付きスリーブの雌ネジ側の面を座グリの底の面まで押し込んで接着させて係合することでスタッドボルトを機械式に固定する請求項１の機械式固定スタッドボルト。
【請求項３】
植え込み側のネジと締め付け側のネジの間に軸方向へ約ネジ４ピッチの厚さで、軸直角断面の外形が複数の直線または曲線で形成された多角形の面で外形の内接円がネジの直径より大きなフランジを有し偏心穴付きスリーブと雌ネジ部とを係合させることで、植え込み側のネジをJIS規格で規定されている細目ネジや締まり公差しなくてもネジの取り外しトルクを剪断トルク以上にすることができる請求項１の機械式固定スタッドボルト。
【請求項４】
外形が円でスタッドボルトのフランジの厚みより約ネジ1ピッチ厚く、円の芯から数ミリ偏心した位置にフランジと同じ形状の穴の芯があり、フランジと係合し座グリに挿入されてキー機能を発揮することで、偏心量に偏心穴付きスリーブの直径とフランジ厚みとスタッドボルト材質の許容面圧を乗じたトルクで、スタッドボルトを機械式に固定する機能を発揮する偏心穴付きスリーブを有する請求項１の機械式固定スタッドボルト。
【請求項５】
雌ネジ部は、雌ネジと雌ネジから偏心穴付きスリーブの円筒の芯と多角の面の穴芯までの同じ偏心距離の位置に偏心穴付きスリーブの厚みと同じ深さで偏心穴付きスリーブの外周の面と係合する円周の面を有する座グリで構成され、座グリがキー溝機能を発揮し偏心量に偏心穴付きスリーブの直径とフランジ厚みとスタッドボルト材質の許容面圧を乗じたトルクで機械式に固定する請求項１の機械式固定スタッドボルト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、スタッドボルトに関するものである。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、下記特許文献１に開示さているように、スタッドボルト7のフランジ部3にプレート9を軸方向から挿入することでフランジボルト7の回転をプレート9と同期させ、プレート9に形成されたストッパー11を被固定部材8に突出したストッパー10にスタットボルトの一回転未満の動きで必ず当接する又は、溝部20rまで螺入したスタッドボルト7にプレート9rを挿入し、スタッドボルト7のストッパー18rをストッパー19rにスタットボルトの一回転未満の動きで必ず当接する構造のものであった。
【０００３】
また、下記非特許文献１で示されるように、JIS B１１７３-２０１５のスタッドボルトタップの植え込み側のネジはJISB２０２０９-３に規定される公差6gで、植え込み側の雌ネジとはしまり公差で、スタッドボルトにネジ込みトルクを加えて螺入する。このネジ込みトルクがスタッドボルト緩みを防止するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０００-２６６０２９号
【０００５】
JISB1173-2015 植え込みボルト（スタッドボルト）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明が解決しようとする課題は、上記特許文献１のスタッドボルト7のフランジ部3にプレート9を軸方向から挿入してフランジボルト7の回転をプレート9と同期させ、プレート9に形成されたストッパー11を被固定部材8に突出したストッパー10に当接してストッパーにスタットボルトの一回転未満の動きで必ず当接する形態では、ストッパー１０が特殊形状であり被固定部材8に取り付けも必要であることからコスト高になり、さらにスタッドボルト7が一回転未満の回転があることでスタッドボルト7の締め付け軸力が低下する問題を解決できる、回転しないスタッドボルトにすることにある。
【０００７】
また上記特許文献１は、スタッドボルト7のフランジ部3にプレート9を軸方向から挿入することでフランジボルト7の回転をプレート9と同期させ、溝部20rまで螺入したスタッドボルト7にプレート9rを挿入し、スタッドボルト7のストッパー18rをストッパー19rにスタットボルトの一回転未満の動きで必ず当接する形態でも、ストッパー１０が特殊形状であることから製作コストが上がり、さらにスタッドボルト7が一回転未満の回転があることで、スタッドボルト7の締め付け軸力が低下する問題を解決できる、回転しないスタッドボルトにすることにある。
【０００８】
また上記非特許文献１の植え込みボルト（スタッドボルト）は、植え込み側の雌ネジとしまり公差であることから、公差の範囲で回転して緩んだり、逆に取り外し作業でねじれて折れたりして折損した植え込みボルトの除去に苦労するなどの問題があり、またアルミ合金で製造されるエンジンなどではネジの強度不足が懸念されるので、取り付け取り外しが容易で十分な強度のスタッドボルトにすることにある。
【発明の概要】
発明を解決するための手段
【０００９】
上記課題を解決するためになされた本発明の機械式固定スタッドボルト装置は、植え込み側のネジと締め付け側のネジの中間に軸方向へ約ネジ４ピッチの厚さで軸直角断面の外形が複数の直線または曲線で形成された多角の面で、多角の面の内接円がネジの直径より大きなフランジを有したスタッドボルトと、円筒でフランジの厚みより約ネジ1ピッチ厚く円筒の芯から数ミリ偏心した位置にフランジの多角の面と同じ形状の穴の芯があり座グリの深さと同じ厚さを有する偏心穴付きスリーブと、雌ネジと雌ネジの芯から偏心穴付きスリーブの円筒の芯から多角の面の芯までの偏心距離で偏心穴付きスリーブ厚みと同じ深さの座グリを有した雌ネジ部で構成され、座グリがキー溝で偏心穴付きスリーブがキー機能を発揮して機械式に固定することを特徴とする。
【００１０】
本発明の機械式固定スタッドボルト装置の取り付けは、最初にスタッドボルトの植え込み側ネジをフランジの植え込みネジ側の面が偏心した座グリの底の面に着接する手前までネジ込み、雌ネジの芯から偏心した座グリの芯への方向にフランジの多角形の面が交差する接線の方向を大まかに合わせて、次に偏心スリーブ多角形の面３穴をスタッドボルト２差し込み、偏心穴付きスリーブの外周の面と座グリ部の内周の面の円位置を合わせて、穴付きスリーブの植え込みネジ側の面をスタッドボルトのフランジの締め付けネジ側の面に接着するまで押し込み、続けてスタッドボルトを緩み方向に３６０度をフランジの多角形の面の数で除した前後の角度で左右に微調整しながら回転させて偏心穴付きスリーブの多角形の穴の面とスタッドボルトの多角形のフランジの面を一致させたあと、偏心穴付きスリーブの雌ネジ側の面を座グリの底の面まで押し込んで接着させて係合し機械式に固定することを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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