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公開番号2024131643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042040
出願日2023-03-16
発明の名称車両のドア構造
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人
主分類B60J 5/04 20060101AFI20240920BHJP(車両一般)
要約【課題】車室内側および外側のいずれの側からもガラスガイドを兼用する加飾部材の取付けが可能となり、組付工程の自由度を高めることが可能な車両のドア構造を提供する。
【解決手段】フロントドア1は、窓ガラス3を保持するリヤサッシュ5と、リヤサッシュと窓ガラス3との間をシールするシール部材8と、リヤサッシュ5に係止され、その外側面を覆うガーニッシュ7とを備える。ガーニッシュ7は、シール保持部7iと、リヤサッシュ5の後端部5c(第1端部)に係合する第1係合部7bと、リヤサッシュ5の前フランジ部7b(第2端部)の切り起こし部5d(被係合部)と係合する係合片7c(第2係合部)とを有する。第1係合部7bおよび係合片7cは、リヤサッシュ5の後端部5cから前フランジ部7bへ向かうガーニッシュ7のスライド移動により、リヤサッシュ5の後端部5cおよび前フランジ部7bの切り起こし部5dにそれぞれ係合する。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
窓部材を備えた車両のサイドドアの構造であって、
前記サイドドアのドアシェルの外側部分を構成するアウタパネルと、
前記アウタパネルの車両前後方向の両端部のうちの一方の端部から上方に向かって延び前記窓部材を保持するサッシュと、
前記サッシュと前記窓部材との間をシールするシール部材と、
前記サッシュに係止され、その外側面を覆って加飾する加飾部材と
を備え、
前記サッシュは、車両の前後方向両側において上下方向に各々延びる第1端部および第2端部を有し、
前記第2端部は、前記第1端部よりも前記窓部材に近い位置に位置するとともに前記加飾部材が係合する被係合部を有し、
前記加飾部材は、
前記シール部材を保持するシール保持部と、
車両前後方向において前記サッシュの前記第1端部から前記第2端部へ向かう前記加飾部材のスライド移動により、前記サッシュの前記第1端部に係合する第1係合部と、
前記スライド移動により、前記サッシュの前記第2端部の前記被係合部と係合する第2係合部と、を有し、前記第1係合部が前記第1端部に係合するととも前記第2係合部が前記第2端部に係合することにより、前記サッシュに係止されている、
ことを特徴とする車両のドア構造。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
請求項1記載の車両のドア構造において、
前記サッシュの前記第2端部の前記被係合部は、上下方向の互いに離間した位置で各々前記第2端部が部分的に車幅方向外側に切り起こされた複数の切り起こし部によって構成され、
前記加飾部材の前記第2係合部は、前記複数の切り起こし部にそれぞれ係合する複数の係合片によって構成されている、
ことを特徴とする車両のドア構造。
【請求項3】
請求項2記載の車両のドア構造において、
前記係合片は、車幅方向の内側または外側に突出する爪部を有する、
ことを特徴とする車両のドア構造。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の車両のドア構造において、
前記加飾部材の前記第1係合部は、サッシュの第1端部の端縁を覆っている、
ことを特徴とする車両のドア構造。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の車両のドア構造において、
前記加飾部材は、前記サッシュの外表面を覆いながら当該サッシュの長手方向に沿って延びる形状に樹脂成形され、
前記シール支持部は、車幅方向内側から前記シール部材に当接する内側面部と、当該内側面部から車幅方向外側に離間し、車幅方向外側から前記シール部材に当接して前記内側面部と協働して前記シール部材を挟持する外側面部と、前記内側面部と前記外側面部とを連結する連結面部とを有し、
前記外側面部は、車幅方向内側に突出し、前記シール部材の抜けを抑制する返し部を有し、
前記内側面部は、前記加飾部材の長手方向において前記返し部と同じ位置に形成された切欠き部を有する、
ことを特徴とする車両のドア構造。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の車両のドア構造において、
前記加飾部材の前記第2係合部は、前記加飾部材の上端部、下端部、および上端部と下端部との間の中間部に配置され、
前記サッシュの前記第2端部の前記被係合部は、前記第2係合部と係合可能な位置に配置されている、
ことを特徴とする車両のドア構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のドア構造に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両のドアにおける窓ガラスの取付構造において、サッシュの車外側に配置された加飾部材(ガーニッシュ)が窓ガラスを支持するガラスガイドを兼用している構造が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されている車両のドア構造は、フロントサイドドアのアウタパネルの後方側端部で上下方向に延びるとともに窓ガラスの後方側端部を保持するサッシュ(前センターサッシュ)と、サッシュと窓ガラスとの間をシールするシール部材(前センターインナーガイド)と、サッシュの車外側を加飾する加飾部材とを備える。
【0004】
加飾部材は、サッシュの車外に露出する外側面に当接された状態で、車内側からサッシュを貫通するねじによって当該サッシュの外側面に固定される。これにより、窓ガラスの後方側端部(具体的には、後方側端部のスライダ)は、サッシュおよび加飾部材によって車幅方向の内外から挟まれて保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-255123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の構造では、窓ガラスを保持させながら加飾部材を取り付けるためには、作業者は車室外側からねじを視認しながら加飾部材の組付け作業を行う必要があるため、車内側からの組付け作業ができない。このように作業の方向が限定されることで加飾部材の組付け工程の自由度が阻害される課題がある。
【0007】
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、車室内側および外側のいずれの側からもガラスガイドを兼用する加飾部材の取付けが可能となり、組付工程の自由度を高めることが可能な車両のドア構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明の車両のドア構造は、窓部材を備えた車両のサイドドアの構造であって、前記サイドドアのドアシェルの外側部分を構成するアウタパネルと、前記アウタパネルの車両前後方向の両端部のうちの一方の端部から上方に向かって延び前記窓部材を保持するサッシュと、前記サッシュと前記窓部材との間をシールするシール部材と、前記サッシュに係止され、その外側面を覆って加飾する加飾部材とを備え、前記サッシュは、車両の前後方向両側において上下方向に各々延びる第1端部および第2端部を有し、前記第2端部は、前記第1端部よりも前記窓部材に近い位置に位置するとともに前記加飾部材が係合する被係合部を有し、前記加飾部材は、前記シール部材を保持するシール保持部と、車両前後方向において前記サッシュの前記第1端部から前記第2端部へ向かう前記加飾部材のスライド移動により、前記サッシュの前記第1端部に係合する第1係合部と、前記スライド移動により、前記サッシュの前記第2端部の前記被係合部と係合する第2係合部と、を有し、前記第1係合部が前記第1端部に係合するととも前記第2係合部が前記第2端部に係合することにより、前記サッシュに係止されていることを特徴とする。
【0009】
かかる構成では、窓部材を保持する上下方向に延びるサッシュを有するサイドドアにおいて、当該サッシュの外表面を覆う加飾部材は、シール保持部よってシール部材を保持することによりシール部材を介して窓部材を保持することができるので、ガラスガイドを兼用することができる。また、加飾部材を、車両前後方向においてサッシュの第1端部から第2端部へ向かってスライドさせ第1係合部および第2係合部をサッシュの第1端部および第2端部の被係合部の2か所にそれぞれ係合させることによりサッシュの外表面に加飾部材を固定することができる。この構成では、作業者は車室内側、外側のいずれの側に居ても加飾部材のスライド移動だけで加飾部材の取付作業を行うことが可能なので、加飾部材の組付工程の自由度を高めることが可能である。
【0010】
上記の車両のドア構造において、前記サッシュの前記第2端部の前記被係合部は、上下方向の互いに離間した位置で各々前記第2端部が部分的に車幅方向外側に切り起こされた複数の切り起こし部によって構成され、前記加飾部材の前記第2係合部は、前記複数の切り起こし部にそれぞれ係合する複数の係合片によって構成されているのが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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