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公開番号
2024135792
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023046661
出願日
2023-03-23
発明の名称
故障予測装置、故障予測装置付き加工装置、及び、機械学習装置
出願人
株式会社東京精密
代理人
スプリング弁理士法人
主分類
G01M
13/04 20190101AFI20240927BHJP(測定;試験)
要約
【課題】 既存の軸受にも簡単に適用できる故障予測装置の提供。
【解決手段】
モータ13からの動力により回転する回転軸の軸受の故障を予測する故障予測装置10であって、モータへの印加電圧を取得する、印加電圧取得部22と、回転軸に生ずる軸電圧の測定値を取得する、軸電圧取得部23と、軸受のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部25と、軸受の表面状態を取得する状態値取得部24と、印加電圧、軸電圧、インピーダンス、及び、表面状態を含む取得変数から作成される入力データと、入力データと軸受の電食による故障情報との関係を示す学習済みモデルとを用いて、軸受の電食による故障に関する故障情報を生成する生成部27と、を有する、故障予測装置。
【選択図】 図7
特許請求の範囲
【請求項1】
モータからの動力により回転する回転軸の軸受の故障を予測する故障予測装置であって、
前記モータへの印加電圧を取得する、印加電圧取得部と、
前記回転軸に生ずる軸電圧の測定値を取得する、軸電圧取得部と、
前記軸受のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
前記軸受の表面状態を取得する状態値取得部と、
前記印加電圧、前記軸電圧、前記インピーダンス、及び、前記表面状態を含む取得変数から作成される入力データと、前記入力データと前記軸受の電食による故障情報との関係を示す学習済みモデルとを用いて、前記軸受の前記電食による故障に関する故障情報を生成する生成部と、を有する、故障予測装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記状態値取得部は、前記軸受内の油膜厚さ、及び、前記軸受の摩耗量の算出のための状態値を取得し、
前記取得変数は、前記状態値から算出された前記油膜厚さ及び前記摩耗量を含む、請求項1に記載の故障予測装置。
【請求項3】
前記取得変数は、更に、前記軸受の使用開始時からの累積摩耗量を含む、請求項2に記載の故障予測装置。
【請求項4】
前記取得変数は、前記軸受内の潤滑油の導電性物質濃度を含み、
前記導電性物質濃度は、前記累積摩耗量と、前記軸受内における潤滑油の量とから計算される、請求項3に記載の故障予測装置。
【請求項5】
前記取得変数は、更に、前記軸受の材質の導電率を含む、請求項4に記載の故障予測装置。
【請求項6】
前記学習済みモデルは、前記入力データに対して、前記故障情報をラベル付けした訓練データセットによる機械学習により生成される、請求項5に記載の故障予測装置。
【請求項7】
請求項1に記載の故障予測装置と、
前記回転軸、及び、前記回転軸に取り付けられた工具とを含むスピンドルと、
前記工具により前記回転軸に対して生ずる加工応力を測定する応力センサと、
前記軸電圧を測定する軸電圧測定装置と、を備える、故障予測装置付き加工装置。
【請求項8】
動力を供給して回転軸を回転させるモータの印加電圧を取得する、印加電圧取得部と、
前記回転軸に生ずる軸電圧を取得する、軸電圧取得部と、
前記回転軸を支持する軸受の表面状態を取得する状態値取得部と、
前記軸受のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
前記印加電圧、前記軸電圧、前記インピーダンス、及び、前記表面状態を含む取得変数から作成される入力データと、前記軸受の電食による故障情報とを含む訓練データセットを用いて、前記入力データと前記軸受の故障の発生との関係を機械学習する、学習部と、を備える、機械学習装置。
【請求項9】
モータからの動力により回転する回転軸の軸受の故障を予測する故障予測装置であって、
前記モータへの印加電圧を取得する、印加電圧取得部と、
前記回転軸に生ずる軸電圧の測定値を取得する、軸電圧取得部と、
前記軸受内の油膜厚さ、及び、前記軸受の摩耗量の算出のための状態値を取得する、状態値取得部と、
前記印加電圧、前記軸電圧、並びに前記状態値から算出された前記油膜厚さ及び前記摩耗量を含む取得変数から作成される入力データと、前記入力データと前記軸受の電食による故障情報との関係を示すモデルとを用いて、前記軸受の前記電食による故障に関する故障情報を生成する生成部と、を有する、故障予測装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、故障予測装置、故障予測装置付き加工装置、及び、機械学習装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)インバータを用いて、モータ(誘導電動機)を駆動する場合、モータのシャフト(回転軸)とこれを支持する軸受の外輪と内輪との間には、軸電圧と呼ばれる電位差が生ずることが知られる。この軸電圧が、軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、油膜の絶縁破壊が発生することがある。油膜による絶縁状態と、絶縁破壊による導通状態とが切り替わる際に、蓄積された電荷が一度に電流として流れ、放電が生じ、軸受内部に損傷が生ずる。この現象は、電食と称されている。
【0003】
電食の進行は、モータに不具合を生じさせる。そのため、軸受における電食の発生を抑制するためのシステムが提案されている。このような装置システムとして、特許文献1には、「回転機の運転状態を示す状態値を取得する状態取得部と、三角波のキャリア波を生成する三角波生成部と、鋸波のキャリア波を生成する鋸波生成部と、速度指令を出力する速度指令部と、前記三角波のキャリア波と前記鋸波のキャリア波とを切り替える判断に用いる基準値を記憶する記憶部と、前記三角波のキャリア波又は前記鋸波のキャリア波と前記速度指令とを比較してゲートドライブ信号を生成する比較器と、前記三角波のキャリア波及び前記鋸波のキャリア波のいずれを前記比較器に入力するかを、前記状態値と前記基準値との比較結果に基づいて切り替えるキャリア切替部とを備えたパルス幅変調制御部と、前記ゲートドライブ信号によりスイッチング動作を行い、交流の駆動電力を前記回転機に供給するインバータとを有することを特徴とするパルス幅変調制御装置。」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-168569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されるような、電食対策がなされた軸受を含めた装置システムは、既存の軸受に後付け的に適用することが難しいという問題があった。そこで、本発明は、既存の軸受にも簡単に適用できる故障予測装置の提供を課題とする。また、本発明は、故障予測装置付き加工装置、及び、機械学習装置の提供も課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を解決することができることを見出した。
【0007】
[1] モータからの動力により回転する回転軸の軸受の故障を予測する故障予測装置であって、上記モータへの印加電圧を取得する、印加電圧取得部と、上記回転軸に生ずる軸電圧の測定値を取得する、軸電圧取得部と、上記軸受のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、上記軸受の表面状態を取得する状態値取得部と、上記印加電圧、上記軸電圧、上記インピーダンス、及び、上記表面状態を含む取得変数から作成される入力データと、上記入力データと上記軸受の電食による故障情報との関係を示す学習済みモデルとを用いて、上記軸受の上記電食による故障に関する故障情報を生成する生成部と、を有する、故障予測装置。
[2] 上記状態値取得部は、上記軸受内の油膜厚さ、及び、上記軸受の摩耗量の算出のための状態値を取得し、上記取得変数は、上記状態値から算出された上記油膜厚さ及び上記摩耗量を含む、[1]に記載の故障予測装置。
[3] 上記取得変数は、更に、上記軸受の使用開始時からの累積摩耗量を含む、[2]に記載の故障予測装置。
[4] 上記取得変数は、上記軸受内の潤滑油の導電性物質濃度を含み、 上記導電性物質濃度は、上記累積摩耗量と、上記軸受内における潤滑油の量とから計算される、[3]に記載の故障予測装置。
[5] 上記取得変数は、更に、上記軸受の材質の導電率を含む、[4]に記載の故障予測装置。
[6] 上記学習済みモデルは、上記入力データに対して、上記故障情報をラベル付けした訓練データセットによる機械学習により生成される、[5]に記載の故障予測装置。
[7] [1]に記載の故障予測装置と、上記回転軸、及び、上記回転軸に取り付けられた工具とを含むスピンドルと、上記工具により上記回転軸に対して生ずる加工応力を測定する応力センサと、上記軸電圧を測定する軸電圧測定装置と、を備える、故障予測装置付き加工装置。
[8] 動力を供給して回転軸を回転させるモータの印加電圧を取得する、印加電圧取得部と、上記回転軸に生ずる軸電圧を取得する、軸電圧取得部と、上記回転軸を支持する軸受の表面状態を取得する状態値取得部と、上記軸受のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、上記印加電圧、上記軸電圧、上記インピーダンス、及び、上記表面状態を含む取得変数から作成される入力データと、上記軸受の電食による故障情報とを含む訓練データセットを用いて、上記入力データと上記軸受の故障の発生との関係を機械学習する、学習部と、を備える、機械学習装置。
[9] モータからの動力により回転する回転軸の軸受の故障を予測する故障予測装置であって、上記モータへの印加電圧を取得する、印加電圧取得部と、上記回転軸に生ずる軸電圧の測定値を取得する、軸電圧取得部と、上記軸受内の油膜厚さ、及び、上記軸受の摩耗量の算出のための状態値を取得する、状態値取得部と、上記印加電圧、上記軸電圧、並びに上記状態値から算出された上記油膜厚さ及び上記摩耗量を含む取得変数から作成される入力データと、上記入力データと上記軸受の電食による故障情報との関係を示すモデルとを用いて、上記軸受の上記電食による故障に関する故障情報を生成する生成部と、を有する、故障予測装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、既存の軸受にも簡単に適用できる故障予測装置が提供される。また、本発明によれば、故障予測装置付き加工装置、及び、機械学習装置も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
故障予測装置の実施例を含む、故障予測装置付き加工装置のハードウェア構成図である。
応力センサを備えるスピンドルの断面模式図である。
スピンドル(図2)におけるA部の断面模式図である。
スピンドル(図2)におけるB部の断面模式図である。
応力センサによる応力検知の説明図である。
Z方向における軸方向の応力を検知する応力センサの軸方向永久磁石側を示す斜視図である。
故障予測装置の機能ブロック図である。
故障予測システムの動作フローである。
機械学習装置を含む、機械学習システムのハードウェア構成図である。
機械学習装置の機能ブロック図である。
機械学習装置を用いた機械学習のフローである。
最小油膜厚さの計算のための転がり軸受のモデルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に制限されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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